お盆なので
世間はお盆休みらしい。
らしい、というのはわたしの仕事はお盆休みがなく、夫は専業主夫。犬は年中夏休みなので帰省の習慣もなく特に縁がない。
愛犬は皮膚が弱くて定期的に薬をもらっているのだが、わたしの不注意で薬を切らしてしまった。痒いのがぶり返してしまってかわいそう。病院は今日までお盆休み。命にかかわる病気じゃないから良かったものの…愛犬よ、ほんとうにごめん。
前述の通り、わたしたち夫婦にはお盆の習慣がない。
わたしは小さい頃、祖父のお墓参りは定期的に行っていたけれど、仏壇はうちになかったので（祖母宅にある）、いわゆるナスやキュウリで飾りを作ったりはしたことがない。
お盆にじいちゃんが帰ってくるというよりは、お盆だし墓まで会いに行くという感覚だった（わたしは父方の祖父に会ったことはないので、じいちゃんはいつでも墓にいるんだと思っていた）。
祖母の体が弱くなり、またコロナや結婚があって、親族みんなでの墓参りもずいぶんしていない。
じいちゃんは寂しがっているかもしれない。
そんな、お盆もいつの間にか折り返している今日、唐突だけど書きたいなと思ったことがある。
わたしは二度の流産を経験しているが、二度の赤ちゃんは別の子だと思っている（でも、また戻ってきてね、とかは思ってしまうのでそのへんは曖昧で適当）。
4年前に1人目が流産になってから、しっかりと供養していなかったなと。初期流産だし手元に何も残っていない。すぐまた戻ってくるよねとか、前を向かなきゃとか、いろいろ思ってフタをしていた。
今回二度目の流産をして、ちょうどお盆で。
「あー2人はお盆で帰ってくるかな」
なんて急に。
帰ってくるとしたら、どこに？お墓も仏壇もないし、生まれていっしょに過ごした時間があるわけでもないし…
まぁ帰ってくるのだとしたら、わたしたちの家以外ないか…と。
小さい頃からの擦り込みで、お墓や仏壇がないとお墓参りや供養も、お盆にお帰りなさいってできないと思っていた。
でも、実際はそんな小難しいことではないのか。どこにいようと、こんな日には2人を想うことが供養。
2人もわたしたちの様子を見に来てるかも。うちにはなにも目印はないけど。机に仕舞ってるマタニティロゼットくらい。
あーでも、わたしたちのこどもだ。
「お盆だから」
とか考えてなさそう。
わたしたち夫婦なんて、前回の墓参りは、お盆でもお彼岸でも、命日ともぜんぜん関係ないタイミングで行ったくらい。
行きたいと思ったときに墓参りに行く。今回の妊娠中に、夫はわたしのぶんも墓参りに行ってきてくれた。そんな夫婦。
だからわたしのエゴで、お盆だから戻ってきてとか思いたくない。自分たちが見に来たければ帰ってくればいいし、生まれてみても良いかなと思うならまたお腹に来てくれれば嬉しいし。空にいるので2人が十分ならそれでいいや。
夫とお盆の話をした。同じようなことを考えていて笑えた。
やっぱりわたしたちの赤ちゃんは、お盆だからって理由だけでは帰ってこないだろう。
花屋にたくさんのひまわりが売っているのを見て、なんとなくひまわりを家に飾りたい気分になった。別に、2人への目印のつもりじゃないけど…今買うとお盆料金で高そうだから、来週あたり飾ってみようかな。
わたしはそのくらい、曖昧で適当。