悠希

読書メモが中心かと思います。

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記事一覧

渋谷駅

悠希
6か月前
2

東京スナップ

悠希
6か月前
1

キヤノンのEOS R5をプロのフォトグラファーが使って3年経って思うこと

キヤノンのEOS R5。 発表のときの興奮は忘れられません。 「ようやく、使えるミラーレスをキヤノンが出してくれた!」 帰り道に、キヤノンの発表のライブをイヤホンで聴き…

悠希
6か月前
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アングル

悠希
2年前

暗がりにはまり込む『ダブル・ファンタジー』村山由佳さん

見ちゃいけないものを見ている気にさせられる。 言えないことを言っている人がいる。その言葉にのせられそうになって、踏みとどまる。 いやいや、秘めておけよ。 だが、そ…

悠希
2年前

何者かになりたい私。『デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場』河野啓

栗城史多さんについてはあまりわかっていなかった。有名な登山家だな、ぐらいだった。たたかれているかどうかもわからなかった。ただエベレスト登頂に繰り返し臨んでいる、…

悠希
3年前
4

知る前と知った後。渋味を甘味に変える方法〜『珈琲の世界史』旦部幸博〜

はじめてスターバックスコーヒーでコーヒーを頼んだとき、顔をしかめた。家で飲んでいるインスタントコーヒーと違う。 とりあえず、味が濃い。そして、喉の奥に薄い膜のよ…

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3年前
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「人間性の衝動」で資本主義をハックする『ビジネスの未来』山口周さん

ビジネスはその歴史的使命をすでに終えているのではないか?」 この指摘から始まる本書は、著者の知識の蓄えを縦横無尽に組み合わせて、「経済成長」によって「物質的貧困…

悠希
3年前
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高速バス通勤の現実

2020年.最も大きく変わったのは、高速バス通勤を始めたことだ。 今年3月に木更津市の新興住宅地に引っ越した。市内のバスターミナルから高速バスに乗り、東京湾アク…

悠希
3年前
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唖然とし頭を抱え立ち向かう『破天荒フェニックス』田中修治

まさに『破天荒』な日々だったが、ここまで、資金ショートの波に襲われる物語とは思わなかった。 倒産ほぼ同然のオンデーズを著者でもある田中さんが買収したところから物…

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3年前
2

僕にとっての二楽章。『蜜蜂と遠雷』恩田陸を再読

2回目。映画化もされて、特集するアルバムもリリースされていた。アルバムのほうはさまざまなアーティストのピアノの抜粋だった。映画のサウンドトラックでも、河村尚子さ…

悠希
3年前

夕暮れのリフレクション

悠希
3年前
4
+3

迷い

悠希
3年前
3

透き通った空

悠希
3年前

雲の船隊

悠希
3年前
2

青空の包容力

悠希
3年前
4

キヤノンのEOS R5をプロのフォトグラファーが使って3年経って思うこと

キヤノンのEOS R5。
発表のときの興奮は忘れられません。
「ようやく、使えるミラーレスをキヤノンが出してくれた!」
帰り道に、キヤノンの発表のライブをイヤホンで聴きながら、興奮したのを覚えてる。
すぐさま注文して、購入して以来、とにかく買ったことを一片も後悔していない、とても稀有な製品でした。

プロのフォトグラファーで、撮るものはさまざまです。先日は、ジャパンモビリティショーに行って、ひたす

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暗がりにはまり込む『ダブル・ファンタジー』村山由佳さん

暗がりにはまり込む『ダブル・ファンタジー』村山由佳さん

見ちゃいけないものを見ている気にさせられる。
言えないことを言っている人がいる。その言葉にのせられそうになって、踏みとどまる。
いやいや、秘めておけよ。
だが、その暗がりを見せつけずにはいられず、抑えていた欲望を、開けっ広げにせざるを得ない。
胸の間に指を突っ込み、肋骨を扉のように開ききって中を見せつける。
潔いのかもしれない。

主人公は脚本家の奈津。出だしの描写からして、力が入っている。
男を

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何者かになりたい私。『デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場』河野啓

何者かになりたい私。『デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場』河野啓

栗城史多さんについてはあまりわかっていなかった。有名な登山家だな、ぐらいだった。たたかれているかどうかもわからなかった。ただエベレスト登頂に繰り返し臨んでいる、ぐらいの認識しかなかった。

ストイックさをイメージする登山家とはあまりに違った。あれよあれよと山へ登っていく。

あれ?そんなもので登れちゃうの?と思ってしまうし、実際、周りから彼をみていた人はそんな行程に驚いたことだろう。いきなり、マッ

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知る前と知った後。渋味を甘味に変える方法〜『珈琲の世界史』旦部幸博〜

はじめてスターバックスコーヒーでコーヒーを頼んだとき、顔をしかめた。家で飲んでいるインスタントコーヒーと違う。

とりあえず、味が濃い。そして、喉の奥に薄い膜のような渋さが広がった。

「これが、本物の味なんだ」

中学生の私はそう思い、ミルクも砂糖もいれず、修行のような気持ちでカップを傾けた。


味は経験と知識によって分類されていく。本場の味とはどういうものかを知りたくなった私は、ちょっと調べ

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「人間性の衝動」で資本主義をハックする『ビジネスの未来』山口周さん

「人間性の衝動」で資本主義をハックする『ビジネスの未来』山口周さん

ビジネスはその歴史的使命をすでに終えているのではないか?」

この指摘から始まる本書は、著者の知識の蓄えを縦横無尽に組み合わせて、「経済成長」によって「物質的貧困を社会からなくす」という使命を達成した世界で、新たに「祝祭の高原」へと向かうことを、提示していく。

主張そのものにはわくわくとした。

特に、資本主義の文脈にヒューマニティを埋め込む。人間性に根ざした衝動に基づく労働や消費。仕事というア

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高速バス通勤の現実

高速バス通勤の現実

2020年.最も大きく変わったのは、高速バス通勤を始めたことだ。

今年3月に木更津市の新興住宅地に引っ越した。市内のバスターミナルから高速バスに乗り、東京湾アクアラインを渡って東京駅まで通っている。停留所から会社までは歩いて20分ほどだ。通勤を始めて半年以上経つが、会社の同僚や上司からは、「遠くない?」「終電は何時?」「どれぐらいの頻度でバスはあるの?」といった質問が繰り返し飛んでくる。「バス

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唖然とし頭を抱え立ち向かう『破天荒フェニックス』田中修治

唖然とし頭を抱え立ち向かう『破天荒フェニックス』田中修治

まさに『破天荒』な日々だったが、ここまで、資金ショートの波に襲われる物語とは思わなかった。

倒産ほぼ同然のオンデーズを著者でもある田中さんが買収したところから物語が始まる。メガネ店という店舗をもっいてることに可能性を感じて、というところが理由と書かれていたが、いかんせん、オーナーになってすぐに資金ショートの波に見舞われそうになる。

もう各章で何かが起きる。民事再生だけは逃れようと必死に金策に走

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僕にとっての二楽章。『蜜蜂と遠雷』恩田陸を再読

僕にとっての二楽章。『蜜蜂と遠雷』恩田陸を再読

2回目。映画化もされて、特集するアルバムもリリースされていた。アルバムのほうはさまざまなアーティストのピアノの抜粋だった。映画のサウンドトラックでも、河村尚子さんをはじめに錚々たるピアニストだ。

楽曲を楽しみながら読む。前回は、勝手にトラックを作っていた。

やはり2回目になると物語の構造が最初より見えてくるような気がする。

最初にあまり共感ができなかった明石の存在(最初はいいのだけど、下巻に

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