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流産のこと

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二度の稽留流産を経験して、心の整理がつくまで、思ったままに記録していきます。ここに書くことはなるべくなら増やしたくない。
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記事一覧

流産手術で保険が使える

2回流産をしたけど、1回目のときは知らなかったこと。

流産手術するにあたり、女性特有疾患として保険が使えた。
別に大した保険に入ってるわけではなかったが、楽天カードを発行するときに入ることができる、楽天ピンク保険に加入していた。

ネットで稽留流産について調べると、保険請求できるって記事を見かけたので、ちゃんと調べてみたら、あった。今回はしっかり保険請求することにした。

問い合わせは電話での自

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13万の検査で分かったこと

流産胎児染色体分析の話。
13万払って、知りたいのか知りたくないのか分からない結果を聞きに行った。

流産胎児染色体分析の結果は、大きく3つに分けられる。

今回、検査をして分かったこと。

胎児は女の子だったこと。
15番染色体のトリソミー(数の異常)で生まれることができなかったこと。

胎児の染色体異常が流産の原因でしょうとのことで、わたしたち夫婦の検査は見送った。

正直ホッとした。
でも、

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決断する勇気がほしい

二度目の流産が発覚したとき。
「二度続けて心拍確認後に流産する確率は1%程度」
「たまたまが二度続いただけかもしれない」
「お母さんのお腹で、上手く育てられない原因があるかもしれない」
「夫婦どちらかに染色体異常があるかもしれない」
「二度続いているから、原因を確認するために、検査をしても良いと思う」
医師にそう告げられた。

わたしたち夫婦は、不妊治療をしていない。
不妊の検査も、すべておこなっ

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マタニティロゼットはわたしの勲章だと思っても良いだろうか

マタニティロゼットはわたしの勲章だと思っても良いだろうか

稽留流産の手術から2週間が経ち、経過観察のために病院へ。
2週間、長かったようなあっという間だったような。この空間に来ると、やっぱりまだつらい気持ちになる。仕方ない。

稽留流産の現実を少しずつ受け入れ始めて、妊娠中にいろいろ揃えたものを整理した。

母子手帳、エコーアルバム、分娩予約や健診の説明書…
妊婦健診の助成券はどうしたら良いか分からなくていったん仕舞う。
妊娠したら読む雑誌なんかも、今は

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完全武装でともだちに会いに行った

完全武装でともだちに会いに行った

先日の話。

お盆休みで帰省するともだちに合わせて、休みをとった。妊娠中の健診やら手術やらで有給休暇を使ってたから、休むことに少し不安があったけど。今は仕事よりともだちに会って元気をもらうことが大事な気がした。

妊婦らしさ全開だった自分から早く抜け出したくて。
メイクは濃すぎたくらいやって、ネイルはセルフで作ったチップを付けて、妊娠中着なかったタイトなワンピース。持ってる中でいちばん高いヒールに

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お盆なので

お盆なので

世間はお盆休みらしい。
らしい、というのはわたしの仕事はお盆休みがなく、夫は専業主夫。犬は年中夏休みなので帰省の習慣もなく特に縁がない。

愛犬は皮膚が弱くて定期的に薬をもらっているのだが、わたしの不注意で薬を切らしてしまった。痒いのがぶり返してしまってかわいそう。病院は今日までお盆休み。命にかかわる病気じゃないから良かったものの…愛犬よ、ほんとうにごめん。

前述の通り、わたしたち夫婦にはお盆の

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ともだちにたった一言が送れない

ともだちにたった一言が送れない

流産の報告について。

親友と思うともだちが2人いる。
ふたりとも独身で、1人は転勤で遠くにいる。
高校から同じ部活で、青春して、文化祭や受験をいっしょに乗り越えて、大学生になっても社会人になっても3人で遊んで…
もっとともだちはいたけど、自然と、あるいは意図的に、ともだちは減っていって、連絡をマメに取るともだちはこの2人だけになっていた。

