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自分を取り戻すための日記 48

2022.10.7 自分を取り戻すための試行錯誤7「続ける」

躁鬱気質を持つ私が一番苦手なこと。
それが「続ける」こと。

夢中になることを見つけたら、その瞬間に脇目も降らず走り出し、寝ることも食べることも忘れて好きなことに没頭する私は、
興味が尽きるまでは尋常じゃないほどの集中力とエネルギーで爆走するが、
興味が尽きた途端、燃え盛った炎に水をかけたように、一瞬で醒めてしまう。

昔から1つのことをコツコツと長く続けることができない。
どんなに好きなことも熱く熱中したことも、その一瞬が過ぎると、やがて飽きて止めてしまう。

短期戦ならお手のもの。
すべて最初のダッシュと勢いで走り抜ける。
でも、長い時間をかけて創意工夫を凝らし、地道な毎日の努力の積み重ねで勝負する長期戦が本当に苦手だ。
 
ただ、人生はその長期戦。
短命じゃない限り、人生は長く平凡で地道な道のり。
その長い道を飽きずに続けることが本当に苦手だった。
典型的な三日坊主。いや三日も続けば大したもの。
殆どが1日しか続かない。
 
学校の試験はヤマ勘を頼りにした前日徹夜勉強。
直感と勘だけは優れていたから、なんとなくどこが試験に出るかはわかる。
内容を理解していないのに、教科書のどの辺にその問題が書いてあったか、画像として思い出せる。
試験前日はひたすら教科書を眺め、視覚で丸暗記。
 
ヤマ勘だけで競争社会をなんとか乗りきって来たから、本当の学力や実力なんてまったく身についていない。
思い付きで走り出すダッシュ力とフットワークの軽さだけで走って来たから、周りの景色を見る余裕もなかった。
 
いつもフラフラふわふわしていた。
地に足を付けながら一歩一歩噛み締めながら歩いていくことなど、考えたこともなかった。
いつも宙を飛んでいるように、空中に浮かんでいるように、私だけの幻想の中を生きていた。
 
いつも現実から目を反らしていた。
現実は苦しいこと辛いことばかりで、そこにいると私はただの神経過敏な変わった子としか受け取られなかった。
誰も私を助けてくれなかったし、そこにいないかのように扱った。
だからその頃の私は幻想の中にしか居場所を見つけられなかった。
 
本当の実力は、精神の安定は、幻想の中では身に付けられない。
現実の中の毎日の地味で地道な努力の積み重ねからしか身に付かない。
 
周りから押し付けられた努力は苦痛でしかない。
でも、努力は我慢とは違う。
嫌なことを嫌々我慢して続けることとは違う。
努力を努力とさえ気づかないぐらい好きなことを見つけたとき、初めて道は開ける。
 
「嫌なことをしない」こと。
続けるために必要なことはただそれだけ。
嫌なことを一切しないこと。
好きなことなら続けることができる。
地道な努力を積み重ねることができる。
それを努力だと気づかないぐらいの気軽さで、それをずっと続けることができる。
 
いままでなんと嫌なことばかり我慢して忍耐してやり続けてきたことだろう。
だから努力や続けることが出来なかったのだ。
無理に強制的に我慢して嫌なことばかりを自分に強いてきた。
 
もう我慢も嫌なことをやることもすべて止める。
努力なんてまったく意識しなくても、好きだから自然に努力を続けることができる、
それだけが私に必要な行為、仕事。
 
何も続いたことのない人生だけど、書くことだけは何の意識もせずに自然に続けることができた。
何も考えず何も力を入れず、ただ手の動くままに、心の揺れるままに、それを書き写すことができる。
もはや自分の考えでさえないのかもしれない。
上から聞こえる声に静かに耳を傾け、ただそれを書き写す。
 
何も続かないと思っていたけど、1つだけあった。
もうそれをずっとずっと続けるだけ。
楽しいから嬉しいから続けるだけ。
それが何になるかとか、何に繋がるかとか、もう考えない。
ただ楽しくてラクで自然に出来ることを一生やり続ける。
それが人生なんだ。
 
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