灰染よみち

ちょっとの合間にも読めるような短編小説を書いていきます。 「色彩染まる物語」はシリーズ…

灰染よみち

ちょっとの合間にも読めるような短編小説を書いていきます。 「色彩染まる物語」はシリーズ内で特に繋がっていたりしないので、順番など気にせずお楽しみください。

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  • 個人的 特に読んでほしい作品集

    自分の投稿作品の中で、特に読んでほしいなってものをピックアップしています。自分のことを知ってくれたばかりの人、まずはここの作品を読んでみてほしいです!

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固定された記事

ご挨拶と自己紹介

 どうも初めまして、灰染よみちと申します。このアカウントではプロフィールにもある通り、短めの小説を中心に投稿していきます。  ……とまあ、そんな型にはまったよう…

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【雑記】ニコニコ超会議2024の感想

 4/27、私は幕張メッセに行ってきました。タイトルの通り、ニコニコ超会議に行ってきたわけです。目的は超ボーマス55、とある人のアルバムを買うため。ただまあ折角…

灰染よみち
2週間前
8

アプリコットのタルト

 特別順調、ということはないけれど、それでもメンバーとは上手くやれているし、ファンもそれなりにいる。そんな現状は、私にとって充分幸福なことだった。  私は、とあ…

灰染よみち
3週間前
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色彩染まる物語

 どうも、灰染よみちです。早速ですが、またシリーズ物っぽいものを始めました。「色彩染まる物語」です。ハッシュタグもつけて、トプ画もおんなじ様なものにして投稿して…

灰染よみち
1か月前
8

枯れない観葉植物

 あなたの代わりなんていない、そんな言葉をふいに思い出す。数年前……、そうだ、僕が高校生だった頃に部活の顧問にかけられた言葉だ。安っぽい励ましとかではなくて、期…

灰染よみち
1か月前
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メモリ

 間もなく、春がやって来る。花が咲いて、風は暖かくて。そんな春がやって来る。だからあなたとは、きっともう会うこともなくなってしまう。いつも通りの部室で、いつもの…

灰染よみち
1か月前
8

出会いは偶然にして

「えっと、今日はホントに、その、ありがとうございました……」  学生証の交付とかが諸々終わり、早々に迷子になってしまった僕を助けてくれた人にお礼を言う。この人の…

灰染よみち
1か月前
8

オーバーヒート

「ごめん。今言えることは、何もない」  そっか。彼は寂しそうな声をなんとか吐き出す。ガッカリさせてしまっていることは、こんな僕でも良く分かった。空になった食器を…

灰染よみち
2か月前
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ある暴風雨の昼下がりに

 目を覚ました時には、すでに正午を過ぎてしまっていた。昨夜、何とか悪夢の6連勤を終え、久々の休日である今日。どうやらその半日を寝て過ごしてしまったらしい。と言い…

灰染よみち
3か月前
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勝てないアイツへ

 自慢に聞こえてしまったら申し訳ないなとは思うが、俺はまだ、やや短い人生の中で一度も負けた事がない。習い事のサッカー、運動会や合唱祭などの学校行事、遊びに過ぎな…

灰染よみち
3か月前
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新しい物語はこの先

 私が不老不死になったきっかけは、おそらくあの薬だったろう、と思う。入ったサークルが悪かった。大学生になって、そこで仲良くなった人の誘いを断らずに踏み入れた場所…

灰染よみち
4か月前
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2023年下半期投稿作品まとめ

こちらから2023年7月〜12月の投稿作品が見られます。是非ご利用ください! 自身。(7/8投稿) 本当の自分。視えても、視えないことに気付いても、きっとどっちも苦…

灰染よみち
4か月前
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Story teller

 あなたはもう覚えていない。私とあなたが過ごした日々のことを、何も。赤信号の精神攻撃に対して普段通り動けないまま、その少しの間ハンドルから手を離す。そこに嫌悪感…

灰染よみち
5か月前
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utopia

 明日世界が終わるとして、あなたは何をするか。  クラスメイトたちが口々にその問いに答えを出す。でも「〇〇を死ぬほど食べる!」とか「死ぬ前に行きたいと思ってた国…

灰染よみち
6か月前
7

メリーさん

もしもし、わたしメリーさん。今、あなたのすぐ後ろにいるの……  えっ? 違う違う。メリーさんの羊ではなくて。怪談の方  あっ、かいだんって階段(そっち)じゃなく…

