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読書感想

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#推薦図書

【読書感想】どんな本をいかに読むべきか?~小泉信三『読書論』~

【読書感想】どんな本をいかに読むべきか?~小泉信三『読書論』~

読書をテーマとした本は多い。その中でも、僕が読書論の古典だと考えている本が3冊ある。

ショウペンハウエルの『読書について 他二篇 改版』とM.J.アドラー・C.V.ドーレン『本を読む本』は有名どころであろう。前者が読書という行為を論じているのに対し、後者は読書の技術を説いている。

そして3冊目が今回取り上げる小泉信三の『読書論』である。

本書では、どんな本を読むべきか、いかに読むべきかという

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【読書感想】感染症という視点から文学と哲学を読み解く

【読書感想】感染症という視点から文学と哲学を読み解く

こんにちは、Yukiです。

今回は、福嶋亮大さんの『感染症としての文学と哲学』をご紹介します。

このような状況になってから感染症というテーマに興味を抱いていたところ、丁度合致するような本が出ました。そして期待通り、いやそれ以上に本書は面白かったです。

全部を紹介することはできないので、いくつかに絞って面白かったポイントを紹介したいと思います。

本の内容と感想まず、本書は感染症が文学と哲学に

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【読書感想】とりあえず1度で良いから読んで欲しい1冊

【読書感想】とりあえず1度で良いから読んで欲しい1冊

こんにちは、Yukiです。

今回取り上げる本は、國分功一郎さんの『暇と退屈の倫理学』です。

つい最近、新潮社から文庫として出版されました。行きつけの書店で新刊コーナーにあった本書をなんとなく買って読んでみたら、とても面白い。夢中になって読みました。

是非とも多くの人に読んでもらいたいと思い、取り上げようと思いました。

本の内容本書のテーマは、タイトルの通り「暇」と「退屈」です。

「暇」や

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【読書感想】雇用について論ずるなら最低限この本を読むべき!

【読書感想】雇用について論ずるなら最低限この本を読むべき!

明けましておめでとうございます。

Yukiです。新年になってからだいぶ時間が経ってしまいましたが、今年もよろしくお願いします!

今回ご紹介する本は、濱口桂一郎さんの『若者と労働 「入社」の仕組みから解きほぐす』です。

僕はこの本を読んで、雇用について論じる場合、最低限この本を読んでからにするべきだと思うようになりました。雇用、労働というのは人の一生の内、大半を占めます。それだけ誰にとっても関

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先生から「社会科学を学ぶなら必読です!」と言われた日に急いで買った本

先生から「社会科学を学ぶなら必読です!」と言われた日に急いで買った本

本との出会い
僕は大学で主に社会科学を学んできました。社会科学というのは、

のことで、代表的な学問分野は政治学、政策科学、経営学、法学、経済学、社会学です。

僕はこれらの中でも、政治学、経済学を中心に学んできました。(それらに加えて法学、統計学、歴史学、美術史、科学技術論、異文化コミュニケーション論、教育学など面白そうなものも手当たり次第勉強しました。)

前置きが長くなってしまいましたが、あ

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