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息子に紡ぐ物語

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1男1女の子供を持つ平凡なサラリーマンと、父で作家の「長谷部さかな」は、不思議なキッカケから毎日メールをやりとりすることに。岡山県の山奥にある見渡す限りの土地や山々はどのように手… もっと読む
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2022年3月の記事一覧

【178日目】食の6次産業プロデューサー

【178日目】食の6次産業プロデューサー

ご隠居からのメール:【食の6次産業プロデューサー】

『パンデミック体験記』は依然として終息のメドがつかないが、新規感染者数が若干下降トレンドに入ったようにも見える。しかし、思い切って見切りをつけ、添付の通りのエンディングで決定稿とする。今後は『尼子の落人』後日譚でつきあってもらうよ。

>>おじさんが雑草を取り払い墓を綺麗にしてくれたのであれば、本当によ
>>かった。本当に荒れ果てていたからね。

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■【より道‐59】戦乱の世に至るまでの日本史_王政復古の野望「船上山の戦」

■【より道‐59】戦乱の世に至るまでの日本史_王政復古の野望「船上山の戦」

こんな、ほとんどの人が注目しない戦に、ご先祖様がかかわっていたとは、思ってもみませんでした。

「家系図」にある長谷部信豊さんの隣に注記が記載されていました。

漢字ばかりの昔の人が書いた文字なので、ちゃんと読めず、誤字もあるかもしれませんが、なんとなく読める部分を解釈すると、後醍醐天皇が隠岐国を脱出したときに名和長年に呼ばれて、後醍醐天皇を守るために「船上山の戦」に参戦して討ち死にしたと読めます

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【177日目】たまげたね

【177日目】たまげたね

ご隠居からのメール:【たまげたね】

高瀬の地に月に一度(土日)に行ける体制? おいおい、無理するなよ。そこまで「高瀬の墓」のことを考えてくれているとはたまげたね。

息子による高瀬長谷部家の再興は無理だが、孫ならお家再興をはたせるかもしれないな。それには墓参りよりもまず、ビジネスの世界で成功することが先だろう。あくまでもウェディング関連分野ビジネスでの成功を主眼として活動してほしい。

資本主義

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【176日目】遠くの親戚より近くの他人

【176日目】遠くの親戚より近くの他人

ご隠居からのメール:【遠くの親戚より近くの他人】

>>九月のスケジュールは少々時間をください

ーー了解。浅草寺は9月13日(月)までに申し込む必要があるので、なるべくならそれ以前に決めてくれ。

日野長谷部氏と上下長谷部氏との関係は、例外的に長谷部絢光のような宗教的な批判はあったが、日常生活のレベルでは、「遠くの親戚よりも近くの他人」という諺の通りで、「遠くの日野長谷部氏よりも近くの新見氏(

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【175日目】都立中央図書館

【175日目】都立中央図書館

ご隠居からのメール:【都立中央図書館】

都立中央図書館に電話で問い合わせたところ、電話かWEBによる予約制で、一日に先着100人が入館できるそうだ。時間帯は午前10時から午後1時までの三時間でよいだろう。自分の予約がとれたら、至急連絡してくれ。オレもただちに当日の図書館と浅草寺の予約をとる。

平日休みの日を調整できるなら、午後は浅草寺にまわって、一周忌の法要に参列することができる。今秋はコロナ

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■【より道‐58】歴史が刻まれる辺境の地_伯耆日野に残る跡

■【より道‐58】歴史が刻まれる辺境の地_伯耆日野に残る跡

安芸国、備中国、伯耆国への1泊2日でルーツを辿る弾丸ツアーは、宮島の「厳島神社」そして、ご隠居の故郷、高瀬の地での墓参りをすることができました。

高瀬の地は、過疎化が進み、長谷部の田畑も草木で荒れ果てていました。少なからずとも、室町時代に京都の東寺へ年貢を納めていた良質の畑は、みるも無残な姿となっています。これは、由々しき問題だなと思いました。

そのように、思えただけでも良かった。

そう思い

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【174日目】どえりゃぁ財産持ち

【174日目】どえりゃぁ財産持ち

ご隠居からのメール:【どえりゃぁ財産持ち】

>>日野厳島神社の当主は31代だよ
ーー了解。高瀬長谷部家と違って、家系図がしっかり保存されているようだ。

そういえば、『日野郡史』には日野下榎長谷部氏と黒坂長谷部氏の家系図が載っていたように記憶している。『上下町史』には備後長氏の家系図が載っていたが、元信以後の名前は下榎長谷部氏とはまったく違っている。いちど折を見て、広尾の図書館へ一緒に史料を探し

