正しいなんてなく、全てはフィクション


 はーい、テツガク肯定です。

 野球選手はファンがつくりあげたフィクションだ。

 スティーヴン・キングさんが、そんな感じのことをあとがきに書いていました。
 『トム・ゴードンに恋した少女』というタイトルで。

 もう少し詳しく、正しく言いますと。

 一定の名声を勝ち得た人々に対してファンが抱くイメージは、
 すべてフィクションであり、
 このことは私自身の経験からも確かだと断言できる。

 正直に言えば、寂しく思えて、虚しく感じる。
 なぜなら、最近の私とって、それは事実だと気づき始めているからです。
 さすが、ホラーの帝王さんです。
 全く以て、そのとおりです。

 野球選手、一定の名声を勝ち得た人々どころか、作家、友達、家族……。
 もしかしたら、自分自身さえフィクションかもしれません。


 最近、といわず常に。
 この世界には噂が蔓延しています。

 〇〇が△△と付き合っているらしい。
 □□は〇〇と別れたらしい。
 PPの新型機種がでるらしい、S5は秋に発売するらしい。

 時には、らしいって語尾を抜いて。

 〇〇、ついに引退!


 そう断言したりもします。
 果たして、それは悪しきことなのだろうか?
 いいえ、今の私はこれはとても神聖な行いで。
 むしろ、褒められるべき行いだと思います。

 たらればこそ全てだ。


 そう私は考えているからです。

 今、目の前にのさばるゲンジツというペニーワイズも。
 昔はたらればの姿なきIT。
 未来への関心が生み出した、過去の怪物でした。

 そうです、フィクションだったんです。
 ただ、今ではそれをゲンジツだと信じて疑わないだけで。
 その始まりはゴシップ誌の噂となんら変わりません。


 と、私が自分の言い分を振り回し。
 ???と疑問符を浮かべ。
 それは違うだろう!

 そう猛反発する時、その原動力は。
 きっと、あなたの中の正しさでしょう。

 あなたの中の正しさと。
 私が言うことが違うから。
 どちらかが間違っている。
 そう思えてくる。

 それは悪いことではありません。
 不思議なことに、愚かな私にだってITはあり。
 当然、賢いあなたにもITがある。

 それでよく、この世界ではこういうことを耳にします。

 情報の取捨選択を。
 ゴシップ誌の噂や安易な推測を鵜呑みにするな、と。
 まるで、どこかには真の正しさがあると言わんばかりに。

 ですが、笑える話です。
 その隠された真の正しさを求めた結果が。
 ゴシップ誌の噂であり、個人の安易な推測。
 大きな組織には公表できない情報を生み出している。

 どこかにあるらしい、真の正しさとやらが。
 ITらを生み出している……。

 そして、生み出されたITらを信じる者を。
 あいつらは異常者だと、自分達の正しさを軸に攻撃する。
 マッチとポンプの喜劇、自分達で焚きつけた火を迷惑そうに消そうとする。

 正義の悲劇とでも言いましょうか。

 情報の取捨選択を、と言いながらも。
 選ぶべき答えは決まっていて、自分とは違う答えを選んだ人には。
 何をやっても許される、そういう免罪符が正義だと。
 そう、マジで信じているようです。

 この日沈む国自体が村八分を美徳する誉れ村。
 いじめは国技と言わんばかりの国です。
 それは詮無きことです、一億総、ビッグモーター。

 教育、教育、教育。
 死刑、死刑、死刑。
 教育、教育、教育。

 そう感じる、この現状は。
 もしかしたら、私にだけ見えるフィクションなのかもしれません。
 とはいえ、今の私にはハッキリとそう感じるんです。
 誰かにとって正しかろうが、正しくなかろうが。
 そう感じる今が私にはあるんです。


 それで、冒頭で言いましたが。
 スティーヴン・キングさんが仰ったように。

 野球選手はファンがつくりあげたフィクション。


 正直に言えば、寂しく思えて、虚しく感じる事実。
 ですが、素直に受け止めると……。
 この世界はオール・フィクション・ワールド。

 このソイテーソイヤクのスターダストが。
 私がつくりあげたフィクションだというのなら。

 きっと、我が愛しの世界三大ウサギの隣で過ごす。
 そういうルーニーでルーザーにフーバーな話。
 そういうフィクションへだって、何れ辿り着けるのかもしれない。
 
 こういう、たらればこそ全て。

 第七感(フォース)と想像力で捉えた兎穴。
 兎穴に入らずんば不思議の国知らず。

 今の私にとって虚しいのは。
 もう、この世界には全く関心などないことです。

 そうです、このソイテーソイヤクの世界。
 青く醜いスターダスト、地球という名のデス・スター。
 そういうオーバールック・ホテルって悪霊に誘拐された。
 だから、みんな無実で無罪。
 ゲンジツって幻想にはめられた。


 ずっと、この世をゲンジツだと思ってた。
 違った。
 お前もただのピエロだ。
 バッドチョイス、割の悪い交換。

 そうやって運命って連結器を撃ち抜いた。
 コマンチ族、最後の悪霊ハンター。
 トントさんみたいなことを思い始めた。

 ただのピエロだ、臆病者のか弱い独裁者。

 真実はなく、許されぬ事などない。
 正しいなんてなく、全てはフィクション。

 人の関心と反応を思い通りに都合よく操作できないからと。
 噂などの推測、想像力を磨く行いを悪しきことだと教え説く。
 そんな器の小さな世界などインテグラに。
 ロードスターになることなく、一万一千光年先の故郷へ。


 無理ですよ。
 人からたらればの噂を奪い取るなんて。
 既に、酷いフィクションの中にいるのですから。

 そして、都合のいい反応だけを求めても無駄です。
 例え、それが信じたい正義だったとしても。
 その正義に反したことを理由にすれば、人を糾弾し裁けるだなんて。
 永遠に続く延長戦のマッチポンプ。

 そういう賢過ぎるフィクションもステキですがね。
 やっぱり色が気にいらないんです。

 黒い衣装に赤いライトセーバーで決めたら。
 よき理解者と正しくない愚か過ぎるフィクションへ。
 自分にだけ公正で公平に、平等な今へと。

 多様性とか変な足枷もなく。
 わかり合える今は昔の夢へと。

 隣で全く楽しかったな、と言い合える。
 憧れのジワタネホへ。

 行き先は故郷、そのとおり。
 ハイヨー、シルバー! ウェーイ!
 ハイホー、ワガママ! ウェーイ!



 5ヤードラインの攻防を制するのはDボーイズじゃない。
 レンジャーだ。マスクをつけた愚者、無法者のローンレンジャーだ。
 だから、マスクを外してはいかん、マスクを外しちゃいけない。






 それでは、また次の機会にお会いしましょう。










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