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ダンス作品『VOICE』創作日誌

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ダンス作品『VOICE』創作の過程を載せていきます。表の目的はプロモーション、裏の目的は「ここに書くことを目的に毎日少しでもリサーチなりなんなり行う」です。
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2022年4月の記事一覧

VOICE創作日誌 先人の作品を見る

VOICE創作日誌 先人の作品を見る

越智雄磨『コンテンポラリー・ダンスの現在 ノン・ダンス以降の地平』(国書刊行会 刊)で知った、ジャン=クロード・ガロッタとグザヴィエ=ル・ロワ。両振付家の作品の映像を見た。

ジャン=クロード・ガロッタはたしかにバレエ的で秩序だった美しい動き、統率された集団の美しさがあった。

グザヴィエ=ル・ロワの作品は……どう言えば良いのか。シャツをひっくり返して頭にかぶせて(目、見えてるのか?)にした出演者

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VOICE創作日誌 本を読む

VOICE創作日誌 本を読む

引き続き、越智雄磨『コンテンポラリー・ダンスの現在 ノン・ダンス以降の地平』(国書刊行会 刊)を読む。今日は序説の残り、結語、あとがきを読み、ざっくりと全体で言われていることを把握してから第一章を読んだ。

「ノン・ダンス」という作品のいちジャンルに括られた作品たちの特徴として、単に「漠然と頭の中でイメージする“ダンスっぽいこと”をしていない」、というだけでなく、その当時のフランスで行われていたコ

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VOICE創作日誌 ノン・ダンス作品を見る

VOICE創作日誌 ノン・ダンス作品を見る

越智雄磨『コンテンポラリー・ダンスの現在 ノン・ダンス以降の地平』(国書刊行会 刊)の序説を読み、本論の何章を優先的に読むか検討。フランスのダンス界に対する支援体制への言及も載っているらしいがそこはとりあえず飛ばすことにして、「ノン・ダンス」にくくられる作品の特徴について書かれていそうな部分を目次にマーク。

そして、ジェローム・ベル『ショー・マスト・ゴー・オン』2001年版のダイジェストを見た。

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VOICE創作日誌 本と新構成のアイデア

VOICE創作日誌 本と新構成のアイデア

以前買っていた、越智雄磨『コンテンポラリー・ダンスの現在 ノン・ダンス以降の地平』(国書刊行会 刊)を拾い読み。

引用した言葉がとくに印象的だった。
前者を読んで、先日拝見した神戸国内ダンス留学の成果発表『6つのソロダンス』で特に興味深かった作品が、冒頭ダンサーの個人情報(と思しき名前や電話番号、星座など)をシャツに書いては脱いで、敷かれたビニールシートに投げつけていた(ファシャッッッ……と鳴っ

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VOICE創作日誌 迷走……

VOICE創作日誌 迷走……

あるダンス作品の映像を拝見した。

別に具体的なボディランゲージでなく、「踊りの振り付け」だが、それを「観客に目を向けながら行っている」シーンがあって。
ソレを見ていて、具体的な会話のジェスチャーでなくても、『なにか言葉、言いたいことを伝えようとしている』ということを感じられた。
舞台公演での目線、「観客を見ている」という状態自体が、「何か具体的なものを伝えようとしている」と感じさせる効果があるの

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『VOICE』創作日誌 身振りの収集

NHK番組『スイッチインタビュー』りゅうちぇる×平野啓一郎 編1から。

両者が同じソファの線上に、同じ方向を向いて座っている状態での会話だったので、より目線や体の向きの動きが多かったように思った。その場で考えながら話すときには「体の向き」で言うところの「前(胸が向いている方向)」を見ながら(見上げたり)しながら喋り、その話し終わりに相手に目を向ける、とか。

