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かったぱしから読書生活

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大学卒業以来、ずっと出版業界。本が好きで、ずっとこの世界で暮らしている。読書はフィクション派。ファンタジー好きなれど、時代物、ミステリー、純文学、何でも来いで、ひたすら濫読。読書… もっと読む
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2020年12月の記事一覧

大海赫「バイキン図鑑」

大海赫「バイキン図鑑」

振り返ってみれば、コロナ禍で今年は大海赫先生ご夫妻にも、藤子不二雄Ⓐ先生とも、どちらも電話でお話ししただけで、一回もお会いできなかった。寂しい限り。そんな中で、大海赫先生の本や絵画を取り扱って下さっている土浦市「シークセール」で刊行している冊子「シークセールマガジン」VOL.2の巻頭に、大海赫先生の「バイキン図鑑」が特集。「シークセールマガジン」VOL.2が欲しい方は、以下のURLを参照下さい。

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BRUTUS12/15号「餃子♡愛」

BRUTUS12/15号「餃子♡愛」

「BRUTUS」12/15号(既に書店では返品)の特集「餃子♡愛」。サブタイトルは「包めば尊し、餃子の餡。」。点心という位置付けで、本来であれば脇役の餃子。しかし脇役だからこそ、全てのメニューのそばにいる。逆に、美味しさ、ボリューム、手軽さ、安さで主役級の活躍。その餃子を7つの角度から分析評価。今回の特集にはリストアップされていなかったが、自分としては大鳥居「龍門」の「餃子定食」の餃子を、オンザラ

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NHK『「筑豊のこどもたち」はいま、貧困のシンボルの末に』

NHK『「筑豊のこどもたち」はいま、貧困のシンボルの末に』

12月20日に放送されたNHK「目撃!にっぽん」の『「筑豊のこどもたち 貧困のシンボルの末に」はいま』。
https://www.nhk.jp/p/mokugeki-nippon/ts/32M8QX25NV/
 1960年に刊行された土門拳の写真集「筑豊のこどもたち」(小学館「土門拳全集11」1985年、築地書館1977年に刊行、いずれも実質絶版)。表紙を飾った少女の家族たちの60年後を追ったドキ

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春木伸哉「神を受けつぐ日本人」

春木伸哉「神を受けつぐ日本人」

春木伸哉「神を受けつぐ日本人」(徳間書店)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B08QMF5TY2/
 阿蘇山に近い熊本県山都町にある幣立(へいたて)神宮。高天原すなわち高千穂の地・日の宮の筑紫の屋根に、天照大御神が幣を落とした場所。瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が三種の神器を携えた、天孫降臨の地である。天照大御神(アマテラスオオミカミ)をはじめとして、神漏

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朝堂院大覚の生き様 ユーラシア帝国の実現を願った男

朝堂院大覚の生き様 ユーラシア帝国の実現を願った男

説話社から刊行された「朝堂院大覚の生き様 ユーラシア帝国の実現を願った男」。最後の黒幕=最後のフィクサーと呼ばれた男。
http://www.setsuwa.co.jp/publishingDetail.php?pKey=209
冒頭から衝撃的なレポート。世界に大打撃を与えているコロナウィルスは、蝙蝠を発生源としたももでなく、中国の「武漢ウィルス研究所」から漏れたものでもなく。実はアメリカのニュー

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ハイキングに行くなら埼玉県❣️

ハイキングに行くなら埼玉県❣️

12月の電子復刻として「埼玉シリーズ」(徳間書店)。埼玉県のハイキングガイドを3冊。
「埼玉絶景散歩」
https://www.amazon.co.jp/dp/B08PYTXNRM/
「埼玉絶景散歩2」
https://www.amazon.co.jp/dp/B08PYWNFM2/
「武蔵の酒蔵めぐり。」
https://www.amazon.co.jp/dp/B08PYYTDQW/
 「埼玉絶景

