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つながり活動 〜受験の息子とつながる〜

私の息子は高校3年生。

今日は「 共通テスト 」の日だ。

昨日の夜、雨だったので、

私は車で息子を塾まで迎えに行った。

その車内で息子と話す。


「 やっぱり緊張するよな〜 」

と、私が話しかける。

「 数日前から緊張してきたけど、

  直前になるにつれ、なんかわからんけど、

  緊張もおさまってきたわ。でも、緊張したら

  お腹が痛くなる時があるから、それが心配やねん 」

と息子が答える。


緊張がおさまってきてるって、大したやつだな〜と素直に

思ったのと、緊張したらお腹が痛くなるって、マンガみた

いやな〜と思ったが、本人は本気で悩んでいるようなので、

ツッコまずに話を受け止めた。


私が、息子のためにしてあげられることは少ない。

仮に替え玉となったとしても、同じゴリラ系の顔とはいえ、

おじさんゴリラのルックスでは潜り抜けられないだろうし、

何よりテストの点数を大幅に下げてしまう自信がある。


でも、私は2つのことを息子に伝えたいと思った。


1つは、私の大学受験の時のエピソードを通して伝えた。

お父さんが大学受験の時な、いくつか大学受験したけど、

ほとんど不合格やってん。だからすごく焦っていて。

順番的に最後の方の受験日の時に、テスト開始3分前

くらいに、席に座りながら物凄く緊張していたのを

今でも覚えているわ。


その時にな、突然後方のドアから息を切らした男性が

教室に飛び込んできて、一番前にいた監視員みたいな

人のところまで猛ダッシュしていってん。みんな驚いて

前方を注目して見てたと思うねん。ハアハア言いながら、

その男性が言うねん。すっ、すいません、ハアッ、ハアッ、

あの、寝坊してしまって、 慌てて、  ハアッハアッ、

来たんですけど、ハアッハアッ、ボクの席がどこか教えて

もらえませんか、もう焦って何も考えられなくて・・・

ハアハアッ、ハアハアッ・・・。

と言いながら、男性は手に握りしめていた受験票を監視員に

差し出す。

その受験票を受け取った監視員は、

クシャクシャになりかけていた受験票を丁寧に広げて、

番号等を確認する。

そして、監視員は的確に、その受験生へ伝えた。


「 あの、・・・これ、明日の受験票です・・・ 」



受験開始1分前。


会場は静まり返っている。


一瞬、会場がさらに静まり返り、

そして、

その後、

その場は大爆笑の渦となった。


「 それ、間に合いすぎてるや〜〜〜んっ !! 」


 結果的に前日入りしていることになった受験生の同士である彼に、


 私は心の中でツッコを入れ、失礼ながら大爆笑してしまった。


 彼はトボトボと会場を去っていくことになったが、


 そのお陰で、私の緊張は全くなくなった。


 とてもリラックスした状態で受験できたからなのか、


 その試験の結果が唯一の合格となったのだ。



 話は長くなったが、緊張も集中力を高めることにつながる

 から、いいことでもあるんやけど、リラックスすることも

 パフォーマンスを発揮する上では大事なのだと言うことを

 伝えたかった。


 息子は、


 「 明日、そういう人がいてくれたら助かるわ〜。 」


 と言いながら、大笑いしていた。


 出来るだけいつも通りにして、


 落ち着いてテストを受けるようにしたいと言っていた。



 そしてもう一つ。


 これはストレートに言葉で伝えた。



 〇〇(息子)、


 このテストの結果が良くても、仮に悪かったとしても、


 家族はお前に寄り添い、その状況に合わせて協力する


 だけのことだ。決して点数でお前の価値が決まるという


 ことではない。テストの結果だけで人の価値は決まらない。


 テストの点数に関係なく、お前には既に価値がある。


 お父さんにとってお前はとても価値のある人間だし、


 家族にとってもそう。存在してくれることに大きな価値がある。


 さらに、家族はみんな文系で、唯一お前は理系の道を


 歩んでくれていて、家族が知らないことをいっぱい

 知ってくれている。それだけでも価値はあるのだ。

 だから、いらんことは考えず、今、目の前の自分の目標に

 前向きに、全力で挑めばいい。



 「 また、お父さん、ウザいこと言ってるわ〜 」


 と、思われたとおもうのだが、


 どうしても、言葉で伝えておきたかった。



 何があっても、どんな状況でも、私たち家族は、


 お前を受け止め、寄り添っていくということを。


 「 受験生の息子とつながる 」 。


 まだ人生の通過点のほんの1つだ。


 人生100年と言われる時代。


 まだまだ、18年目の出来事だ。


 思い切って進んでいけばいい。


 やり直しはいくらでもできる。



 送り迎えの間の15分ほどの時間だったが、


 いろんな思いが込み上げてきた。



息子よ、

息子の友達よ、

そして受験生のみんなよ、

自分にできるベストを尽くせるように、

微力ながら、応援しています。


でも、替え玉はお断りです。







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