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炭酸水素ナトリウム。

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日々の、なんてことない、言葉。だけど、少しだけ、心を刺激する。炭酸水のような、ラムネのような効能、小さじ一杯分。息苦しい世界の、ガス抜きと中和。
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2024年6月の記事一覧

寄り添うことは、難しい。

優しい言葉を掛けるより、

ずっと、ずっと、ずっと。

誰かを理解することは

案外、たやすい。

なぜなら

理解は、誤解のひとつ

だからです。

目を見て話せ、ハラスメント。


わたしに言わせれば

人の目を見て

平気で話せる人間の方が

どうかしてる。



どうやらわたしは

人種の進化を止めた模様

我ながら

どうかしてるぜ。

人は。

人は、
物語があるから生きて行ける。

たとえ、それが
孤独な人生だとしても。

少なくとも、わたしは、そうだ。

まっとうな心理カウンセラーは

「治らないクライエントが多い」

と嘆きます。


誤解です。


『治らないクライエント』
が多いのではなく

『治せないカウンセラー』
が多いのです。


『治そうとするカウンセラー』や
『治せると思い込んでいるカウンセラー』の
次ぐらいには。

医者で言うところの『診断』のことを
心理カウンセリングでは「見立て』という。

じゃあ、『良い見立て』とは?

カウンセラーにとって良いのではなく、相談者にとって良いものが『良い見立て』だ。

自分の心さえ正しく見立てられない者が
他者の心を正しく見立てられる訳がないじゃないか。

心の一端である
意識に言葉が芽生えた時

大地と空は線で区切られ
もうひとつの世界が現れます

すると

無限に広がるその空間を
心は自在に飛び回り始めます

まるで

空飛びの魔法を掛けられた
箒のように

言葉と魔法とは

ほとんど同義だということに気がつき
眩暈がします。

嘘をつくということを
昔は「ヲソを説く」と
言っていたようです。

ヲソというのは
偽りというよりは
作り話のような意味合いです。

ヲソには
凝り固まった世間のものの見方を
解す作用があります。

誰かが
いつも
どこかで
正しいことを言い募る今の世の中にも
あると良いのにね。