開発チームの進化/退化を分岐するテレワークとコミュニケーション対策
こんにちは!TechArtIdea代表のYo-yohです!(techartidea.com)
皆さんの職場では、テレワークは行われていますか?
2020年はコロナの影響でテレワークが一気に普及する1年になると思います。自粛が緩和されたとはいえ、さっそく流行第2波の懸念が広がり、在宅ワークは依然残るだろうと私は考えています。
一時期、慣れないテレワークに適応しきれず、テレワークうつが発生したり、「雑談」が担っていた効果について見直される動きがありました。
オフィス時代からテレワーク時代へ強制的に移行したことで、コミュニケーションやチームワークの維持について、四苦八苦されていた方も多いと思います。
開発パフォーマンスが高いチームの共通点
ソフトウェア開発者デニス・ユー氏のブログにて、様々なソフトウェア開発チームと仕事をする中で知り得た「パフォーマンスの高いチームの共通点」が取り上げられました。
【優秀なチームの共通点】
◆心理的安全性が高い
◆業務状況が把握しやすい
◆均等に経験を積ませる
◆コミュニケーションを惜しまない
詳細の説明は引用元の記事に委ねますが、
テレワークによってチームのパフォーマンスが進化したチーム、退化したチームがあり、明暗が分かれた理由が上記の共通点に潜んでいると考えています。
心理的安全性とパフォーマンス
ユー氏によれば、共通点の1つである「心理的安全性の高い」チームには4つの特徴があります。
1:継続的なフィードバックが業務改善に必要であることを全員が理解しており、チームメンバーがオープンに自己批判できる。
2:個人が業務上の問題に行き詰っている時間が短い。個人で問題に対処する時間にはタイムリミットがあり、タイムアップした場合はチームメンバーに助けを求める。
3:各メンバ-はチーム内における自分の価値と、目に見える業務上の成果を切り離して考える。メンバーの成果はチーム全体の成果であり、自分が書いたコードでも「私が書いたコード」ではなく、「私たちが書いたコード」という表現をしている。
4:休暇を取る人が多い。メンバーが欠けても業務の進行に影響が出ないよう、チーム全体が業務上の技術的な決定を十分に共有している。
IT系企業は元よりチームメンバ間の連携が主体ですし、テレワークの歴史が長いことも在り、チーム全体で業務の行き詰まりを解消する体質を持ちやすいと思います。扱う開発物も非物体なコードやデータですので、遠隔地での技術共有も容易です。
対して、上下関係の意識が強く、面着でトップダウン式だったレガシーな職場では、テレワークになった途端に上下関係による強制力が効かなくなり、業務進行に支障が出たと思います。例えば上司や上長が持つ威厳が性格的なものや面着頼りのものであれば、テレワークで部下が顔を合わせなくなった瞬間に、その威厳は維持できません。(そもそも威厳のみで人をコントロールするのも時代として限界と思いますが。。。)
「組織維持力」から「コミュニティ維持力」へシフトせよ
ユー氏は同様に、共通点の1つである「コミュニケーションを積極的にとること」についても言及しています。チーム間でコミュニケーションを頻繁に行うことで、質問しやすい環境作りにつながります。
心理的安全性とも関わりますが、相手の顔ばかりうかがっていてはチームとして課題を解決できません。
テレワークに強い会社では、Slackを活用して社員同士のコミュニティを作ったりしています。内容は業務内容に関わらず、自己研鑽から趣味に至るまで、比較的自由度高くフランクに行われています。チャットツールをうまく使ってコミュニケーションのバランスを取っている方もいらっしゃいますね。
冒頭に取り上げた「雑談」について、オンライン上で上手く補填しています。
一方で、レガシーな会社が好みがちな「飲み会」は、コロナで飲食店が営業縮小していることも相まって、組織維持の上での力を失っています。
飲み会の不人気は、テレワークの浸透によって一層進むでしょう。(気の合う職場仲間との楽しい飲み会なら全然ウェルカムですけどね!!)
つまり、
◆「コミュニティ維持の取り組み」は今後必要とされ、
(コミュニティ維持=社員の内面の繋がりを生み出すもの)
◆「組織構造の維持のための取り組み」は今後不要となる
(組織維持=社員の外面の上下関係を保つための儀式)
と、私は予想します。
上下関係を維持するためだけの儀式は、テレワークの世界では通用しないでしょう。
代わりに、人間としてのコンテンツ力、人間力の高い人とコミュニティを創出する方が、お互いのリスペクトを高め合えますし、心理的安全性も高まりよいチームワークへ繋がります。
対策案:「相互発信コミュニティ」を社内で作れないか?
私は飲み会そのものを否定しているわけではありません。
ただ、メンバ同士の内的理解を深め繋げられるような交流にシフトすべきと考えています。
コミュニケーションツールとしても、自分がどんな人間で、どんなことに興味があるのか、どんな働き方が好きか、得意分野が何か、など、自己発信を伝え合える手段が必要だと思っています。
先ほど例に挙げたSlack交流も、まさにこの一つと思います。
レガシーな職場ほど、自己発信を許さない傾向があります。
一方で、自己発信しやすい環境では雑談も生まれやすく、自然と心理的安全性が高まります。
自己発信のハードルが低く手段が多ければ、上司の方も部下の細かな変化や悩み事に気づいてあげられるかもしれません。
「社内風土」は「一人一人が作れる」時代に
多くの会社では、Skypeなどが会社標準として入っていると思います。便利な手段が転がっている時代です。
チャットやビデオ通話を用いて、上下関係とは無関係なコミュニティを作ってみるのはどうでしょうか?
大げさなものでなくとも構いません。最初は気の合う3~4人で何かコミュニティを作ってみましょう。ゴルフとか、カフェ巡りとか、共通話題があるはず。
組織維持力がメインで作用した時代は、職場の風土は簡単に変えられないものでした。
しかし、テレワーク時代では上下関係よりもコミュニティ維持力の方が、職場環境の雰囲気を創り上げます。
私も、社会人になった大学の同期とドローンのプログラム開発についてコミュニティを作り始めています。(私は、昔ドローンの研究室に所属しておりました。)
社会人になってからこそ、こうしたコミュニティ環境構築の努力が必要です。貴重な時間でいかに効率よくコミュニティを作れるかが重要なのだ、と思う今日この頃です。
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