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2000年の時を超えて令和の日本に蘇る「8つの古代米おむすび」

【1000のおむすびを食す男 特別編 (更新版)】


ここ1~2年、巷にはおむすびブームが来ているらしい。
都内の人気店では、平日でも2時間待ちの行列ができていたりもするし、今年の流行ランキングでおむすび関連がランクインしていたりもする。

でもよくよく考えると、おむすびって昔からあるもの。

米文化が伝来していた頃から存在していて「日本で最も古い和食」でもある。横浜市歴史博物館監修の書籍「おにぎりの文化史」では、全国各地の遺跡から、おむすびの化石が見つかっていることなども書かれている。



古代のお米って、現代食べられている品種とはかなり違っていたらしい。
今のお米は、白くて、モチモチしていて甘味があるようなものが一般的。
でも、古代のお米は黒や紫、緑色など有色だったり、甘みよりも穀物に近い味わいだったらしい。

そして、その古代米が現在でも作られていて、しかもおむすびになってしまっているらしい。


ということで、これまで全国500軒以上のおむすび店を回って書き上げた1200本以上のリポートの中から、古代米おむすびをピックアップしてみました。



題して「2000年の時を超えて令和の日本で蘇った8つの古代米おむすび」


いにしえから伝わる食の魅力をぜひ堪能してください!





❶北九州産の古代米を使った「恵比寿おにぎりはやし」の弥生米おむすび

これが弥生米のおむすび!
東京で食べられるのは、もちろんこのお店だけだ。
見た目は紫がかった赤色。
お赤飯のおむすびに少し色が混ざったような感じだ。

いっただきまーす。
おっ。
ふわっと広がる芳香。
これは食欲をそそるぞ。

がぶっ。

うんうん。
結構もちもちしていて、その中に程よい固さの黒米などが混じっていて、食感にアクセントがある。

味付けは塩のみ。
でも、それがいい。
シンプルだけど、弥生米の旨さというか力強さをいちばん感じられる。





❷館山の古代米を使った道の駅保田小学校の赤紫蘇おむすび


このおむすびは「赤しそふりかけおこわ」
館山の古代米と鋸南のもち米を合わせて蒸したおこわ風のおむすびだ。
梅酢で作った赤紫蘇のふりかけも地元産とのこと。

これは絶対食べてみたい!
四角い保田小学校の外観に、まんまるおむすび!
いっただきまーす。
がぶっ。
ふはぁー
モッチモチ!

古代米ってポソポソしそうなイメージだけど、そんなことは全くなくむしろモチモチ食感。
素朴だけど、噛めば噛むほど味わいが感じられるお米。
そこに赤紫蘇で作ったゆかりの爽やかな酸味と塩味だ。




❸浦和の緑色の酵素専門店の「雑穀黒米おむすび」


頼んだのは、雑穀黒米のおむすび。
おむすびを頼んだだけなのに、サービスでサラダをつけてくれた。
お豆やパプリカなど、彩り豊かな酵素サラダ!

嬉しい!!

雑穀黒米のおむすび!
黒米のおむすびって、ぽそぽそしていて独特の風味があって苦手な人もいるかと思うけど、ここのおむすびは大丈夫!
もちもちしていて、香りも柔らか。
黒ごまの香ばしさも加わり、美味しくてヘルシー!
緑の季節に、体が元気になるおむすび。
とても、ほっこりしました!





❹長野県白馬で見つけた原種の古代紫米おむすび


白馬村の北東端、標高約760mの山腹に位置する青鬼(あおに)集落。「日本の棚田百選」に選ばれている田んぼや伝統的な茅葺き屋根(現在は鉄板被覆)の主屋が今なお残るこの土地で、白馬紫米は低農薬にこだわり栽培されています。他の米と交配せずに栽培できる場所として、地理的に独立した青鬼地区で作られるようになりました。
2種類の紫米を栽培しており「南京香稲」(なんきんこうとう)と「朝紫」(あさむらさき)と呼ばれています。
南京香稲は、長粒米で成熟すると脱粒するもち米です。
刈取り時期が非常に難しく、稲も背が高く茎や葉も黒くなり、ちょっとした風でも倒れやすく希少価値の高い品種です。昔からの原種米でモチモチ感があり、香りが強いです。

