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英語科教育法の歩み

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かわむらが勤務校で担当する英語科教育法の取り組みについて、授業者としての振り返りや実践のログを残すことを目的として記事を書いていきます。理想的には毎回の授業について書いていきたい…
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#私の仕事

学習者の知識と思考を再現する

学習者の知識と思考を再現する

英語科教育法I第8回の振り返り。
例の如く模擬授業と対話型模擬授業検討会がメイン。
今回はその模擬授業の生徒役のパフォーマンスに焦点を当てる。

模擬授業で評価されたりアドバイスを受けたりして成長が期待されるいわゆる「主役」は当然先生役を務める学生なのだが、その先生役の学生が模擬授業とそのリフレクションを通して(どれだけ)成長できるかは、生徒役の学生のクオリティに大きくかかっている。生徒役が大人(

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「非母語でのコミュニケーションに耐えられる人」を育てる

「非母語でのコミュニケーションに耐えられる人」を育てる

英語科教育法IIIの第8回。
リスニング指導の講義回のログ。

洋楽を使ったリスニングの利点と課題今回はリスニング指導ということで、私が英語技能科目で毎時間行っている洋楽リスニングを英語科教育法のメンバーにもまずは体験してもらう。

使った曲はCarley Rae JepsenのCall Me Maybe.

韻の踏み方や、語彙・フレーズのレベル、(PVも含めた)曲のストーリー性などから割と使いや

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授業者の目線—ズームイン・アウト

授業者の目線—ズームイン・アウト

英語科教育法Iの振り返り。
毎回行なっている模擬授業は早くも2巡目の2人目まで回ってきた。正式な履修者4人が毎週1人ずつ模擬授業をするという鬼スケジュールなので、模擬授業が「学期に一度の大イベント」みたいなテンションにならず、比較的自然に日常に組み込まれる(そして地味に忙しくなり、思ったより詰めが甘くなる)という感じになっている。人数が多い教員養成学部ではなかなか経験できない授業作りのリアルなとこ

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英語の授業は嫌いじゃない子

英語の授業は嫌いじゃない子

英語科教育法IIIの模擬授業第3回目。

ReadingからPost-Readingに繋げる指導。

物語をペア及びグループで協力しながら要約を作成する活動。実際にはその後に音読の練習も用意してくれていたのだが、(そしてそのためにワークシートもしっかり作ってくれていたのだが)生徒のあらわれに対して丁寧かつ柔軟に対応してくれたおかげで、約45分の授業で音読まではいけなかった。
まぁ授業とはとかく予定

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授業とコンテンツ

授業とコンテンツ

英語科教育法I第6回の振り返り。

今回の模擬授業は高校生に対する「英会話」の授業。
授業でチラッと紹介したコミュニカティブ・アプローチに興味を持ち、あまり受験を意識した授業の行われない高校を想定した授業。

なお、この英語科教育法Iは履修者と聴講者を合わせて5名の授業なのだが、先週からゲストで生徒役をしてくれる学生を募っており、1~3年生の計6名が集まってくれたため、生徒役は10人に!
対話型模

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読んで終わりにしないリーディング指導

読んで終わりにしないリーディング指導

英語科教育法III第6回。
今回はリーディングについての講義回。
前々回はPre-ReadingからReadingまでのところにフォーカスし,今回はReadingからPost Readingまでの流れを「リテリング」に注目して整理。

佐々木(2020)『リテリングを活用した英語指導』の第1章を全員が,第2章から第6章を1人1章ずつ読んできて,報告してもらった。

「報告用の資料等の作成は任意」と

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考え、演じることで生み出される学び

考え、演じることで生み出される学び

英語科教育法Iの模擬授業第4回。
今回は小学校3年生の外国語活動。
そもそもうちの大学で取れるのは中高の免許なのだけど、模擬授業担当者は今のところ教員になる予定のない学生なのでノープロブレム。というか、教員になる学生でも将来相手にするのはみんな小学校外国語教育を経験してきた子ども達なので小学校のことは無視すべきではない。
そういう意味でもとても良い機会。

授業の振り返りの前に、少し前にTwitt

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いつ、何に、どう注目させるか

いつ、何に、どう注目させるか

英語科教育法IIIの模擬授業第2回目。
指導内容は「リーディングのプロセス」
単純にPre-Reading、Reading、Post-Readingの3段階に分けて考えた時、今回はPre-ReadingからReadingまでの2段階に焦点を当てる。
(尚、この次はReadingからPost-Readingまでの流れ)

学生のスケジュールや興味のあるテーマを選んだ都合上、第2回目の模擬授業で早速A

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多様な生徒役へのチャレンジ

多様な生徒役へのチャレンジ

2年生の英語科教育法Iの第4回。模擬授業と対話型模擬授業検討会を軸に据えているこの授業。
毎回の流れは、
・前時の学生の振り返りコメント紹介 (約5分)
・模擬授業 (約15分)
・対話型模擬授業検討会 (約20分)
・講義 (残った時間)
という感じだ。
模擬授業の前の説明だったり、対話型の準備だったり地味に色々なところで時間をとられるので毎回講義は20~30分程度だ。
とりあえず今期これでやっ

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