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短編

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短編小説

無名の芸人がnoteで短編小説を書きます。よかったら買ってください。

永代橋

 東京のオフィス街へと続く永代通りを歩いている立花司は、26歳のフリーターである。会社勤めを2年していたが、自分の才能の無さや自分への絶望を感じたのも理由だが強烈な決定打があり、会社を辞めた。

 「なんで生まれてしまったんだろうな。」と立花はボソッとつぶやく。
立花の周りには、目から生きる幸せを感じている人や楽しく

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社会の闇

社会の闇

 6月12日は私の出演回のCheeky's Eveningオンエア日でした。見てくれた方ありがとうございました。短い時間だったので私が話そうと思っていたことが話せなかったので、ここに書きます。社会の地獄におぼれている方、芸人になりたい方、やりたいことをやりたいけど勇気が出ない方、ちょっと覗いてみてください。新卒の人とかもぜひ。
 すみません、恥ずかしさと過激な内容なので有料とさせてもらいます。

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ショートショート 帰省

ショートショート 帰省

 今日はショートショートです。いつか本出したいです。サポートしてください。宜しくお願いします。

 叫びたいんだ。大声で叫びたいんだ。もう苦しみに耐えきれない。私は悪くないのに。

 葛西は会社から解雇された。新卒なのに初日から罵倒され、業務で少しでもミスをしてしまえば、公開説教。極めつけは暗くなってしまった憂鬱な私を狙い上司がセクハラをした。

 「葛西さん。何もできない荷物なのに文句言うの?」

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櫻井優衣のためにホームランを打った男(前編)

 何も考えず、目くじら立てずにお読みください。

 初めて日本が決勝まで来た。これまで、いやつい先日まで各国から弱い弱いと言われ、相手にされなかった芸能人野球大会日本代表は決勝まで勝ち上がってきた。日本を応援するファンも、日本代表の快進撃に興味を奪われていき、今や全国民が応援してくれるようになった。勿論、決勝のチケットは完売。決勝の放送は全テレビ局で流されることになった。日本の初優勝を全国民が期待

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櫻井優衣のためにホームランを打った男(後編)

 前回の続きです。前編はこちらからどうぞ。

 

 これ以上点を取らすわけには行かない。円陣を組んだ。長い野球大会の歴史の中でも初めて日本が優勝できるチャンスを、チーム全員がものにしたいと思っていた。

 私はこのチームにいて初めて気づいたことがある。誰も眼が死んでいなかった。リーグ戦の時、大敗していたら集中力が切れて目が死に、全く動かない人でいっぱいだったが、今日は違った。不甲斐ない内容の人も

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迷子迷走お手上げ

迷子迷走お手上げ

 久しぶりに創作記事でも書こうと思います。すみません途中から有料でお願いします。

 もう膝が痛いよ。体をかばい過ぎた。俺は何でモヤモヤを抱えて歩き、生きなければいけないんだ。本当は心だけが痛いはずなのに、ストレスなんだろう。あらゆるところが痛い。特に膝が痛い。このまま何もしたくない。一体いつまでこんな生活を続けなければならないんだろう。

 両目に映る世界が黒一色。

 信じるって素敵なことだよ

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創作 提案

創作 提案

 「もしもし田辺です。」

 ・・・・・

 「もしもし田辺です。」

 ・・・・・

 沙耶香は電話を置いた。この頃、無言電話がよくかかってくる。今日は日曜だからいいけど、平日だったらめんどくさい。

 月曜日になった。今日は大事なプレゼンがある。朝から気合を入れて、珍しく沙耶香の好物のカレーを食べた。顔を洗ってカバンを持とうとしたら、電話が鳴った。またか、と思い電話に出た。

 「もしもし田辺

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