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たま子
2023年6月24日 01:26
夜、ベッドで本を読んでいると、シピがお腹の上にやってきて眠りだした。安心する匂いとあたたかさにつつまれて、わたしも本を片手にうとうとと気づけば眠っていた。隣のキッチンから、ぐぉんぐぉんの後に、ぽっぽっぽっぽっ、カランカラン、という音が順番に聞こえて目を覚ます。23時30分。同居人が夜な夜な電動ミルで豆を挽き、アイスコーヒーを淹れる音。「わたしもー」とすこし声をはるも届かない。仕方なくシピをおろ
2023年5月24日 00:48
夜、12時21分。部屋のカーテンを開けて、まだこんなに起きている人がいるのだと隣のマンションを見る。白、青、赤、黄、暗闇に光る窓の灯りはカーテンの色が浮かび上がるとこんなにいろんな色になるのだなと、ぼうと思う。こんな風にぼう、とどうでもいいことを考えていられる余白が日々のなかにはあってほしいし、寝る前はできるだけ今日のことも明日のことも考えずにいたい。そうこうしているうちに、ひとつ窓の
2021年11月6日 01:57
打ち合わせ終わり、その人のつくりたいものへの情熱を余すことなく聞けたと感じた日は、うまく行ったなぁ今日。と、ほぅと一息つきながら、アイデアは飛ぶように浮かび、アドレナリンで寝られない。自分以外の誰かの人生のよろこびを片棒担いだような気にさえなるのだ。たのしみな未来がひとつ増えたようなかんじ。聞くだけ聞けた。あとは、それをおもしろくするだけのアイデアと、形にする技術、センス。それらは磨きつづけら
2021年7月9日 23:05
眠れない夜。天井にうつる車のライト、窓の外の虫の声、横たわる肢体にふとんのひんやりとした気持ちよさ、扇風機の風にそよそよ揺れる毛、ぴー太の多すぎる寝返り。普段寝る前は本を読むので、眠れない夜を意識することはほとんどない。でもときどき、自分の思考がうるさくて本を読む気になれず、かといって眠いわけでもなく、規則正しい時間に必ず寝るぴー太をひとしきり邪魔したあとはやることがなくて、ぼーとしている夜
2021年7月24日 02:07
夜、YouTubeでいろいろなアーティストたちのライブ映像を観ていた。ビール片手におつまみを食べて、ひたすらに音楽を聴く。もしくはそれが映画だったりもする。そういう夜がよくある。その日は、音楽フェスに行った次の日で、きっと音楽にあてられたのだとも思うけど、画面の中で歌う、フジファブリックの志村を見て泣いた。『茜色の夕日』を聴いて泣いた。amazarashiで泣いた。竹原ピストルで泣いた。とにか
2021年8月27日 00:49
ここ数日、仕事がばたばたとしていて、本を読む時間がぜんぜんなかった。行きは仕事の段取りやらを考えているし、帰りはタクシーしか交通手段がない時間になるので、移動中も読めない。タクシーの後部座席にはライトがなくて、ああライトがあれば読めるのに…と夜中、仕事のアドレナリンの名残りでふわふわとした気持ちで考える。仕方がないのでたまには夜の街を車窓から眺めてみるも、タクシードライバーの映画をぼんやり