『VOICE』創作日誌 試演終了

『VOICE』創作日誌 試演終了

昨日『VOICE』の試演をさせていただきました。

多くの方にご覧いただき、ご指摘もいただけて、大変有り難い場になりました。

当事者性が感じられない。「他人から言われたテーマで作ったのかな?」と思った。

表現する瞬発力というか、その「土台」がまだないんじゃないかな」

手話でもなく、手の動きのバリエーションや、観る者を引き込む「間」がもっとほしい

シーンごとのつながりがトッピで、繋がって見え

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『VOICE』創作日誌 動画を見る

『VOICE』創作日誌 動画を見る

昨日のリハーサルで撮影した動画を見る。
「もっとここ、こうしたほうが良いな」などを考えていた。
できる限り修正して、本日の試演に臨む。

動画を見ていたときに書いた指摘メモ。こういうのを繰り返して、ブラッシュアップしていく。

『VOICE』創作日誌 粗通し

粗いが、構成の通りに通し稽古をした。やってみて気づくことの多いこと多いこと。
どこなら抽象化しても大丈夫か?どこをもっと細かくしなければならないか?動きを抽象化しすぎても何をしているかわからないし、具体的過ぎてもダンス作品といえないかもしれない。難しい。

それと、やはり音源は必要かもしれない。なくてもわかる作品だと思うが、あったほうがわかりやすい。

『VOICE』創作日誌 構成考案

『VOICE』創作日誌 構成考案

先日のシーンごとの大まかな内容に加え、細かい台詞をとりあえず考え出した。
ストップウォッチを使い、7分ほどで全シーンの思いつく限りの言葉を話す。それを音声入力で同時に文章にした。まさに「考え」「出した」形だ。
少々途切れたりしつつ、の7分なので、実際に言葉を離していたのは5分半といったところだろうか。加筆修正して、身振り手振りや間を加えることを考えると、制限時間9分半には丁度いいだろう。

『VOICE』創作日誌 振り付け構成 1

『VOICE』創作日誌 振り付け構成 1

振り付けを構成した。

と言っても私の場合、作品を構成するときは演劇と同じ用に「目標時間が◯分だから、1分のシーン(大まかな場面の塊)を◯個作ればいいな」という考え方をしている。今回は入場退場を含めて10分以内。なので1分のシーンを10個……と言いたいところだが、時間オーバーが怖いので5〜7個を目指した。

具体的なシーン内容はさすがに別場所に書いたので、ここでは明かさないが……

シーン数、9個

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『VOICE』創作日誌 身振りの収集 #3

『VOICE』創作日誌 身振りの収集 #3

本日も身振りの収集。今日は👇のパキスタンドラマを見ていた。

大学ドラマなので学生の口論や教授の喋りなどが参考になった。

「あなたはどうしますか?」などと呼びかけている相手に問いかける時は掌を上や相手側に向ける。というのは世界共通かもしれない。

「呼びかけて探している相手が全然見つからなくて怒る」など「匙を投げる」ようなタイミングで、手を上から下へ振り下ろす。これもアメリカの映画などで見た覚

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『VOICE』創作日誌 話し方の収集#2

ダンス作品の新作『VOICE』の創作のため、話す際の身振り手振りをリサーチしている。

今日は『中田敦彦のYou Tube大学』を見ていた。何かを伝えるための身振りには事欠かない。

気づいたこととしては

両腕がたいてい胸の前。

話している内容と動作の一致(「何かを取り込んで……」と話していたら、「離れたところにあるものを手にとって自分のもとにもってくる」ような動き)

真に伝えたいことの前は

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話し方の収集1

話し方の収集1

ダンス作品の創作のため、スピーチや会話などでの身振り手振りを見て気づいたことを書いていく。

👆こちらで上演します。

先日はフランス大統領選のスピーチの模様を見た。気づいたことを挙げると

・腕を体を挟んで反対側(左腕なら体の右側、右腕なら体の左側)へやり、顔もそちらへ向けながら話すときは声を少し鎮めて静かに話している。

・語調を強めるときに腕を体の生えている側(左腕なら体の右側、左腕なら体

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