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現代建築史ノート

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現代建築についてあれこれ思ったこと、考えたこと、調べたことをとりとめもなく雑多なままに書き出したノートたちです。
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#住宅

77年目の8月、雑誌『生活と住居』創刊号を読む

77年目の8月、雑誌『生活と住居』創刊号を読む

8月はふたつの原爆忌、そしてお盆と一体になったかのような終戦記念日がたてつづけにあります。あれやこれやの仕事を一旦保留して実家でゴロゴロする「なにもしない」時間を得るせいもあって、戦争のこと、亡くなったひとびとのこと、そしてこれからの平和のことに思いをはせる機会に自然となります。

さて、敗戦の翌1946年2月に創刊された月刊誌に『生活と住居』(誠文堂新光社刊)があります。そこに、若き建築家・内田

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「建築文化」のこころ|彰国社と戦後日本、住まいの復興

「建築文化」のこころ|彰国社と戦後日本、住まいの復興

祝・#彰国社 創業90周年! 1932年6月1日に始まった建築出版の老舗、彰国社。今日で創業してより丸90年がたちました。おめでとうございます。『建築学大系』そして『新建築学大系』を世に出した彰国社は、建築出版のあゆみのなかで重要な位置を占める出版社です。

そんな歴史ある彰国社ですが、敗戦直後には田辺泰、服部勝吉といった同社ゆかりの人々が編んだ住宅図集はじめ住宅関連図集をいくつも出版したことでも

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坂静雄の「戦ふ住宅」|鉄が足りない戦時下、シェル構造を木造でつくる

坂静雄の「戦ふ住宅」|鉄が足りない戦時下、シェル構造を木造でつくる

建築構造学者として戦後日本の鉄筋コンクリート構造研究を牽引した坂静雄(1896-1989年)は、戦前、東京帝国大学で佐野利器や内田祥三に師事したのち海外へ留学。ところが不測の事態により京都帝国大学に呼ばれ、そこで鉄筋コンクリート構造の研究に従事することになります。「不測の事態」とは、前任者の三浦耀の急逝。ちなみに三浦もまた前任者・荒木源次、そして荒木もまた前任者・日比忠彦が亡くなったことから呼び寄

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増沢洵「最小限住居」からの昭和・平成・令和|なごや建築祭・建前LIVE

増沢洵「最小限住居」からの昭和・平成・令和|なごや建築祭・建前LIVE

先週末、娘ふたりをつれて名古屋へ。考えてみれば3人で電車移動するのは人生初でした。向かうは若宮大通高架下、「建前LIVE」の会場です(図1)。

図1 なごや建築祭・建前LIVE

このイベントは、「新しく迎える令和の時代に、何を伝えていくか?」をテーマに開催される、愛知建築士会名古屋6支部30周年記念事業「なごや建築祭」の一環。木造軸組を原寸大で組み上げたり、上棟餅まきや子どもが組み立てる木製ジ

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「斜面の魔術師」建築家・井出共治が手掛けた斜面住宅の世界

「斜面の魔術師」建築家・井出共治が手掛けた斜面住宅の世界

斜面に沿って段々に建ってる集合住宅。たとえば、安藤忠雄の名作「六甲の集合住宅Ⅰ」(1983年)が頭に思い浮かぶ方も多いかと。斜面地を利用して段状に建設されたのが「斜面住宅」。

そんな「斜面住宅」を得意とし、そして「斜面の魔術師」という怪しげ(?)なニックネームをもつ建築家・井出共治(1940-2010)の存在を不勉強ながらはじめて知りました。

そんなわけで「斜面の魔術師」と呼ばれるほどの彼が手

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食寝分離論というプロジェクト【2】コタツでミカンは封建遺制?

食寝分離論というプロジェクト【2】コタツでミカンは封建遺制?

