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スピッツ

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スピッツの好きな曲について、どれだけ好きなのかを語るだけ
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#草野正宗

スピッツ「猫になりたい」 消えないようにキズつけてあげるよ

スピッツ「猫になりたい」 消えないようにキズつけてあげるよ

シングル「青い車」のカップリング曲として、1994年7月20日に発売された「猫になりたい」。収録アルバムは、青い車とは異なり、スペシャルアルバム「花鳥風月」(1999年3月25日)となっている。

青い車には「死」をイメージさせるような表現がありましたね。
カップリング曲の「猫になりたい」にもそう思わせる部分があります。というよりも全編で、誰かの死を感じさせる内容になっています。

話は飛びますが

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スピッツ「紫の夜を越えて」 なぐさめで崩れるほどの ギリギリをくぐり抜けて

スピッツ「紫の夜を越えて」 なぐさめで崩れるほどの ギリギリをくぐり抜けて

2019年から地球全体を襲っている新型コロナウイルス感染症。日本では2020年2月ごろから本格的に感染が広がり始めた。

そこから2年半ほど過ぎた2022年8月現在も、新型コロナの勢いはとどまるところを知らない。

スピッツがコロナ禍、真っただ中の2021年3月25日にリリースしたシングル「紫の夜に越えて」。ライブも大きな影響を受け、スピッツの活動も大きな制約を受けた。

2020年11月、ほぼ1

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スピッツ(奥田民生)「さすらい」 さすらいもしないで このまま死なねえぞ

スピッツ(奥田民生)「さすらい」 さすらいもしないで このまま死なねえぞ

1998年2月5日に奥田民生さんがリリースした8枚目のシングル。まさに奥田さんの生き様を体現したような歌詞ではないかと思っています。

この曲をスピッツがカバー。2007年10月24日に発売された「奥田民生・カバーズ」で、スピッツが「さすらい」を担当。木村カエラさんが「マシマロ」、斉藤和義さんが「カヌー」をカバーしてる。

で、スピッツが2012年2月1日にリリースしたスペシャルアルバム「おるたな

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スピッツ「野生のポルカ」 さよなら 僕の着ぐるみたちよ【再掲】

スピッツ「野生のポルカ」 さよなら 僕の着ぐるみたちよ【再掲】

ポルカとは「ボヘミア起源の、二拍子の活発な舞踏および舞曲」らしい。この飛び跳ねるようなリズムがそうなのかしら?

歌詞には「馬」という言葉は出てこないんだけど、「スピッツ」というバンドを、馬のような生き物になぞらえて、「野生種」「駆けめぐりたい」「飛び回りたい」と表現していると推察できます。

誰にも強制はしてこない。自分たちはこうありたいと高らかに宣言している。

「さよなら 僕の着ぐるみたちよ

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スピッツ「歌ウサギ」 どんだけ修正加えてみても美談にはならない

スピッツ「歌ウサギ」 どんだけ修正加えてみても美談にはならない

「先生!、、、好きになってもいいですか?」という広瀬すず主演の映画の主題歌がこの「歌ウサギ」らしい。
全然、知らんかった。
今回、この文章を書くに当たって、調べていたら、すぐに出てきた。

「CYCLE HIT 2006-2017 Spitz complete Single Collection」に入っていた三つの新曲のうちの一つという認識しかなかったなあ。そうか、映画のね。

映画の公式HPには

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スピッツ「YM71D」 演じてた君に恋して 素の君に惚れ直して

スピッツ「YM71D」 演じてた君に恋して 素の君に惚れ直して

「YM71D」って、なんと読むか分かりますか?
「ワイエムナナイチディー」でもいいらしいです。
草野さんは明確には提示していないようですが、歌詞に「やめないで」と語呂合わせのような解答があるので、「Y(や)M(め)7(な)1(い)D(で)」と読むことにします。

アルバム「見っけ」の8曲目ですね。
さわやかさ全開の曲ですが、歌詞はそれなりに「陰」がありますね。
少しずつ見ていきます。

「演じてた

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スピッツ「花と虫」 終わりのない青さは 終わりのある青さで

スピッツ「花と虫」 終わりのない青さは 終わりのある青さで

アルバム「見っけ」の5曲目。
正直言って、アルバム「見っけ」は、2020年1月18日の大阪城ホールでの「SPITZ JAMBOREE TOUR 2019-2020 MIKKE」に向けた予習をして以来、それほど聴き込んでいないんですよね。

最近、車でドライブ中、スピッツ全曲332曲をランダム再生していて、久しぶりに「花と虫」を聴いた。
アップテンポが心地よい前奏を経て、草野さんが優しく語り始めてい

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スピッツ「俺のすべて」 薄い胸を焦がす これが俺のすべて

スピッツ「俺のすべて」 薄い胸を焦がす これが俺のすべて

ライブで何度見たことだろう。
草野さんがタンバリンを持ち出して、リズミカルに振り出したら、この曲「俺のすべて」の始まりだ。会場は最高潮に。実に楽しそうだ。

そして、静寂をつくり出し、終わったかのように見せかけて、再スタートする「燃えるようなアバンチュール・・・・」。この瞬間が楽しいのよ。

ゴースカ広島での「会場7位」で俺のすべては、キタな!って感じで、めちゃくちゃ盛り上がりましたね。

香川の

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スピッツ「遙か」 夢から醒めない翼

スピッツ「遙か」 夢から醒めない翼

「ウー ウー ウー ウー ウーウウウウウウ」

ウの数、合ってる?
もうねえ、この前奏での草野さんのハミングだけで、この曲は聴く価値がある。きれいで、美しい。

草野さんの歌詞の解釈は、いつもながらとても難しい。

一部には、この歌が「自殺」を臭わせているという解釈もあるようです。

確かに

「思い出からつぎはぎした悲しいダイアリー カギもかけず 旅立つのは少し怖いけど」

のような表現は、この

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