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自分を取り戻すための日記 43

2022.9. 6 自分を取り戻すための試行錯誤2「認める」 

突き付けられた問いで一番キツかったのは、
自分が努力を積み重ねることができない怠慢な人間、ダメな人間だと認めることだった。

ダメな自分を認めるのは辛い。
若い年齢なら早急に反省して柔軟に変化できることが、
年齢を重ねてつまらないプライドに凝り固まった後だと、なおさらキツい。

いまの自分が幸せと感じられないのであれば、それは今までの自分の生き方・考え方が間違っていたのだ。
「自分が間違っていた」ということを認めることが本当にキツかった。

今までずっと言い訳していた。
子どもの頃からいかに自分が酷い目にあって来たか、何度も泣きながら訴えた。
でも、過去にどんな酷い目にあった人でも、辛い経験をして地獄を味わった人でも、頭を上げて前を向き、歯を食いしばって立ち直った人はいっぱいいる。

長い時間我慢してやっと自分が被害にあっていた事実を認識できたことは大切なことだった。もちろんそれを他人に訴えてもいい。
でも、その事実を認識したあと、それを自分がどう思うかその先どうするかは、また別の話だ。
 
私はずっとそれを言い訳にして、自分を甘やかしてやるべきことをやらなかった。
過去を言い訳にしてずっとサボっていたのは私だ。

自分が間違っていたことをまず認めないと先に進めない。
いま自分が幸せじゃないのなら、それは自分のせいなのだ。
いまの状況を現実を事実を認めることからしか何も始まらない。
目を背けず現実を見る。
キツくても辛くても事実そのままを見る。

自分のありのままを正直に認めることは、ちっとも楽しいことなんかじゃない。
自分の嫌なとこばかりが見える。
ダメな自分、出来ていない自分、怠慢な自分、ズルい自分を嫌というほど目にする。
見たくなかった。
認めたくなかった。
こんなダメな自分を。

でも、このダメな自分を何も出来ない自分を認めることからしか、生き直すことは出来ない。

自殺未遂をした父親が一番認めなかったのが、実はこれだった。
父は86歳なのに、自分が老人であるということを認めていない。
年を取ることが嫌で嫌でずっと老人をバカにしてきた。
年を取ることは劣化すること、何も出来なくなっていくこと、バカになっていくことだと言い続けた。
だから、自分自身の身体に痛みが出てきたり、昨日出来たことが出来なくなっていくことを許せなかった。
父は怒り続けた。
自分は老人じゃない!俺をバカにするな!と叫び続けた。
俺が不幸なのは全部お前たちのせいだ!と家族を罵倒し続けた。

父の姿を見て、気づかされたことが多々ある。
父は鏡だ。
父の姿を見て、初めて気づいた。自分の醜い姿に。
あと少しで私も父のような怪物になってしまう。

父はその生き方を通して私に教えてくれたのだ。
自分を正直に見て、その事実を認めないとこういうことになると。
自分を騙し続けて、自分だけに都合のいい幻想の世界で生きていると、こんなに他人を傷つけることになると。

父の姿を反面教師にしなければならない。
父のようになってはいけない。
そのことだけが実は何よりもの親孝行になるのだ。
親のようにならないこと。
それが本当の親孝行。

父はそのことを自分の生き方を通じて、私に教えてくれたのだ。
だから私はここで自分だけの世界から出て、現実の世界で生きることを始めなければならない。
何も出来ない無能な自分を正直に認めて、受け入れて、
でもそこで投げやりにならず、無謀にもならず、ただコツコツと地道な努力を続けられる大人にならなければならない。

ダメな自分を認めること、現実を受け入れること、
どんな酷い状況でも前向きに生きる努力を続けること。
それが大人になるということかもしれない。

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