もっちもっち!
古代米って、パサパサのイメージがあったけれど、これは、まるでお赤飯みたいにもっちもっち。

表面にごま塩がかかっていて、味もお赤飯に近い。それでいて、口の中に古代米らしく独特で華やかな香りが広がっていく。

「ヤッホーー!」
白馬の自然と古代米おむすび、体の奥から元気が湧き出てきそうだ。





❺ふたたび白馬で見つけた魔法の古代米「朝紫」のおむすび


道の駅白馬で買った2種類の古代米の一つ紫米「朝紫」のおむすび。

紫米は、おはぎの起源といわれているらしく、古くから祝いの米として大事に使われていたとのこと。栄養成分も現代の白米に比べ豊富だし、見た目も美しいので、魔法の古代米とも言われているらしい。

この紫米はもち米の一種らしく、これを通常の白米に混ぜて炊くそうだ。これだけで、この濃い紫色が出ているのは驚きだ。

食感は、おこわのように、とにかくもちっもち。
かみごたえがあって、とにかく美味しい。
少しお赤飯に近いけれど、独特の風味があってそれがまたいい。

トレッキングの後、秋の大空へ向かって食べる魔法の紫米おむすび。

いっぱい元気をもらいました。




❻石垣島の古代米を使った謎おむすび「かみやーき小のポーポーおにかま」


ポーポーおにかま!

お店の方に聞くと、ポーポーとは、ポーポー揚げのことで魚のすり身を丸くして揚げたものらしい。沖縄のほうでポーポーというお菓子があるけど、別物らしい。

おにかまは、おにぎり+かまぼこ

つまり、ポーポーおにかまとはかまぼこ(東京のさつま揚げみたいな感じ)に包まれたおにぎりのこと。

なるほどねー

納得したところで。いっただきまーす!

がぶり。

あっ、うまい!
人参やゴボウが入った魚のすり身。魚の旨みが凝縮した味わいでこれだけでもかなりいい。
そこに石垣島の古代米である黒紫米のおむすびが中から出てくる。

濃い目の味付けのかまぼこにこの黒紫米の素朴さがちょうど合う。
いいね。いいね。

とあっという間に完食なのだ。





❼ポリフェノールたっぷり!和菓子の名店「仙太郎」の古代米を使った絶品おはぎ


あっ、おむすび!
なんと、そこに真っ黒いおむすびの姿が…

夏期3ヶ月間限定!古代米、黒米を使っていてポリフェノールたっぷりらしい!これは食べないと!!

もち米と合わさった黒米が艶々している。
もちもちとした食感と、独特の香りがいい感じだ。

そして中には、上品なこし餡がたっぷり…

んっ、こし餡…

んっ!

ここで、冒頭の話を思い出してもらいたい。

物事にハッキリとした境界線をつけることは、あまりいいことではない。
むしろ、そのアバウトさを認めて楽しむことが、これからの時代に大切なんだ。

だから…これは…見た目がおむすびっぽいわけで…おはぎであることや…こし餡が入っていることなんて…関係ないわけでして…

ギリセーフ!


さあ、決まりきったルールから、心を緩やかに開放していこう。

ラララララ〜





❽マツコにも登場!古代米を使った見た目が真っ黒な淡路島のおはぎ



ミレットマルシェ・ソラの黒米おはぎ。

よく見ると、このおはぎ。
普通のものとは、違うみたいだ。

見た目が黒いのだけど、これはあんこではなくて、黒米&もち米らしい。
(白いお米だったら、ほぼおむすび!)

不思議すぎる。

真ん中には、きなこがついていて、これをつけて食べるみたいだ!

淡路島の海に向かって、いっただきまーす!

がぶっ。

あっ、うまい!
お米のつぶがしっかりと残っていて、食感がいい。

あんこは、内側に少し入っていて、あまり甘すぎない。
黒米の力強い香りと風味が、あんこときなこの優しい甘さとともに口の中に広がっていく。

これなら、おやつだけでなく食事でもいけそうだ。

黒米のおはぎ、不思議すぎる。そして、美味しすぎる!



いかがでしたでしょうか。
現代に蘇った古代米おむすびたち。
(2つはおはぎ!)


噛み締めるたびに、古代の人たちの食への想いを感じてしまう。

ぜひ、みなさんも機会があれば、胃袋の中で悠久の時間を感じてみてくださいね。


ご馳走たまでした!







レトロな自販機とおむすびの未来については、こちらをどうぞ。


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