「歩く」というのは最高の趣味なのだ♪12
歩くと「血管年齢」がグングン若返る
「血管年齢」という言葉をよく聞くようになった。
「この前検査してもらったら、血管年齢が若いのでほっとした」などという会話を耳にする。
動脈の弾力性を計る計測機があって、これで血管年齢が若いとか、高いとかがわかるようになっている。
年齢とともに動脈の弾力性は失われるが、これを差し引いて病的な動脈硬化が見られるかどうかが簡単に計測できるのだ。
血圧を計るような感覚で、血管の中の様子をチェックできるのだから、すばらしい発明だと思う。
鈴鹿医療科学大学の高田晴子教授が提唱し、メーカーと装置を共同開発して定着してきたのが「血管年齢」だが、ネーミングセンスも優れていると思う。
血管年齢を問題にしなければならないほど、自分の年齢以上に動脈硬化が進んでいる人が増えてきているということなのだろう。
動脈硬化はそのまま放っておくと高血圧になり、心臓に大きな負担をかけることになる。
また、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしたりもする。
日本人の病気による死亡原因のワースト3は「がん」「心臓病」「脳卒中」だが、3つのうち2つまでが動脈硬化が原因となって引き起こす病気となっているのだ。
血管年齢が大きな関心を集めているのはこんな理由があるからだ。
では、血管年齢を上げる怖い動脈硬化はどうして起こるのだろうか?
喫煙、肥満、糖尿病、ストレスなど、いろいろな原因が考えられているが、中でも大きいのは脂肪や脂肪の一種であるコレステロールが溜まる高脂血症とされている。
過剰に摂りすぎた脂肪の一部は血液に溶け、これが血管の壁に貼り付いて、血管を細くしてしまうのだ。
心臓で動脈硬化が起これば、狭心症や心筋梗塞を引き起こし、脳の血管が詰まれば脳梗塞や脳溢血を引き起こす。
血管年齢が実際の年齢より高いというのは、命に関わるこうした病気を引き起こす可能性が高いということを意味する。
腹の周りに溜まる脂肪はまだ愛嬌があるが、血液に溶け出した脂肪は悪魔のような悪さをする。
だからせっせと歩いて脂肪を燃やし、血管年齢を若く保つことが大切だ。
歩けば血液中の脂肪が消費され、血液がサラサラになるのだ。
しかし腹の周りの脂肪も一部は血液に溶けて体のあちこちを移動する。
蓄えられた脂肪は血液を通して体を循環していると考えてもよい。
だから、腹の周りの脂肪を残して、血液だけがさらさらになるということではないのである。
歩くことにより、体全体に蓄えられている脂肪が血液を通して均一に燃焼していくということなのだ。
ウォーキングの成果が表れてベルトの穴が一つ減ったとしても、腹だけがやせ他のではない。
体中の脂肪が減った結果がベルトの穴一つに表れていると考えていいだろう。
きちんと歩いていれば、血液も含めて目に見えないところで成果が上がっているのである。
・・つづく・・
次の記事 『歩けば歩くほど心臓病から遠ざかる』
【参考書籍】『歩くとなぜいいか?』(PHP文庫)大島清著
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