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リアちゃんのスクリプト
リアちゃんはとってもおびえていました。
だって。ただ自分がおもしろい!楽しい!うれしい!って感じたことを表しただけで、周りがみんなとても怖い顔で見るのです。
彼女が、いやだなあ、おもしろくない、嫌いだなあ、、って感じたことそのまま表したら、周りはいっそうきつく彼女を責めたてるのです。
そう、まるで、リアちゃんが何かを感じることが、それだけでこの世界にとっての害悪であり、彼女の表現は罪深い愚か
サリーちゃんのスクリプト
サリーちゃんのスクリプト
「もうっ、やんなっちゃう」
小学生のサリーちゃんが怒っています。
なんで、隣のクラスの和生くんはわたしにちょっかいかけてくるんだろう。
それだけじゃなく、同じクラスのみゆきちゃんは、なんだか意地悪をしてくるし。
わたしはただ、みんなと普通に授業受けて、校庭を走り回ったり、遊んだりして、楽しく過ごしたいだけなのに。
仲良しのちいちゃんは、そんなこと気にしなくてい
フクロウのスクリプト
「自由ってなんだろう」
わたしはそんなことを考えながら、夕日に赤く染まった景色の中、車を走らせています。
走行音を聞きながら、座面に伝わる振動も感じてみる。
少し人通りが多い道をゆっくりと通り抜け、
少し窓を開けて、外の空気を胸いっぱいに吸いこみます。
肺に優しく空気が入る感触を感じることができ、それをすこし勢いよく吐き出す。
ああ、これが自由かもしれない。
空気は当たり前のようにわた
はじまりのスクリプト
その女の子は、ひとりで遊ぶのが好きでした。
おともだちと一緒に、レンゲ畑を駆け回ったり、山積みにされた土の山で、ヒーローごっこみたいなことをするのも楽しかったけれど、なんだか少し違う、って感じていた。
玄関先でしゃがんで、忙しく蠢くアリたちを見ています。
ほんのかすかですが、彼らが動きまわり、土を掘り、獲物を運ぶ音が聞こえる。
自分を照らす太陽の熱を身体に感じながら、わたしは今どうしてここ
緑の女神のスクリプト
わたしが書いてみたくてあなたにスクリプトを書かせて、とお願いしました。
あなたは快諾してくれて、いろんなことを教えてくれました。
駅からお家までは歩くこともあるし、原付移動のときもあるし、雨ならバスに乗ったりもするんですよね。
雨の日にバスに乗った時の車内にこもる湿った空気、窓ガラスに映る雨粒とそれを透かしてぼんやりとした外の景色が見える。
ときおり運転手さんのアナウンスが聞こえる。
そ