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なぜ1日の時間が足りないのか?やりたい事をやり切る4つの技術(時間術大全)

「はぁ忙しかった…。でも今日って1日何してたんだろ…。」

毎日忙しい日々を過ごしていながら、なぜか達成感はない、そう感じたことはないでしょうか。どうすれば生産性高く、充実した日々がおくれるのでしょうか。

生産性には集中が必要です。そしてその集中を妨げるのは「中断」です。いちど集中が途切れた状態から、脳が再び集中するまでには 15分以上かかると言われています。仮に、仕事で 10回の中断が起きた時、実に2時間半以上をムダにする事になります。その中断を引き起こす最大の敵がスマホではないでしょうか。

仕事をしていても、プライベートでも常に手元にあるスマホ。目の前で人と会話をしていてもチラチラ。なぜこんなに気になってしまうのか。スマートフォンをスマートに使いこなせているのか?生産性の視点でそんな疑問に向き合ってみました。

想像以上に毒されている事実

生産性高く日々暮らしたい。そんな人に気づきを与えてくれる書籍に出会いました。『時間術大全』です。

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この本は元Googleジェイク・ナップ氏、元YouTubeジョン・ゼラツキー氏の2人による「自分の時間をデザインする方法」がまとめられた1冊。いずれも、無限にサーフィンしてしまう時間泥棒の権化ともいうべき世界的2大企業出身の彼らが「人の時間を奪うメカニズム」を解き明かした一冊でもあります。

アップルによれば、平均的なiPhoneユーザーは1日に80回もロックを解除するとのこと。

また、消費者リサーチ会社の2016年の調査によると1日にスマホを触る平均回数は2617回というデータもあります。仮に1日24時間の内、睡眠7時間を抜いた17時間を活動時間とすると1分あたり2.6回。めちゃ恐ろしい数字ですね。

もはや、触り続けているのがデフォルトになっている、いや「取り憑かれている」とも言える状態です。この先の人生、ずっとスマホに時間を奪われるのか。本当にこのままでよいのでしょうか。

人類の習性を巧みに利用するスマホ

「毒されているのはわかった。だから意識して見ないようにしよう」そう思った方、問題はそれほど簡単ではありません。

この書籍にはスマホが気になってしまう根本的な原因は「人類のルーツ」にあると解説しています。遠い昔、まだ人類が狩猟民族だった時代まで遡ります。

生きるか死ぬかのサバイバルの中、自分の身に襲い掛かる危険を回避しなければなりません。そこから「いたる所に注意を向ける」という習性が人には宿っています。

この習性を巧みに活用しているのが「通知機能」。スマホは注意を向けるための通知機能が異常なほどに優れています。あらゆるアプリからひっきりなしに、情報の重要度に関係なく通知が届きます。我々の注意は奪われっぱなしです。

さらに、人類には「予測できない見返りを喜ぶ」という習性も持っています。狩猟民族時代、毎日獲物がとれるわけではありませんでした。獲物がとれない日々が続いても、次は大きな獲物がとれるかも知れないと期待して、日々見返りを期待しながら生活していました。そして獲物がとれた時に喜びを爆発させる。

この習性に巧みに働きかけてくるのが「イイネ」という機能。いつもよりも多いイイネをもらえると嬉しいですよね。脳には報酬系という仕組みがあり、快楽物質ドーパミンが分泌されます。このドーパミンは成果の有無にかかわらず期待しただけで分泌されることが分かっています。

つまり、通知音が鳴るだけで、内容を見る前からドーパミンが出て快楽を覚えているということ。こうした脳の報酬系を弄ぶサービスを「ドーパミンハイジャック」といいます。近年のSNS、ゲームにはドラッグのような中毒性があり、抜けられなくなる危険があります。

さらに人間はゴシップが大好きです。これも狩猟民族時代にルーツがあります。古代の人達は部族同士で戦うこともありました。その時にコミュニティで結束し生きていく事が求められます。そのコミュニティの中で社会的地位を求めた。こうした習性にアプローチして来るのが「フォロワー」という機能。

