マガジンのカバー画像

『項羽と劉邦』執筆日記

171
ずっと夢だった『項羽と劉邦』の小説を書こうと思います。執筆する上で感じたことなどをこちらにまとめていきます。
運営しているクリエイター

2018年4月の記事一覧

ひと段落つきました

ひと段落つきました

長年執筆するのが夢だった『項羽と劉邦』の物語全体の骨組みができあがりました。ここまで作ってしまえばあとは私が死ななければ作品は最後まで書ききれるということが経験で分かっています。

でも、まだまだ骨組みだけなのでより作品を美しいものにするためには私はもっともっといろんなものを感じて考えなければなりません。

あと1ヶ月間はそういう「作品の栄養素」を集める時間にしようと思います。

私の思い描いてい

もっとみる

二世皇帝とビッグブラザー

「結局趙高の目指した国家ってらどんなだったんだろ?」とよく考えます。

趙高というのは始皇帝に仕えていた宦官です。

こいつがせっかく天下統一した秦をめちゃくちゃにする。

『史記』を読んでいると、誰もが「趙高のやっていることで国が治るわけないやん!」とツッコミを入れたくなるような気がします。

今までに何度も考えて来たけど、結局趙高ってなにを目指していたのかがよく分からない。

ただ、今日ちょっ
もっとみる

「賢者は歴史に学ぶ」なんて言うから

「賢者は歴史に学ぶ」なんて言うから

「成功の法則」なんてものは書籍やらネットやらにゴロゴロ落ちてます。

そういうのを学んで「成功者になろう」としている人もたくさんいます。

かく言う私も以前は依存レベルで「成功の法則」を書籍やらネットやらで読み漁ってました。

今はそこまで「成功」にこだわってはいないけど、『項羽と劉邦』を書くにあたって歴史を勉強していると考える。

「結局『成功』ってなんなんだろう」と。

もっとみる

ていうか、ロウアイの乱のきっかけになった宴会での一発芸がいろいろアレだもんだから、仮に中国史上の英雄が男色を嗜んでいたとしても驚く要素が見つからない。

中国史と男色

中国史と男色

過去には腐女子だったし、別に腐海から足を洗ったわけではなく単純にハマるジャンルのものが今はないだけなので、きっかけがあったら私はまた腐女子になるのだと思う。

それとは関係なしに、私の好きな三国志だとか史記の世界でBL展開している同人誌とか創作物とかを見ても、1ミリも心が動かない。

嫌悪感もなければ、萌えもない。

「新鮮さ」を一切感じないとでも言うのか。

「中国の歴史上の英雄が男色を楽しんで

もっとみる
書きたい作品は書いていかないと

書きたい作品は書いていかないと

最近「書きたい」と思った作品があったら、ガンガン書いていかないとって思います。

そうじゃないとせっかくのアイディアがどんどん埋もれていってしまう。

そして後には「書きたい作品があったのに……」みたいな後悔が残る。

もちろん作品作りって、時間がかかるものだったりするから、そうそう気軽に「おしっ!やるぞ!」とはなれないものですが。

ただ、書きたかった作品を書けなかった後悔は絶対

もっとみる
思い込みの力

思い込みの力

『史記』に限らず、中国史を読んでると怪しげな人相見がちょいちよい出てきます。

人の人相を見て「あなたは将来こうなるだろう」って予言していくような人。

そして歴史書なんかには、まるでその予言の通りになったかのように書かれる。

これってあり得ないようであり得る話だと思うんです。

「あなたは将来出世する」

自分の身の回りの環境にそんな雰囲気もないのに「それっぽい人」に突然言

もっとみる
和氏の璧、発見

和氏の璧、発見

「完璧」の故事に出てくる「和氏の璧(へき)」。

中国の戦国時代、趙の藺相如という人が、敵国秦に和氏の璧を持って行くものの、奪われることなく無事に持ち帰ったというお話。

これが元で「完璧」という言葉が生まれました。

「完璧」の「璧(へき)」は「壁(かべ)」じゃないよ!

あの伝説の宝物、「和氏の璧」は趙に無事に持ち帰られた後、どこに行ったのかなぁ……と思っていました。

もっとみる
『成功法則』なんか糞食らえ!

『成功法則』なんか糞食らえ!

『史記』でいろんな人物のことを調べていると、自分が今まで依存していた「成功法則」とかがアホらしくなってきます。

「七つの法則」とかその他もろもろの「成功の法則」「成功者の共通点」とかたくさん読んできましたが、あの時代の成功者たちにそんなもの一切通用してないじゃないか。

劉邦なんか、司馬遷に何回「傲慢だった」だとか「ほかの人を侮っていた」って書かれてることか。

成功法則の「謙虚さ」の「け」の字

もっとみる
運と才能と気合と

運と才能と気合と

「結局一人の人間が何かを成し遂げるためには、何が必要なのか」

……ということはよく考えます。

もちろん運もあるのだろうし、才能も重要になってくる。ここぞという時の「何としてでもやり遂げるんだ!」という気合も大切なのだろう。

ただ、『項羽と劉邦』を書くにあたって、いろいろな人物のことを調べていくと、「気合」の占める部分が多いように感じます。

それまで農民だった人たちが、その辺で呑んだくれてい

もっとみる