読書をしても国語力が高まらない理由3つ
「読書が趣味なんです」という子の中には,
国語力が低い子もいます。
世間では,
「読書をすると国語力が高まる」
と考えられる傾向がありますが,
色々な生徒さんを指導してきて,
私自身はそのように感じていません。
読書をしても国語力が高まらない理由
1.ジャンルやテーマが偏るから
読書をする際,基本的には,
自分が好きなジャンルの本を選ぶと思います。
スポーツが好きならスポーツ関連の本,
小説が好きなら小説,
歴史が好きなら歴史関連の本......
というように特定のジャンルやテーマに
偏りがちです。
国語力とは,
どのような文章が出題されても,
正確に情報や相手の主張を読み解ける力
のことです。
偏ったジャンルやテーマの本を
読み慣れていたとしても,
自分が興味のない分野や
馴染みがない文体の文章が出てきたときに
きちんと読み解けるとは限りません。
2. 勘違いに気づけないから
読書をしても,
内容をきちんと読み解けていなかったり,
勘違いしてしまったりしている子は
意外と多いです。
読書が趣味だという生徒さんに,
本の内容について尋ねてみると,
正確に理解できていないことが少なくありません。
読書は通常一人で行うものなので,
内容を正確に読み解けていなかったり,
勘違いをしたりしていても,
気づくことができません。
国語力を高めるためには,
自分が何を勘違いしているのか,
正しい内容はどうだったのか
というズレを都度把握することが大切ですが,
一人で行うのは難しいでしょう。
3. インプットで終わってしまうから
国語力とは,
どのような文章が出題されても,
正確に情報や相手の主張を読み解ける力
+
自分の考えを相手にわかりやすく伝える力です。
国語のテストでも,
答案を作成するというアウトプットがありますが,
読書にはこれがありません。
読書で文章を読み慣れたとしても,
問いに沿った形・内容で
自分の考えを相手にわかりやすく
伝えられるようになるとは限りません。
読書自体を否定するわけではない
私は読書自体を否定したいのではありません。
読書が好きな子はぜひ続けてほしいなと思います。
「国語力を高めたいから,
子どもに本を買い与え,
無理やり読書をさせる」
という親が多いのが気になっています。
読書を子どもに任せっきりにするのではなく,
読み聞かせをしたり,
本の内容や感想について
親子で話し合ったりすれば,
国語力を少しは高められると思います。
国語の問題集を解こう
国語力を効率的に高めたいのであれば,
国語の問題集を解くのが一番です。
様々なジャンル・テーマに触れることができ,
しかも良質な文章ばかりです。
問題に答えるという
アウトプットの練習もできます。
丸付け・やり直しを通して,
勘違いや答案のズレにも気づけます。
記述問題の場合,
「子どもの答案を丸にして良いかわからない」
「どの程度書けていたら正解にしていいの?」
と悩んでしまうかもしれません。
やり直しがあまりに多く発生すると
子どもが国語嫌いになってしまう
可能性があるので,注意が必要です。
家庭教育・学習のコンサルティングを行っております。
お子様に合った教材選びや添削指導も実施いたします。
ご興味がある方は,受講相談(無料)より
お気軽にお問い合わせください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?