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日記

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2020年からは自分のために書いてます。
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2019年8月の記事一覧

不一致からの喜び

「読みたいことを、書けばいい」という本があるらしいが、じゃあ食べたいものを食べればいいのかというと、答えはNOだ。こんなことを言い出したのは全てモスバーガーのことを考えているからで、しかし実際に食べているのはおかゆと梅干しだ。食べたいものと食べられるものは一致しない。食べたいもの≠食べられるもの。だから、読みたいもの=読めるものとは限らないし、書きたいもの=書けるものとも限らない。着たい服と似合う

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友蔵の気持ち

こんなに友蔵の気持ちがわかる時がくるとは思っていなかった、いや、わかる気になっているだけで実際には他人の気持ちなどわかるはずもないし、安易に「わかる」などと言われては「は?お前にわかるわけがあるか」と腹も立つのだが、それにしても友蔵と自分の人生経験がシンクロするとは。

まる子に夕飯のリクエストを聞かれた友蔵は「やわらかくて消化に良いものがいい」と答えた。するとまる子は「おじいちゃん、本当にそれで

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ほんとのしあの日記 8月8日「バチボコ」

ほんとのしあの日記 8月8日「バチボコ」

本日も手が死に絶え申し候だったので休息に徹した。

休息に徹するには忍耐がいる。暇で暇で仕方がない気持ちをグッとこらえて、庭を眺めることに専念した。

スマホを見たり本を読んだりするのは面白いけど、その欲求をグッとこらえることに成功しさえすれば、庭を眺めるのもかなり面白い。

うちの庭は手入れが行き届いているとは言いがたいけど、部屋の窓枠から切り取って見ると本当に綺麗で、緑も空も光輝いて見える。こ

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ほんとの日記 0807「ざんまい」

ほんとの日記 0807「ざんまい」

連日のスマホざんまい皿ざんまいで手が死に絶え申し上げたので本日は休息日とした。スマホなし、テレビなし、本もできればなしとなると、やることがかなりない。やることがないと人は空(くう)を見つめるのだということが研究の結果、解った。

空(くう)ではない方の空(そら)が今日はかなりの出来栄えだった。

「本日は青空評論家の綿生しあのさんにお越し頂きました。今日の空はいかがでしょうか?」
「そうですね、今

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谷崎潤一郎『文章読本』と、今日の日記 0806

谷崎潤一郎『文章読本』と、今日の日記 0806

谷崎潤一郎氏の『文章読本』をここ暫くちまちまと読んでいる。文章の書き方を「〜なのであります」調で平易に記した本で、為になり、無駄の無い文章は桁違いに上手く、且つたまに「ひ〜細か〜〜〜変なこと考える人やな〜」と普通にウケてしまうので読んでいて楽しい。文例として源氏物語や漢文を引用することもあり、国語の授業をきちんと聞いていたかどうかが問われるが、飛ばして読んでも理解は十分可能である。

谷崎先生の指

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女カイリキー日記「冗談を言うためだけに文章を書いている」

女カイリキー日記「冗談を言うためだけに文章を書いている」

女カイリキーとしての日記を付けはじめて4日目の夜。カイリキーとしての自覚が芽生えてきた。カイリキーとしての誇りも。初めは認めたくなかった自分の性格的属性も、良さを見出したり、「自分はこうである」と理解し納得する作業を繰り返すことで、徐々に受け入れることが出来るのだなあ。みつを

「日記」と名付けたものを書くときはいつも筆がスイスイ進む。結局日記が一番書きやすいのだ。「エッセイ」だと主軸となるテーマ

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