生きてたから今がある〈12〉
ある女の子の物語
アルバイトを頑張りながらも
女の子は高校2年生の夏まで
無遅刻、無欠席、無早退の
皆勤だった
皆勤で有名だった学校
女の子も3年間皆勤する事を
目指していたが
女の子は病気になってしまった…
学校には通えるが
決まった時間に
定期的に通院しなければならなかった
その為皆勤が途絶えてしまったという…
体育やアルバイトも禁止となり
女の子は今までできていた事が
できなくなる苦痛を感じる…
ダラダラしてしまう生活
女の子は学校を
よく休むようになった…
数カ月が過ぎ
病気は治って元の生活に戻った
しかし
女の子は夜遊びを覚え始める…
アルバイトが終わると
そのまま朝まで友達と遊ぶ
もちろん朝は起きれるわけがない
そんな毎日の繰り返しだった…
高校3年生になり
学校を辞めたいと思うようになる
休みがちになった女の子は友達に
『学校辞めようかな?』と言った
すると友達に
『今更辞めてどうするの?』
『卒業するとしないとでは全く違う』と
怒られてしまった…
今振り返ると素敵な友達に
恵まれていたんだなあと思うそうだ…
休みながらも時々学校に行く
商業高校だったのもあって
高校3年生ともなれば
自然と就職活動に入る
勉強もできない
学校にも行かない女の子に
先生がこう言った
『お前に会社を選ぶ権利はない』と…
そして高3の夏
女の子は高校の入試同様
奇跡的に就職の内定をもらった
とっても嬉しかった
しかしその後もあまり学校には行かず
あと1日休めば
留年になる所までいったが
無事に卒業する事ができた…
そしてこの春
女の子は社会人となる
こうしてみんなと同じように
社会人となれたのには
見捨てずに支えてくれた
先生や仲間がいてくれたから…
周りの人たちに支えられ
助けられて生きている…
女の子は奇跡にも恵まれていたが
人との出会いにも恵まれていたんだ…
幼い頃から家庭環境には
恵まれていなかった女の子は
自分は不幸せだと思い込んでいた
だから側にいてくれる
素敵な人々との出会いが
自分を助けてくれている事に
まだ気付けないでいた…
これから先も女の子には
波乱万丈な人生が続いていく…
上がったり、下がったり
デコボコ道をどのようにして
歩いて行くのだろう?
この時は想像もできない事が
起きる…
これもまた奇跡?
果たしてどんな奇跡が
女の子を待っているのでしょう?
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