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フランス語(等の)方へ

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主にフランス語・フランス語学に関連する記事を放り込んでいます。
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#言葉

deuxièmeとsecond【フランス語の方へ:1】

小手先の記事もちょっと書いてみよう、という試みです。


フランス語には、「2つ目の」と訳しうる形容詞がふたつあります。deuxièmeとsecondです。前者は基数詞deuxに序数詞化標識-ièmeをつけたものです。後者はラテン語secundusに由来します(なおsecundus自体は、sequi「付き従う(suivre)」という意のラテン語の動詞と、根のところでは繋がっているようです。Oxf

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【238】型を無視する愚を説くフランスの作曲家の言葉

(今日は下のほうにフランス語演習がありますが、飛ばしていただいても問題ありません。)

「型破り」とか、「型無し」とか色々な言葉がありますが、私が「型」を重視しがちな人間であることを脇に置くとしても、どうやら「型」より実質が大切だという(それ自体は極めてまっとうな)考えが行き過ぎると、型など学ばなくても良い、というは発想に陥ることがあるようです。

とはいえもちろん、型は大事なのです。それがいずれ

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【175】答えが長くなることを恐れてはならない!たとえば、バカロレア

【175】答えが長くなることを恐れてはならない!たとえば、バカロレア

思考力を要する記述式の答案を書くべき試験の例としてよく引き合いに出されるのが、フランスのバカロレア(大学入学のための学力を測る試験)の、しかも哲学の試験です。

今回はこれによせて。

※記事の【まとめ】は一番下にありますので、サクっと知りたい方は、スクロールしてみてください。


バカロレアの哲学の試験には、テクストの抜粋を解説させる問題(explication)もあるというのに、どうしてか、

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【174】息抜きにフランス語を読めるようになった経緯から振り出される、あなたへのシンプルな問い

【174】息抜きにフランス語を読めるようになった経緯から振り出される、あなたへのシンプルな問い

外国語はどこまでも外国語ですが、外国語を読むことが息抜きになっている人種もいるわけで、それは私のことです。

今回はそういうことについて書いてみたいなと思います。

※記事の【まとめ】は一番下にありますので、サクっと知りたい方は、スクロールしてみてください。


研究をやっているとは言っても、息抜きで小説や教養書なども読みます。特にフランス語や英語やイタリア語で、研究にまるで関係のない通俗小説や

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