厄年にはいっしょに厄払いに行ったし、1年経てば、なんだ

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ゴーヤちゃんぷるをリクエストした話

ゴーヤちゃんぷるをリクエストした話

昨日の話の続き。

我が家は夫が専業主夫なので、夕飯でたべたいものをわたしがリクエストして、夫に作ってもらう。
夫は料理が上手だ。と言ってもプロのシェフでも厨房バイトでもない。料理が好きなのだ。

夫は、安くて良い食材を頑張って探してきて、わたしの仕事終わりに出来立てのごはんを作ってくれる。それに主夫業の8割を費やしている。
夫がわたしにごはんを作るのは、わたしの体調を整えるためであり、いつか生ま

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妊娠報告の後悔

妊娠報告の後悔

両親や大事な人に何をいつ報告するか。
人によって考え方はちがうし、報告したってしなくたってわたしの人生。関係ないっちゃ関係ない。
二度の妊娠と流産で、自分なりにいろいろ考えて言うか言わないかを決断したつもりだったけど、けっきょくそれぞれに後悔した。

一度目の妊娠は両親に報告した

一度目に妊娠したときは、7週相当で心拍確認後に両親に報告をした。初孫の誕生を楽しみにする両親を見て、わたしも嬉しくな

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できる自由よりできない不自由のほうが良かった

できる自由よりできない不自由のほうが良かった

流産手術をして5日経った。
処方された薬も全部飲みきった。お腹が痛くなると思うから、とロキソニンも処方されたけど、けっきょく2回飲んだきり、そんなにお腹は痛くない。

昼間は久しぶりに1人で買い物へ。
肉も魚も野菜も、惣菜やすれ違う人の香水のにおいも、まったく気にならなくなった。八百屋に大きなゴーヤが158円で売っていて、
「あ、食べたいな。ゴーヤちゃんぷる」
と思って夫に電話をした。お店に入るこ

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神頼みとかお礼参りとか

神頼みとかお礼参りとか

流産手術から4日が経過した。
正直、まだ気分の浮き沈みはある。
術後の出血が思ったように進まないこともあるし、ホルモンバランスが急激に変化していることもあって、フラフラである。

愛犬との散歩は、暑くてすぐ心拍数上がるし、しゃがめば立ち眩みが起きるし、帰宅したら全身痛くて疲れている。
でも愛犬は楽しいみたいだから、わたしも嬉しい。

なにか気分転換がしたくて、夕方の散歩のあと、愛犬にはお留守番をし

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二度目の掻爬手術の記録

二度目の掻爬手術の記録

稽留流産の掻爬手術について、わたしが経験したことを時系列で記録しておきます。

前日
22:00までに夕食を済ます必要があり、お腹が空かないようにと20:00ごろにゆで太郎に行った。蕎麦とミニカレーコロッケ唐揚げセット。妊娠してつわりが始まってから、胃が小さくなり、出汁のニオイ、しょうゆの味がダメになっていたので、蕎麦は全く食べていなかった。
稽留流産が分かってから、なんとなくつわりが軽くなった気

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手術のあと、雷雨の空に想う

手術のあと、雷雨の空に想う

二度目の稽留流産、掻爬手術が無事に終わり、赤ちゃんとさようならしました。

家では夫がケーキを買って、愛犬と待っていてくれました。

愛犬は、わたしの帰宅を全力で喜んでくれました。愛犬は表情こそ出さないけど、いつも耳を倒して、しっぽを振って愛情表現してくれます。

今回は愛犬がいてくれて、ほんとうに救われました。泣いたら涙を拭いてくれて、寝込めば足元にいてくれて、暗い顔してれば大事なおもちゃをぜん

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手術前最後のエコー、心の整理

手術前最後のエコー、心の整理

掻爬手術の当日…
病院に着いたら、救急車で搬送される産婦さんとすれ違い…待ち合いにはお腹の大きな妊婦さん、運ばれる産婦さん、手術を受けるわたし…
みんな状況はちがくて、誰が幸せとか誰が不幸せとかじゃない、今ここにいる人はみんな不安を抱えているんだと思いました。それ以上は何も考えないようにしていました。

内診台で最後に赤ちゃんの確認。
大きさは8週でほんとに止まっていました。胎囊だけがやたら大きく

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