灰染よみち

ちょっとの合間にも読めるような短編小説を書いていきます。 「色彩染まる物語」はシリーズ…

灰染よみち

ちょっとの合間にも読めるような短編小説を書いていきます。 「色彩染まる物語」はシリーズ内で特に繋がっていたりしないので、順番など気にせずお楽しみください。

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  • 短編集

  • 「戯れ言」まとめ

    つまらないことを、つたない文で呟く。 そんな「戯れ言」。

  • 投稿作品まとめ

    投稿した作品を時期別に分けた記事となっています。こちらからも作品を探してみてください!

記事一覧

【詩】ひとりごと

あとひとつ話をしよう あしたのこと。 あしたの予定は時間割は どうやら忙しい日になりそうだ あとひとつ話をしよう 部活のこと。 汗水流して疲れた後は なんの話もまとま…

6

最上の眠り

 1人暮らしなのに、ソファを買った。幅180センチ、高さ40センチのソファ。同棲する彼女が出来るからとか、今後の人生設計の上で来たる複数人暮らしに備えてとか、そうい…

灰染よみち
3週間前
4

【雑記】僕が考えていること、色々

 作品が埋もれるから頻度は控えるとか言ってたのに、書きたいことがあると書かずにはいられない性分だからいけない。どうも、灰染よみちです。最近、卒論とか就活とか、向…

灰染よみち
1か月前
8

【詩】快晴

痛いくらいの幸福も、細やかな充足感も 灰を被ったように輝きを失ってしまうのなら 突然舞い降りる不幸も、粘りつく劣等感も 泥水のようにどこかへ流れ去ってしまうのなら …

灰染よみち
1か月前
4

「戯れ言」 ⑤カツ丼

「久しぶりー」 やっと大学も夏休みを迎えた。夏休み初日は家でダラダラしたいようと思った矢先、冷蔵庫に何もなく、仕方がないと丼もの屋に向かった。すると何故か高校時…

灰染よみち
1か月前
3

作品解説 ver.1

 こういうの、そんなに好きじゃない人も結構いる気がします。どうも灰染よみちです。じゃあなんで書くって、僕はこういうの読むの割と好きなタイプだからです。身勝手だね…

灰染よみち
2か月前
4

秘匿

 私には隠しごとがある。隠しごとだらけだ。多すぎて、私からこぼれる言葉のどれが真実でどれが虚実なのか、どうにも判然としなくなっている。正直こんな自分に辟易はして…

灰染よみち
2か月前
7

【詩】偽善と空色

学校のチャイムがいつも違うように聞こえることを知った オーストラリアとオーストリアは違う国だと知った プールのあの臭いは塩素故だと知った 忘れたくないのに忘れてし…

灰染よみち
3か月前
12

【雑記】ニコニコ超会議2024の感想

 4/27、私は幕張メッセに行ってきました。タイトルの通り、ニコニコ超会議に行ってきたわけです。目的は超ボーマス55、とある人のアルバムを買うため。ただまあ折角…

灰染よみち
4か月前
8

アプリコットのタルト

 特別順調、ということはないけれど、それでもメンバーとは上手くやれているし、ファンもそれなりにいる。そんな現状は、私にとって充分幸福なことだった。  私は、とあ…

灰染よみち
5か月前
10

色彩染まる物語

 どうも、灰染よみちです。早速ですが、またシリーズ物っぽいものを始めました。「色彩染まる物語」です。ハッシュタグもつけて、トプ画もおんなじ様なものにして投稿して…

灰染よみち
5か月前
8

枯れない観葉植物

 あなたの代わりなんていない、そんな言葉をふいに思い出す。数年前……、そうだ、僕が高校生だった頃に部活の顧問にかけられた言葉だ。安っぽい励ましとかではなくて、期…

灰染よみち
5か月前
7

メモリ

 間もなく、春がやって来る。花が咲いて、風は暖かくて。そんな春がやって来る。だからあなたとは、きっともう会うこともなくなってしまう。いつも通りの部室で、いつもの…

灰染よみち
5か月前
8

オーバーヒート

「ごめん。今言えることは、何もない」  そっか。彼は寂しそうな声をなんとか吐き出す。ガッカリさせてしまっていることは、こんな僕でも良く分かった。空になった食器を…