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 【173日目】リセット

【173日目】リセット

ご隠居からのメール:【 リセット】

>>コロナパンデミックは、世界をリセットするおおきなキッカケになるか
>>もしれない

ーーひとり勝ちに見えた中国のマスク外交やワクチン外交が失敗したこと、それに二酸化炭素の排出は中国がNo1という現実をみると、やはりリセットかな。

落人の子孫が指摘するのは畏れ多いことかもしれないが、長谷部家の過去は、「子宝に恵まれない」「養子が多い」「内輪揉めが多い」とい

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【172日目】多様性調和家族

【172日目】多様性調和家族

ご隠居からのメール:【多様性調和家族】

日野厳島神社の当主はたしか28代目だと記憶しているが、長谷部絢光はおおよそ20代目くらいの時代の神官(ただし、下榎ではなく黒坂の長谷部氏)だと思う。

『日野郡史』に長谷部家文書が紹介されているが、その中で、大倉山において長元信に声をかけた鬼が、「おまえの先祖信連が各地に神社を建てるのでここを去る」と言ったという(当日野郡人久不住事」)。

註として、これ

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■【より道‐57】歴史が刻まれる辺境の地_ノスタルジーなひととき。

■【より道‐57】歴史が刻まれる辺境の地_ノスタルジーなひととき。

ルーツをたどる気ままな旅は、宮島の「厳島神社」の参拝から始まりました。1日目は「厳島の戦」で活躍した長谷部元信のことを想像しながら当時の戦いを学び念願の牡蠣を食べて過ごすことができました。

そして、翌日、いよいよご隠居の故郷、岡山県新見市神郷町高瀬を目指します。2021年の8月のお盆の時期、天気は快晴です。

ただ、広島から岡山新見市にある高瀬までは、車で3時間ほどかかる長旅になるため朝一番で出

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【171日目】子宝石

【171日目】子宝石

ご隠居からのメール:【子宝石】

塩野義製薬の株価、7月22日の治験開始情報から上がり続けている由だが、ギャンブルの世界を卒業した今のオレにとっては別世界の話だ。

能登の長谷部神社には子宝石があり、石をさわった手に水をそそげば子宝がさずかるそうだが、福井からならともかく、高瀬や浦安からでは遠すぎるね。オレはすでに子宝に恵まれているから、これももう卒業したことにして、参拝しなくてもよいことにしよう

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【170日目】大原氏と長谷部氏

【170日目】大原氏と長谷部氏

ご隠居からのメール:【大原氏と長谷部氏】

同年配の千葉真一さんもコロナで死に、知人の誰それからも消息がなくなった。やはり、パンデミック体験記のエンディングはまだパンチが弱いような気がする。

先が見通せない要因の一つは中国の動向だ。コロナをいち早く収束させた勝ち組の印象を与えたが、マスク外交やワクチン外交はあきらかに破綻している。

福井藩士に長谷部甚平。津江に長三州という幕末の英傑がいたことは

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【169日目】良い方向

【169日目】良い方向

ご隠居からのメール:【良い方向】

>なんだか色々と良い方向に行きそうだね。
ーーパンデミック体験中の身としては、なかなか楽観的な見方はできそうもないね。立木などの件については柚木脇治恵さんの電話番号を記して、直接話してくれと弟宛の手紙には書いた。

電話番号はお互いに知っているようだ。つまり、立木の件についてはすでに交渉していたが、具体的に進まないので、藁をもつかむ思いで長男の介入ないし調整を期

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■【より道‐56】歴史が刻まれる聖地_それぞれの「厳島神社」

■【より道‐56】歴史が刻まれる聖地_それぞれの「厳島神社」

父とのメールのやり取りが始まってから半年の月日が経ちました。

毎朝、父から届くメールを読んで、通勤中に返事を考えながら返信する。作家の父から物書きのノウハウとして教えてもらったことは、

「とにかく書き続けること」

100本ノックのごとく続くテーマは「ファミリーヒストリー」。父が生涯かけて研究してきた、ご先祖様の活動を知ることで、人生を乗り越えるヒントを知ろうというものでした。

我が家のファ

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