灰染よみち
7か月前
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11/11(土)開催の文学フリマ東京37にて、自分の小説が載った作品集を出させていただきます。よろしくお願いします

サークル:國文學研究会
出店場所:L07〜08

灰染よみち
7か月前
3
ご挨拶と自己紹介

ご挨拶と自己紹介

 どうも初めまして、灰染よみちと申します。このアカウントではプロフィールにもある通り、短めの小説を中心に投稿していきます。

 ……とまあ、そんな型にはまったような始まり方をしてもつまらないですよね。というわけで改めまして、灰染よみちです! 初めましての方が多いとは思います。一応私は中高大学校にて「文芸部」に所属してはいるのですが、「それならきっと文章書くの上手いんでしょ」という期待には、今は悔し

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【雑記】ニコニコ超会議2024の感想

【雑記】ニコニコ超会議2024の感想

 4/27、私は幕張メッセに行ってきました。タイトルの通り、ニコニコ超会議に行ってきたわけです。目的は超ボーマス55、とある人のアルバムを買うため。ただまあ折角なんでと色々回ってきたし、ついでにここでそのことを語れればなと思い今回こんなものを書いています。「文フリの時は書いてなかったじゃん」と言われるかもしれませんが、これにはそこまで深くないけど事情がありまして……。まあ、少なからず部活動が関わっ

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アプリコットのタルト

アプリコットのタルト

 特別順調、ということはないけれど、それでもメンバーとは上手くやれているし、ファンもそれなりにいる。そんな現状は、私にとって充分幸福なことだった。
 私は、とある事務所の駆け出しアイドルグループのメンバーの1人だ。如何にも王道アイドルグループって感じで、敢えて悪く言えば何番煎じだよって思ってしまうようなところなんだけど、いい雰囲気で活動出来ているし、……何より"本物"のアイドルがいない。私にとって

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色彩染まる物語

色彩染まる物語

 どうも、灰染よみちです。早速ですが、またシリーズ物っぽいものを始めました。「色彩染まる物語」です。ハッシュタグもつけて、トプ画もおんなじ様なものにして投稿していきますが、1個1個別物の短編小説となります。特に繋がりとかもないので、順番とかも気にせず読んでいただければと思います。

 とまあ簡単に言うとこういう立ち位置のものになるのですが、もう少し詳細の方もお話しさせていただきますね。「色彩染まる

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枯れない観葉植物

枯れない観葉植物

 あなたの代わりなんていない、そんな言葉をふいに思い出す。数年前……、そうだ、僕が高校生だった頃に部活の顧問にかけられた言葉だ。安っぽい励ましとかではなくて、期待の押しつけ。色んな人が協力していったとしても、あなた1人がもたらすことは起こし得ない。だから頑張ってほしいって、多分そういう意味だった。字面だけ見れば褒め言葉ではあるのだけど、その裏に「都合のいい奴」という思考が隠れていることくらい、ちゃ

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メモリ

メモリ

 間もなく、春がやって来る。花が咲いて、風は暖かくて。そんな春がやって来る。だからあなたとは、きっともう会うこともなくなってしまう。いつも通りの部室で、いつもの席に座りながら、そんなことを考える。気の早い鳥の鳴く声が私の孤独を丁寧に演出して、傍からはドラマのワンシーンみたいに見えるんだろうな、なんて。先輩なら分かってくれるかな。
 たった2人の写真部も、先輩の卒業によっていよいよ廃部になる。この居

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出会いは偶然にして

出会いは偶然にして

「えっと、今日はホントに、その、ありがとうございました……」

 学生証の交付とかが諸々終わり、早々に迷子になってしまった僕を助けてくれた人にお礼を言う。この人のおかげで助かったと思うと同時に、不甲斐ない自分が嫌になってしまうけど、取り敢えずこうして優しい人に声をかけてもらえたのは幸運だった。

「いえいえ、気にしないでください。と言うか、まさか同じ学科の同じクラスだとは。驚きましたよ」

 今日

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オーバーヒート

オーバーヒート

「ごめん。今言えることは、何もない」

 そっか。彼は寂しそうな声をなんとか吐き出す。ガッカリさせてしまっていることは、こんな僕でも良く分かった。空になった食器を意味もなく見つめる。彼の家に大量にある、無地の白いお皿。それが、逃げ場を探す僕の視線をしっかりと受け止めている。

