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スピッツ「遙か」 夢から醒めない翼

「ウー ウー ウー ウー ウーウウウウウウ」

ウの数、合ってる?
もうねえ、この前奏での草野さんのハミングだけで、この曲は聴く価値がある。きれいで、美しい。

草野さんの歌詞の解釈は、いつもながらとても難しい。

一部には、この歌が「自殺」を臭わせているという解釈もあるようです。

確かに

「思い出からつぎはぎした悲しいダイアリー カギもかけず 旅立つのは少し怖いけど」

のような表現は、この世界からいなくなるようなことを示唆しているようにも取れるけど・・・。

それでもやはり、これは恋の歌なのでは?

あこがれている人に自分の思いを伝えるための力をためている男の子の歌であるようにも聴こえてきませんか?

「丘の上に立って 大きく風を吸い込んで 今心から言えるよ ニオイそうな I love you」

なんて、まさに告白しようとする直前の意気込みのようにも感じ取れる。

何度も何度もサビで出てくる「夢から醒めない翼」はナゾだけど・・・。

しかし、草野さんは曲「醒めない」で、「醒めない」という言葉をとんでもなく前向きに使用しています。若いころにロックを聴いてがーんと衝撃を受けたその思いは年を取っても醒めることがないという意味を表現している。

それを重視すると、「夢から醒めない翼」は「大切な夢から醒めることがなく、ずっと大切にしてくれる翼」とか、そんな風にも思えてくるなあ。

ということで、やはりいくら考えても完全な答えをもらえないのが、草野さんの歌詞たるゆえんのようなものだから、仕方ない。

とっても、美しくて、きれいな歌で、恋の歌だと勝手に解釈しよう。そうしよう。

2022年7月4日 トラジロウ

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