さて、コタツでミカンの季節になりました。絵本の世界でも、みやもとただお『ぬくぬく』(佼成出版社、2004)(図1)、加納果林『こたつさん』(CalinBell、2010)、そして、『おばあさんのふしぎなコタツ』(ポプラ社、1984)などなど、コタツを舞台にした生活の一場面が登場します。

図1 みやもとただお『ぬくぬく』

そこで描かれるコタツ景といえば、おばあちゃんとの対話だったり、家族がみんな

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食寝分離論というプロジェクト【1】ばばばあちゃんの就寝行為

食寝分離論というプロジェクト【1】ばばばあちゃんの就寝行為

建築計画学の教科書に必ず登場する用語に「食寝分離」があります。「食うところと寝るところを分けましょう」という意味合いのこの言葉。戦後日本の住宅計画を決定づける考え方へと発展していきました。

提唱者である西山夘三(1911-1994)は、後に、この「食寝分離」の考え方が「現状の分析からそこに隠されている法則性を発見し、これを創造的に適用しようとするリアリズムの展開」だったと回顧しています。

一方

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モクチンメソッド|危機を好機に転換する現代版「計画的小集団開発」

モクチンメソッド|危機を好機に転換する現代版「計画的小集団開発」

木賃アパート。ハウジングの戦後史を辿るとき必ず出てくるこの言葉。たしかに老朽化して空室も目立った状態であちこちに見かけるよなぁ~。これは社会問題にもなっていくよな~。などなど他人事に思っていたのですが、ある本を読んで「あ、そうか!いま自分が住んでるアパートも木賃アパートだ!」って、にわかに自分事になってオドロキました。

そんなキッカケとなった「ある本」とは、『モクチンメソッド:都市を変える木賃ア

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ライフハックを駆使した住まいの新スタイル|「戦時下の住ひ方」の世界

ライフハックを駆使した住まいの新スタイル|「戦時下の住ひ方」の世界

1943年6月、「戦時生活用品規正展覧会」と題した催し物が心斎橋そごうにて開催されました。

展示企画の担当には、住宅営団、商工省工芸指導所、厚生省生活局住宅課などが参画していて、戦時下にふさわしい住宅=戦時日本標準規格二号型(住宅営団)とそれにかかわる住生活用品全般を展示した企画だったことがわかります。

さて、この展覧会にちなんで「戦時下の住ひ方:附戦時生活用品規正展覧会出品目録」なる小冊子が

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ひとつひとつの材木にも心を配る家づくりを|坂倉準三「一日本小住居」を読む

ひとつひとつの材木にも心を配る家づくりを|坂倉準三「一日本小住居」を読む

いまでは月刊化されている『新建築住宅特集』ですが、昔は散発的に組まれる『新建築』の特集号としてありました。1942年1月号もそうした「住宅特集」の一冊です(図1)。

図1 新建築 1942年1月 住宅特集号

その内容はといいますと、30坪小住居特集と題して、坂倉準三「一日本小住居」、吉田五十八「岡田氏邸」のほか、三菱地所建築課「磯氏邸」、竹中工務店「某邸」、そして住宅営団「パネル式組立住宅」が

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家の条件|村上慧『家をせおって歩く:月刊たくさんのふしぎ』を読む

家の条件|村上慧『家をせおって歩く:月刊たくさんのふしぎ』を読む

月刊「たくさんのふしぎ」(福音館書店)は小学生向けながらも、ときどき度肝を抜く企画があるので油断できません。

家をせおって歩くそんな一冊、村上慧『家をせおって歩く』(2016年3月号)は、わたしたちが生きることと住まうことの関係、それが持つ自由と不自由について考えるヒントを怒濤の如く与えてくれる名作(図1)。

図1 家をせおって歩く

美術家・村上慧は「移住を生活する=移動の中に留まる」という

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建築好きなら読んでおきたい『月刊たくさんのふしぎ』10+3選【住まい・生活編】

建築好きなら読んでおきたい『月刊たくさんのふしぎ』10+3選【住まい・生活編】

福音館書店からでてる『月刊たくさんのふしぎ』は、1985年4月創刊。対象年齢が小学校3年生からとありながら、その内容の濃さとヘンタイさ加減が異常で甘く見るとヤケドします。

「ふしぎ」を知ると世界がかわる!
自然や環境、人間の生活・歴史・文化から、数学・哲学まで。あらゆるふしぎを小学生向きにお届けする科学雑誌「たくさんのふしぎ」。第一線で活躍する研究者や専門家が、世界にあふれるふしぎを、子ども

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