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【SLAM DUNK Gl】101話「理由」
湘北高校卒業後、青年海外協力隊に所属する赤木晴子。
卒業から数年の月日が流れていた。
そしてとある国で晴子は日本人らしき釣り人に声をかけた。
https://note.com/tyimage/n/nb47c5e9227ce
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「・・・・せ せんどう あきら 仙道彰さんですか?」晴子
「誰、、、、だっけ?」
「あ 赤木晴子と申します。」晴子
「あかぎ?? あー 妹だっけ?」
「そーです! やっぱり仙道さん?なんですね?」晴子
「・・・こんなところで会うとはね。」仙道
釣り人は仙道彰だった。
風貌こそ変わったが優しい目と放たれるオーラのようなものは相変わらずだった。
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晴子と仙道は少し近況を話したが仙道はそう多くは語らなかった。
しかしボランティア団体の所属している晴子とは違い特に所属はなしで旅をしているのだと言う。
「日本にとどまるんじゃなくて、もっといろんな世界を見て回りたいってことですか?」晴子
「・・・そんな 大そうなことじゃないさ。」仙道
晴子は少し勇気のいる質問をした。
「バスケットは、、、お好きですか?」晴子
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「・・・好きだよ。
別に嫌いになる理由なんてないさ。」仙道
「(あーよかった! バスケットを嫌いになったわけじゃないんだ)」晴子
晴子は少し安心した。
「よかった! わたしもたまに現地の子供達とバスケで遊んだりしてるんですよ。仙道さんもそういう時ありますよね? あれから何年も経ってるのに体格も変わってないですもんね。」晴子
「・・・・」仙道
「バスケット、、、、、やらないんですか?」晴子
「・・・さっきの質問だけど たまにやるよ。」仙道
「あっ(そうじゃなくて なんて言えばいいんだろう。)晴子
「お兄ちゃんも大学で相変わらずやっているんですよ。牧さんはやっぱりすごいって、、、。流川君はアメリカに行きました。」
「なぜ仙道さん程の実力者がやらなかったのですか?」晴子
再び晴子は勇気のいる質問をした。
「やらない理由なんてないさ。」仙道
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「えっ?」晴子
「晴子さん。途中からマネージャーになったんだっけ?」仙道
「そうですけど、、、。」晴子
「なんで?」仙道
「そ それは 再び全国を目指すには、、、、。」晴子
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「そう。そうなんだよ。」
「やらない理由なんかよりやる理由のほうが重要だと思わない?」仙道
「なぜ?最初からバスケ部に入らなかったの?
いや、いいんだ。」
「やらない理由よりやる理由のほうが重要な意味、持ってるんじゃないかな?」仙道
「(たしかに、、、、)」晴子
「まぁ 俺は やる理由のほうが 重要だと思っている。」仙道
「こうして旅をしていると今まで触れてこなかったことに多く触れる。時には興味があることも生まれて、ちょっと続けてみたりね。でも辞めることもある。辞めた理由、やらない理由よりやる理由を重要
に考えているんだ。」仙道
晴子は妙に納得してしまった。
それは晴子が湘北高校バスケットボール部に途中から入部したことや現在に至るボランティア活動において、自身の経験に基づいた時、やらない理由よりやる理由のほうが重要だと感じていたからに他ならない。
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晴子はそれ以上聞けなかった。
卒業式で流川が気にしていたこと、流川のみならず日本バスケット界の大きな損失である天才の離脱について、何か言及できる立場ではないと頭では理解していたからだ。
その後、晴子も仙道も旅を続けた。
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晴子は落ち着いた所でこの偶然の出会いを兄である赤木剛憲に報告した。
「そうか。仙道が海外へ旅に。そんな偶然が起きるとはな。」赤木
「うん。でも私、あれ以上は何も言えなかった。」晴子
「やらない理由よりやる理由か、、。あいつらしいと言えばあいつらしいな。」赤木
「そうだよね。」晴子
「お前が気にすることではあるまい。逆に言えばやる理由があればってことだろ?」赤木
「そうかな?」晴子
「仙道は何かを持っている。仙道とはそういう男だ。」赤木
「いつか、、。」晴子
「流川にはわざわざ報告しなくてもいいだろう。余計なことを頭に入れる必要はあるまい。」赤木
「そうだね。いつか、、いい報告できる時が来るよね。」晴子
「あきらめるな。」赤木
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赤木晴子と仙道彰の偶然の出会いからまた1年と月日が流れるのだった。
続
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