灰染よみち
7か月前
11

ある暴風雨の昼下がりに

 目を覚ました時には、すでに正午を過ぎてしまっていた。昨夜、何とか悪夢の6連勤を終え、久々の休日である今日。どうやらその半日を寝て過ごしてしまったらしい。と言い…

灰染よみち
7か月前
5

2023年下半期投稿作品まとめ

こちらから2023年7月〜12月の投稿作品が見られます。是非ご利用ください! 自身。(7/8投稿) 本当の自分。視えても、視えないことに気付いても、きっとどっちも苦…

灰染よみち
9か月前
2
【詩】ひとりごと

【詩】ひとりごと

あとひとつ話をしよう
あしたのこと。
あしたの予定は時間割は
どうやら忙しい日になりそうだ

あとひとつ話をしよう
部活のこと。
汗水流して疲れた後は
なんの話もまとまらないや

あとひとつ話をしよう
夏のこと。
今年もきっとどこにも行かない
長すぎる休みは暇になりそうだ

あとひとつ話をしよう
将来のユメのこと。
あれがやりたいこれもいい
結局ユメも決まらなそうだ

あとひとつ話をしよう
いまの

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最上の眠り

最上の眠り

 1人暮らしなのに、ソファを買った。幅180センチ、高さ40センチのソファ。同棲する彼女が出来るからとか、今後の人生設計の上で来たる複数人暮らしに備えてとか、そういうのではない。椅子とベッドを別々に買うより、この方が安く済むのではと思ったからだ。1人暮らしのくせに元々ベッドを買う計画だったのか、裕福なやつだなと思われるかもしれない。決してそんなことはないつもりだ。ただあのサイズのソファを何の迷いも

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【雑記】僕が考えていること、色々

【雑記】僕が考えていること、色々

 作品が埋もれるから頻度は控えるとか言ってたのに、書きたいことがあると書かずにはいられない性分だからいけない。どうも、灰染よみちです。最近、卒論とか就活とか、向き合わなければならないことがあって、そしてそれは自分自身と向き合う必要があるってことだから、あれこれと考えることが多くて困ってしまいます。そんな現状なので、今回の雑記は少し暗めです。インターネットにあまり暗い話題を投稿するのって、個人的には

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【詩】快晴

【詩】快晴

痛いくらいの幸福も、細やかな充足感も
灰を被ったように輝きを失ってしまうのなら
突然舞い降りる不幸も、粘りつく劣等感も
泥水のようにどこかへ流れ去ってしまうのなら
何を求めて、何を嫌って、一体生きているのだろう

誰にも書けない、自分にしか表現出来ない
そんな物語があるのならば
是非その全貌を僕に見せて欲しい
それを生きる糧にするのは儚いけれど
きっと虚しくはならない筈だから

塗りたくったような

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「戯れ言」 ⑤カツ丼

「戯れ言」 ⑤カツ丼

「久しぶりー」

やっと大学も夏休みを迎えた。夏休み初日は家でダラダラしたいようと思った矢先、冷蔵庫に何もなく、仕方がないと丼もの屋に向かった。すると何故か高校時代の友人と邂逅し、そして今に至る。

「なんでここにいるんだよ」

「それはこっちの台詞と言いたいけど、まあ普通に昼食を食べに来たところ」

「……もしかして、お前ここら辺住んでる?」

そうだよー、彼はやや間の抜けた調子でそんなことを言

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作品解説 ver.1

作品解説 ver.1

 こういうの、そんなに好きじゃない人も結構いる気がします。どうも灰染よみちです。じゃあなんで書くって、僕はこういうの読むの割と好きなタイプだからです。身勝手だね。というわけで作品解説の方をさせていただくわけですが、今回は #色彩染まる物語 の作品を取り上げさせていただきます。
 と言いつつ、作品の内容というよりは、どうしてその色でそのテーマの内容を書いたのかという話がメインになっていくと思います。

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秘匿

秘匿

 私には隠しごとがある。隠しごとだらけだ。多すぎて、私からこぼれる言葉のどれが真実でどれが虚実なのか、どうにも判然としなくなっている。正直こんな自分に辟易はしている。ただ私にとっては、嘘をつけないって人はそれはそれで怖いと思う。誰もが何かしら隠しごとをしている、その前提が成立しないのはおぞましい。
 でも、そんな私だから孤立してしまっているわけで……。

