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フランス ヌーヴォー・シルクの現場から

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フランスのヌーヴォー・シルクの現場から様々な模様をレポートします。日本人には、あまり馴染みのない最先端のコンテンポラリー・パフォーミングアーツ、舞台芸術の魅力を感じてもらえれば。
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#海外生活

サーカスの宇宙

サーカスの宇宙

禁色高度成長期と共に過ごしてきた私は、東京の下町で生まれ育った。小学生の頃までは、よく母親に連れられ、銀座や浅草に遊びに行っていた。当時は、デパートの屋上遊園地はテッパンであった。銀座は松屋、浅草は東武の屋上に遊園地があった。浅草には、現在も在る「花やしき」が当時からあった。その「花やしき」の前には、いつも大人が屯している怪しい小屋、そう、本当に掘建て小屋のような体裁の小屋が異彩を放っていた。呼び

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コンテンポラリーアートとしてのサーカス第四章 Nouveau Cirque(ヌーヴォー・シルク)を支える文化の民主化

コンテンポラリーアートとしてのサーカス第四章 Nouveau Cirque(ヌーヴォー・シルク)を支える文化の民主化

第一章〜第三章も併せてお読み頂ければ幸いです。

フランス文化省の基本となるミッション「人類の、そしてまずフランスの主要な作品に、出来るだけ多くのフランス人が接することが出来るようにし、我々の文化的財産に対するで出来る限り広範な関心を確保し、かつこれらの文化的財産をいっそう豊かにする芸術と精神の作品の創造を助けることをその使命とする。」
と定められています。

これは、1959年に文化省が設立され

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