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銀座蔦屋「大相撲錦絵」イベント

銀座蔦屋「大相撲錦絵」イベント

3年前に打った「銀座蔦屋」でのイベントの思い出。日本相撲協会の八角理事長による刊行の辞も載った、日本相撲協会監修「大相撲錦絵」(発行発売 徳間書店、編集 復刊ドットコム)刊行記念。相撲博物館にある相撲錦絵(浮世絵)を全て撮影した上でデジタルアーカイブした、その結果を抜粋して画集として編纂した本。サイズはA3判の超大型であるに加えて日英併記。広重、歌麿、写楽など有名浮世絵師が描く、江戸時代と明治時代

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森美智代「週末だけでいい!小食健康法」

森美智代「週末だけでいい!小食健康法」

森美智代「週末だけでいい!小食健康法 やせる! キレイになる!」(徳間書店)。あるあるのコロナ太りの中で、たまたま前月に牡蠣アレルギーと食中毒になったので、ドンピシャのタイミングで電子書籍化を担当。帯にある「そんなに食べる必要ある?」は耳に痛い。人は必ずしも空腹で食べているとは限らない。興味本位、義務感、ストレス発散など食欲以外のモチベーションも多々ある。だからと言って、食欲を蔑視する発言も、これ

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六道慧「警視庁特集詐欺追跡班サイレント・ポイズン」

六道慧「警視庁特集詐欺追跡班サイレント・ポイズン」

六道慧「警視庁特殊詐欺追跡班サイレント・ポイズン」(徳間文庫)。
電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B08PVNHR51/
 知能犯・詐欺犯を管轄する捜査2課の仲村健吾課長の下で、警視庁特殊詐欺特別班は全員が女性による4人編成。本郷伊都美警視・39歳をチーフとして、他メンバーは全て23歳で片桐冴子が実質のチームリーダーで、小野千紘と喜多川春菜でチームを構

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深谷忠記「目撃」

深谷忠記「目撃」

深谷忠記「目撃」(徳間文庫)。全648頁もの大作であるミステリー。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01FJ5276K/
 関山夏美・38歳は夫殺しの容疑で逮捕された。リストラ後に酒に溺れて暴力を振るう夫の生命保険を目的に、看護師として勤める病院から盗んだ毒物を混入したビールを飲ませて毒殺したと容疑をかけられた。犯行現場の公園で、彼女を見たと言う目撃者の存在、病院で当該毒

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西日本新聞「最後の戦犯、つづる不条理」

西日本新聞「最後の戦犯、つづる不条理」

C級戦犯だった亡父の手記に関する記事が、西日本新聞に「最後の戦犯、つづる不条理」として掲載された。紙面にもあるが、父は「西部軍三大事件」の一つである「油山事件」に関与した。「油山事件」は戦争終結による連合軍の追及を恐れた西部軍幹部が、米軍捕虜たちの処刑を、福岡市油山で密かに部下に命じた事件。父は陸軍中野学校を卒業して、配属直ぐの時期だった。当時は上官の命令は絶対だった。できることなら逃げたかった役

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永瀬隼介「君に銃は似合わない」

永瀬隼介「君に銃は似合わない」

12月の永瀬隼介電子復刻の第2弾は「きみに銃は似合わない」。
https://www.amazon.co.jp/dp/B08NWYRD2Q/
 巣鴨でバー「ソクラテス」を営む菊村直・36歳は元刑事。飯倉署の裏金の存在を内部告発したために、職を追われた。物語はソクラテスで働き、菊村の同棲相手である小梅華・24歳が、菊村の金300万円を持ち逃げしたことから始まる。梅華を思い切れない菊村は、彼女の過去を

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永瀬隼介「ノーマンズランド」

永瀬隼介「ノーマンズランド」

12月の電子復刻は永瀬隼介のミステリー。先ずは「ロストクライム」として映画化された徳間文庫「ノーマンズランド」(上・下)。
「ノーマンズランド」(上)↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B08NX4KP4P/
「ノーマンズランド」(下)↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B08NX4398Q/
 地方都市・清河市の上北中学校に在籍した少年期を持ち、東

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