このように通知で注意を奪われ、イイネでドーパミンを操られ、フォロワー数増やしに夢中になってしまう。人間に宿っている本能に働きかけて来るので、意思で何とかなる相手ではありません。

make timeの技術

もはや体の一部ともいえるスマホは生活の中心になっているとも言えます。そのスマホがいかに強敵かわかったところで、手放せるかというと難しいでしょう。

そんなスマホと共存しながらも自分にとって有意義な時間を生み出す技術について見ていきます。「メイクタイム」とも呼ばれる時間捻出術は大きく4つのステップで構成されています。

1.ハイライト(最優先事項、やる事を決める)
その日の最優先事項を初めに決めます。ここが一番重要です。視点は3つ。①緊急性、②満足感、③喜び、の3つです。緊急性は仕事や用事などの「やるべきこと」です。大切なのは②と③。その日終わった時に一番満足感、喜びがある事を想像して計画に入れること。「やりたいこと」です。

①の緊急性、つまり「やるべきこと」だけを達成し続けても、いつまで経っても満足は得られません。当記事の冒頭の一言は正にこの状態ということ。家族との食事、趣味の時間、英語の勉強など、自分の成長や絆作りのための時間をちゃんと計画する。「やりたいこと」をちゃんとやる日々をおくる事が大切です。

そのためにもまずはこの「計画をする時間」の確保が最初のステップです。オススメは①は前日の夜のうちに書き出しておく。そして翌朝、活動しはじめのタイミングに②③を考えて書き加えます。早朝の誰も邪魔しない時間で、自分が満足すること、喜びを感じることから考えてスタートする。そうする事で1日を前向きなマインドではじめることができます。

2.レーザー(集中)

計画したら、それらを集中力を持って取り組みます。ここがなによりも難しい。注意を奪って来るスマホからの邪魔をどれだけ阻止できるかにかかっています。

その解決策は「スマホを意図的に不便にする」です。具体的には以下のような対策を打ちます。

①ゲーム、SNS、不要なアプリを徹底削除
②メールアカウント、ウェブブラウザも断捨離
③アプリは毎回ログアウト
④通知のOFF
⑤ホーム画面空にする
⑥一画面あたり一列にする
⑦毎朝のアプリ巡回をやめる
⑧ニュースは惰性で見ない、まとめて見る
⑨テレビとお別れする、カバーをかける **

結構スパルタな内容ですね。全てはできないかもしれませんが、できるところからやってみましょう。特にオススメは④通知のオフ。これは効果抜群です。

3.チャージ(補給)

集中力を持続するには、そのための体と脳が必要です。ここに対しても、この書籍では人類史、古代人の生活にヒントを見出し、アドバイスしてくれています。便利になりすぎた現代、20万年の狩猟民族と大きく変わったのは「運動量」と「食事」です。

ここに対しては、シンプルですが毎日運動する、要は歩く量を増やすことの重要性を説いています。加えて、現代人は食べすぎています。空腹になる時間を作ることで、人間が本来持っている本能的な集中力を高めることができます。

4.チューニング(振り返る
その日の終わりに、ハイライトで計画した事がどれだけできたのかを振り返ります。

できなかった事を明日のハイライトに加えながら、できなかった原因があればそれを解決するために何ができるのかを考えてみましょう。

この振り返りを日々繰り返す事で、人生にとって必要な②満足感、③喜びを与えてくれる行動が増え、より充実した人生に近づくことができます。

まとめ

スマートフォンという名の通り、スマートに生活をサポートしてくれるスマホ。しかし、人生の大切な時間を巧みに奪っていく怖い存在でもあります。

その巧みさは本能にアプローチしてくるので「意思」だけでは太刀打ちできません。メイクタイムの技術を活用し、上手に付き合っていく事が大切ですね。

私は改めてスマホのアプリやショートカットを見直し、画面上のボタンは半減しました。1ページのアプリは4〜8に絞り、シンプルに断捨離しました。さらに通知機能はほとんど全てのアプリをオフにしました。

そうすることで晴れやかな気分になれます。強迫感からの解放です。同時に承認欲求から解放された感覚を覚えました。アドラー心理学では承認欲求を捨てる事が幸せへの近道であると説きます。誰かからのレスポンスに一喜一憂して振り回されずに、自分がやりたいことに専念する。通知機能のオフはその最初の一歩なのかもしれません。

スマホに毒された「取り憑かれた生活」から抜け出しましょう。

上手にスマホと向き合い「スマートに使いこなす生活」を取り戻しましょう。やりたい事をやる毎日をおくるために。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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