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誰かに話したくなる語彙や雑学マガジン

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#国語

「させていただく」談義

「させていただく」談義

「させていただく」って使い方難しい。
検索すると悩ましさの苦渋がじわりとにじみ倒している訳です。

仕事でお客さんにメールを送るときなんかに、よく使うんですよね。

・拝見させていただきます。
・不具合により、仕様を変更させていただきます。
・こちらの資料をお送りさせていただきます。

みたいな。
どれもちょっと違和感ありますよね。でも、何が違和感を生んでいるかって適切に説明するのは難しい。だから

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象は鼻が長い。「主語」どれ問題

象は鼻が長い。「主語」どれ問題

「象は鼻が長い」
「私はうなぎだ」
「こんにゃくは太らない」

どこかで見聞きしたことのある人も多いだろうし、検索すればうなるほど説明が出てくる三つの文。文法学でも注目されていて、ちょっと噛み砕くと「?」ってクエスチョンが出てくる興味深いトピックスである。

物凄くかいつまむと…

「象は鼻が長い」
主語どれ?問題。
「は」、「が」とつくと、主語ってならったよね?
象は、長いの?
鼻が、長いの?

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四字熟語「□肉□食」と適者生存

四字熟語「□肉□食」と適者生存

世の中は「□肉□食」
□に漢字を挿入して四字熟語を完成させよ。

四字熟語っていつごろから習い始めるんだったかなーってカタカタと調べてみると,平成27年の学習指導要領では小学三年生からとなっていた。「□肉□食」って出てきたら「焼肉定食」って答えても四字熟語になりますねー。みんな焼肉好きだしねー。なんて,えらいつまらないことを言うな,とそんな授業の一幕が脳裏に残っていて。そのシーンは五・六年生くらい

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「慮る」って聞くとアルパカおもいだす

「慮る」って聞くとアルパカおもいだす

「慮る/おもんぱかる」

小学校高学年だったか,中学校だったか。はじめて見たときに「どこまで漢字やねん!」と突っ込みを入れた言葉が「慮る」。この感覚伝わりますかね。

ちょっと前段があります。

漢字の書き取りの時って,マス目に漢字と送り仮名を書くでしょ。マス目の数は決まっているんで,送り仮名が多いと楽で嬉しいんですよ。「考える」とか「異なる」とか。「当たる」とか「代わり」みたいに漢字そのものが簡

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「百人一首」ひとつくらい覚えていますかね

「百人一首」ひとつくらい覚えていますかね

「秋の田の 仮庵の庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ」

中学生の時に「百人一首を暗記せよ」というタイミングがあって,必死こいて覚えた一つ。確か3つ覚えなさいって話だったと思う。リストは,あいうえお順で並んでいて一番最初が「秋風に たなびく雲の 絶え間より もれ出づる月の 影のさやけさ」。二つ目が「秋の田の 仮庵の庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ」。当時覚えたもう一つは「天の原

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「アンダンテ」って漫画があったな

「アンダンテ」って漫画があったな

アンダンテ,クレッシェント,フォルテシモ,ポコアポコって楽譜で使われる記号が頭の中で残ってる。

全然音楽に精通していない人が,
「そこ,もうちょいクレッシェントでお願い」
みたいなことを唐突に言う空気感は嫌いじゃない。

「IT人材」がSIerに偏ってる表

「IT人材」がSIerに偏ってる表

日経に内閣府のデータを引用した記事があったので,データに目を通していた。

日本の派遣に関する問題点は法制度からしてしばしば指摘されるけれど,SIerはSIerで専門性があったり,派遣会社は派遣会社で,ある種雇用の受け皿になっていたりするから,悪い面ばかりではないというのが一つの見解。抜本解決を促す打ち手ってそうそう聞かない。

価値を生まずピンハネだけする構造がはびこることが健全でないのは全会一

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よく耳にする「複雑系」の説明の一つに

よく耳にする「複雑系」の説明の一つに

学生時代,教授が複雑系の説明に「成長の限界」の図を用いていた。

「AだからBである」

複雑な物事を単純に説明することはとても大事だけれど,二元論の過信は危険である。関係する複数の要因を排除し,物事への誤解を生むという意味で。「成長の限界」で用いられた以下の図は,考慮すべき要因を整理し,それをわかりやすく説明する必要性を強く意識するようになったきっかけとして記憶に残っている。

「得られる利益」と「失われる利益」

「得られる利益」と「失われる利益」

違憲審査基準でしばしばみられる考え方。

ビジネス上でも納得感を増す判断の基準として使いまわしが良い。

Aの施策は200人のユーザーが離脱しますが,3万人の新規ユーザー獲得が期待でき,失われる利益より得られる利益が増すという判断から,A施策の妥当性が担保されます。という感じ。

蛇足だけれど…
緊急事態宣言のような施策も宣言によって自粛がなされ経済が停滞するという失われる利益より,ウィルスの蔓延

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東京地裁で,二重国籍を認めない国籍法は「合憲」と

東京地裁で,二重国籍を認めない国籍法は「合憲」と

外国籍を取得したときに日本国籍を失うとした,国籍法第十一条1項が憲法二十二条2項に反するのではないかという事が争点であった。

2030年 すべてが「加速」する世界に備えよ

2030年 すべてが「加速」する世界に備えよ

目次を見るだけでもワクワクする。これからの世の中がどのように進むのか。現実的な未来予測は人生のかじ取りにとても役立つ。

目次
第1章 「コンバージェンス」の時代がやってくる
第2章 エクスポネンシャル・テクノロジー Part 1
第3章 エクスポネンシャル・テクノロジー Part 2
第4章 加速が“加速"する
第5章 買い物の未来
第6章 広告の未来
第7章 エンターテインメントの未来
第8章

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「メルクマール」として判断する

「メルクマール」として判断する

行政法初学者から中級者あたりに人気のサクハシ「行政法」のどこかで書いていたのが最初だったと思う。

有名企業の「アルムナイ」

有名企業の「アルムナイ」

電通が約230人の早期退職者を募り,その退職者と業務委託を結ぶという報道で「アルムナイ」という言葉を知った。ラテン語をルーツとする卒業生という意味らしい。

青田さんがアルムナイの記事を書かれていたので,追記。

「そこに青春があった!」