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本「完全版社会人大学人見知り学部卒業見込」|メタ認知と言語化

本「完全版社会人大学人見知り学部卒業見込」|メタ認知と言語化

オードリーの若林の方で有名な若林さんの本をやっと読んだ.
ネガティブがゆえに内面に閉じこもり思考を巡らせ沼に沈んでいく若林さんの苦しさとそれでも少しずつ社会を知って変わっていく様子もびじびじ伝わってくる素敵な本だった.

自分の頭の中でぐるぐる悩んだり考えたりすることは大抵いい結果を産まなくて,正解にたどり着く可能性は限りなく低いけれど,悩んでいる過程の中で自分だけが見つけた方則だったり,思考の癖

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本「映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形」|映画を誤読する自由を

本「映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形」|映画を誤読する自由を

ネタバレを観てから映画を鑑賞するほうが失敗せずに楽しめる,らしい.
以前話題になったあの本を今更読んだ.

刺激的なタイトルが故に,元ネタとなった記事などなどは結構炎上したらしい.しかし,内容自体は的を射ている部分もあり,興味深かった.
筆者によると早送りで視聴するなどコンテンツを高速で消化するスタイルはすべての世代で浸透しつつあり,いずれ普通の視聴スタイルとして定着するかもしれないとのこと.技術

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本「荒木飛呂彦の超偏愛! 映画の掟」|おもしろい映画の構造

本「荒木飛呂彦の超偏愛! 映画の掟」|おもしろい映画の構造

いわずとしれたジョジョの荒木飛呂彦先生の本を読んだ.

映画が大好きな荒木飛呂彦先生.漫画を書き始める際に,なぜ自分が面白い映画が「面白い」と感じられるのかを構造的に考えたところ,突き詰めるとサスペンスが面白さの鍵であると気づいたそう.恋愛映画だろうが,ハードボイルドな映画だろうが,根っこには先の読めない展開が含まれているサスペンス性が面白さを底上げしているらしい.
そこで,先生自身が傑作と考える

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本「仕事に縛られない生き方」|自分を客観視する

本「仕事に縛られない生き方」|自分を客観視する

テルマエ・ロマエでおなじみのヤマザキマリさんの本を読んだ.

絵画を勉強するために,ヨーロッパに飛んだり,日銭を稼ぐために露天商したり似顔絵書いたり,テレビのリポーターをしたら大人気になったり,夫婦喧嘩が理由でキューバに飛んだりとめちゃくちゃ刺激的な人生を送られているのにも関わらず,文章はどこか淡々としていて,達観されているような雰囲気だった.文中でも,人生の大事な場面において自身を客観視すること

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沖縄の貧困問題から考える自尊心の話

沖縄の貧困問題から考える自尊心の話

はじめに先日,「沖縄から貧困がなくならない本当の理由」という本を読んだ.

沖縄の貧困問題について筆者である樋口さんの実体験や考察をもとに多面的に述べられており,とってもとっても勉強になった.

沖縄を取り巻く基地問題や補助金に関する問題をフォーカスして説明したあとに,貧困問題の根幹的原因は低い自尊心にあると述べられていた.自尊心が低いことで,他人が挑戦したり,変化するのを疎んだりする県民性が沖縄

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