 ただ彼から告白されただけなのに。

 でも、こんなに悩んでしまうなら、きっとそれは「だけ」とは言えない。自分の気持ちが分

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ある暴風雨の昼下がりに

ある暴風雨の昼下がりに

 目を覚ました時には、すでに正午を過ぎてしまっていた。昨夜、何とか悪夢の6連勤を終え、久々の休日である今日。どうやらその半日を寝て過ごしてしまったらしい。と言いつつも、予定はなかった上に昨日まで寝る暇もなく働いていた為、これまた久々に纏まった時間寝ることが出来て寧ろ幸福であった。何ならもう少し寝ていても良かったが、耳を澄まさずとも聞こえる程大きな音が家中に響いていて、恐らく私はこの音に目を覚まして

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勝てないアイツへ

勝てないアイツへ

 自慢に聞こえてしまったら申し訳ないなとは思うが、俺はまだ、やや短い人生の中で一度も負けた事がない。習い事のサッカー、運動会や合唱祭などの学校行事、遊びに過ぎないテレビゲーム、そのどれにおいても俺は負けた事がなかった。勿論それら全て俺のおかげだなんて思っていなくて、なんなら特に役に立たなかった事もあったけれど、奇跡的にも俺は「負け」を経験した事がない。ならば全ての事で勝ったのかと言われるとそうでは

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新しい物語はこの先

新しい物語はこの先

 私が不老不死になったきっかけは、おそらくあの薬だったろう、と思う。入ったサークルが悪かった。大学生になって、そこで仲良くなった人の誘いを断らずに踏み入れた場所で、悲しくも人生が狂わされた。とはいえ別に薬を飲んでその瞬間に、「貴方はこれで不老不死になりました」と言われた訳ではない。薬を飲まされた2ヶ月くらい後、私は交通事故に遭った。信号を無視したトラックに衝突された形だ。けれど私は何ともなかったら

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2023年下半期投稿作品まとめ

2023年下半期投稿作品まとめ

こちらから2023年7月〜12月の投稿作品が見られます。是非ご利用ください!

自身。(7/8投稿)
本当の自分。視えても、視えないことに気付いても、きっとどっちも苦しいから。

「戯れ言」④(7/17投稿)
「たこの入ってないたこ焼きを、たこ焼きと呼んでいいんだろうか」、そんな戯れ言をひとつ。

ドーナツ(8/8投稿)
未確認飛行物体の存在が、各地で話題になった。「まあ、どうだっていいことだけど

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Story teller

Story teller

 あなたはもう覚えていない。私とあなたが過ごした日々のことを、何も。赤信号の精神攻撃に対して普段通り動けないまま、その少しの間ハンドルから手を離す。そこに嫌悪感も諦観もない。ただ、待つだけ。そうだ、待つことでまた今まで通りの日常を進むことができるのなら、どれだけ良かったか。あなたと初めて会った補講の授業も、行きたかったお店が臨時休業だった初デートも、全部、全部彼は忘れている。それでも彼がなんとか生

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utopia

utopia

 明日世界が終わるとして、あなたは何をするか。

 クラスメイトたちが口々にその問いに答えを出す。でも「〇〇を死ぬほど食べる!」とか「死ぬ前に行きたいと思ってた国があるんだー」とか、出てくる答えはそんなことばっか。いざそんな状況になったらなんて、ろくに考えていないみたい。ここは、私たちの生きるこの世界は、そんな「理想郷」じゃない。前の席の人が考えを言い終える。次は私の番。明日世界が終わってしまう状

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メリーさん

メリーさん

もしもし、わたしメリーさん。今、あなたのすぐ後ろにいるの……

 えっ? 違う違う。メリーさんの羊ではなくて。怪談の方

 あっ、かいだんって階段(そっち)じゃなくて、怪談話だよ。ほら、子どもの頃とか、そういう話しなかった?

 へぇ、そうなんだ。近くのお寺で、ねえ。いいじゃん、いいじゃん。今の子どもたちはテレビ番組で見て満足しちゃうから、つまらないよね

 うんうん。そうそう。わたしとしても驚か

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11/11(土)開催の文学フリマ東京37にて、自分の小説が載った作品集を出させていただきます。よろしくお願いします

サークル:國文學研究会
出店場所:L07〜08