 4限目の講義が終わる。火曜日は5限目はな

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【詩】偽善と空色

【詩】偽善と空色

学校のチャイムがいつも違うように聞こえることを知った
オーストラリアとオーストリアは違う国だと知った
プールのあの臭いは塩素故だと知った

忘れたくないのに忘れてしまうことがあると知った
夢は醒めるのに見てしまうことを知った
人を信じているようで実は信じていなかったことを知った

偽善者に居場所など無いと知った

屋上に続く階段がこんなにもおぞましいのだと知った
高さとは怖さであると知った
一歩踏

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【雑記】ニコニコ超会議2024の感想

【雑記】ニコニコ超会議2024の感想

 4/27、私は幕張メッセに行ってきました。タイトルの通り、ニコニコ超会議に行ってきたわけです。目的は超ボーマス55、とある人のアルバムを買うため。ただまあ折角なんでと色々回ってきたし、ついでにここでそのことを語れればなと思い今回こんなものを書いています。「文フリの時は書いてなかったじゃん」と言われるかもしれませんが、これにはそこまで深くないけど事情がありまして……。まあ、少なからず部活動が関わっ

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アプリコットのタルト

アプリコットのタルト

 特別順調、ということはないけれど、それでもメンバーとは上手くやれているし、ファンもそれなりにいる。そんな現状は、私にとって充分幸福なことだった。
 私は、とある事務所の駆け出しアイドルグループのメンバーの1人だ。如何にも王道アイドルグループって感じで、敢えて悪く言えば何番煎じだよって思ってしまうようなところなんだけど、いい雰囲気で活動出来ているし、……何より"本物"のアイドルがいない。私にとって

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色彩染まる物語

色彩染まる物語

 どうも、灰染よみちです。早速ですが、またシリーズ物っぽいものを始めました。「色彩染まる物語」です。ハッシュタグもつけて、トプ画もおんなじ様なものにして投稿していきますが、1個1個別物の短編小説となります。特に繋がりとかもないので、順番とかも気にせず読んでいただければと思います。

 とまあ簡単に言うとこういう立ち位置のものになるのですが、もう少し詳細の方もお話しさせていただきますね。「色彩染まる

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枯れない観葉植物

枯れない観葉植物

 あなたの代わりなんていない、そんな言葉をふいに思い出す。数年前……、そうだ、僕が高校生だった頃に部活の顧問にかけられた言葉だ。安っぽい励ましとかではなくて、期待の押しつけ。色んな人が協力していったとしても、あなた1人がもたらすことは起こし得ない。だから頑張ってほしいって、多分そういう意味だった。字面だけ見れば褒め言葉ではあるのだけど、その裏に「都合のいい奴」という思考が隠れていることくらい、ちゃ

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メモリ

メモリ

 間もなく、春がやって来る。花が咲いて、風は暖かくて。そんな春がやって来る。だからあなたとは、きっともう会うこともなくなってしまう。いつも通りの部室で、いつもの席に座りながら、そんなことを考える。気の早い鳥の鳴く声が私の孤独を丁寧に演出して、傍からはドラマのワンシーンみたいに見えるんだろうな、なんて。先輩なら分かってくれるかな。
 たった2人の写真部も、先輩の卒業によっていよいよ廃部になる。この居

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オーバーヒート

オーバーヒート

「ごめん。今言えることは、何もない」

 そっか。彼は寂しそうな声をなんとか吐き出す。ガッカリさせてしまっていることは、こんな僕でも良く分かった。空になった食器を意味もなく見つめる。彼の家に大量にある、無地の白いお皿。それが、逃げ場を探す僕の視線をしっかりと受け止めている。

 ただ彼から告白されただけなのに。

 でも、こんなに悩んでしまうなら、きっとそれは「だけ」とは言えない。自分の気持ちが分

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ある暴風雨の昼下がりに

ある暴風雨の昼下がりに

 目を覚ました時には、すでに正午を過ぎてしまっていた。昨夜、何とか悪夢の6連勤を終え、久々の休日である今日。どうやらその半日を寝て過ごしてしまったらしい。と言いつつも、予定はなかった上に昨日まで寝る暇もなく働いていた為、これまた久々に纏まった時間寝ることが出来て寧ろ幸福であった。何ならもう少し寝ていても良かったが、耳を澄まさずとも聞こえる程大きな音が家中に響いていて、恐らく私はこの音に目を覚まして

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2023年下半期投稿作品まとめ

2023年下半期投稿作品まとめ

こちらから2023年7月〜12月の投稿作品が見られます。是非ご利用ください!

自身。(7/8投稿)
本当の自分。視えても、視えないことに気付いても、きっとどっちも苦しいから。

「戯れ言」④(7/17投稿)
「たこの入ってないたこ焼きを、たこ焼きと呼んでいいんだろうか」、そんな戯れ言をひとつ。

ドーナツ(8/8投稿)
未確認飛行物体の存在が、各地で話題になった。「まあ、どうだっていいことだけど

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