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[山ごはん]食べたいものを食べたらいいじゃない?

山登りの醍醐味は人それぞれだと思うが、私の場合は登りきった時の達成感と共に、大自然の中で食べる昼食も大切な要素だ。

というからには、前の晩からおかずを仕込んで、早朝からお気に入りのお弁当箱に詰めて、自慢の水筒にお洒落なハーブティーなんかを入れて。
時にはバーナーとメスティンと、米やラーメンにコーヒーとお菓子をザックに詰め込んで、最高の時間と空間を演出する。

そんな風に、画になる山ガール(山おばさん)ライフが想像出来てしまうかもしれないが全くもってそんな事はなく、登山口最寄りのコンビニでお弁当とペットボトルのお茶を購入するだけのなんてことのないメニューだからお昼ごはんの写真は私のアルバムには見当たらない。

(火気厳禁ではない山において)
頂上でのカップラーメンは最高に美味しいし、甘いお菓子とコーヒーがテンションをあげてくれる事は認める。
同行者が持参の際にはちゃっかり恩恵に預かってもいるが、自分でその空間を作り出そうという行動に出ないという事は、私はそこにたいしたこだわりを持っていないようだ。

「雄大な景色と、喉を潤し腹を満たす物があれば充分」
そんなカッコいいセリフでも言っておこうか。

だがそれもまた、一つのこだわりにすぎないという事を前回の山登りの際に知ることとなった。

幼少期からの遠足の名残だろうか。
内容は違えど買うのは決まってお弁当で、それ以外が選択肢に入る事がほとんどなかった私は、チキンとおにぎり、ピザまんとおにぎりを選択しようとする親戚の子供に口やかましくアドバイスを投げかけた。

おにぎりと、チキンはまだ分かる。
でもピザまんは違うだろう、と。
頂上につく頃には冷えている事は想像がつくし、あんなフワフワした食べ物を潰れる事なく頂上まで運べるとは思わなかったからだ。
それに、それは昼食用ではなく今すぐ食べたいものなのではないか?とも思ったので、今食べる用ではない事も説明した上で再確認し、おにぎりと蒸したてホヤホヤのピザまんを購入した。
私も感化されてか今回はお弁当ではなく、おにぎりとナゲットを買ってみた。ついでにチロルチョコも買ってみた。

頂上につくと、上の子はチキンとおにぎり、下の子はピザまんとおにぎりを皆それぞれに自分の食べたいものを自分のスタイルで摂る昼食。
ピザまんは、コンビニのスチーマーにあったあの形を保持したまま頂上まで運ばれてきた。

満足そうにピザまんを食べるその子を見て、私も私でこういう時にはこうあるべき、こういうものだ、という拘りや固定概念にとらわれていたのだと気付いた一幕であった。

山ごはん、何を食べたっていいじゃない。

私も今度、違うスタイルのお昼ごはんに挑戦してみようかとも思ったりしている、今日このごろ。

(山頂でのチロルチョコはやはり最高だった。もっと山ごはんを楽しむスタイルを取り入れてみると新しい世界が広がるかも?)

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