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中学校で学ぶ確率(公立高校入試問題から)

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中学校で学ぶ確率の問題を、公立高校入試問題から、コレでもかというくらいにスモールステップに分けて0から説明をしています。特に確率を「教えにくい」と思っていた10年前の自分に向けて…
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2023年7月の記事一覧

大学入試センター試験 1997 本試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

大学入試センター試験 1997 本試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

分類:17 お互いに影響しない2つの偶然

あれ? 高校入試? ここだけ見ると、超基本の中学数学の問題。問題文もいじっていません。偶然2つなので表をかいて数えれば、答えが出ますね。

 というわけで、起こりうるすべての場合の数は20通り。そのうちAが勝つ場合も10通り、Bが勝つ場合も10通り。ですから、①・②ともに、その確率は、$${\dfrac{10}{20}=\bm{\dfrac{1}{2}}

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大学入試センター試験 2011 本試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

大学入試センター試験 2011 本試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

分類:1 偶然1回の確率

 起こりうるすべての場合[1][2][3][4][5][6]の6通りのうち、4以下の目、つまり[1][2][3][4]が出る場合は4通り。ですから$${p}$$=$${\dfrac{4}{6}=\bm{\dfrac{2}{3}}}$$。5以上の目、つまり[5][6]が出る場合は2通り。ですから$${p}$$=$${\dfrac{2}{6}=\bm{\dfrac{1}{3

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大学入試センター試験 2009 本試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

大学入試センター試験 2009 本試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

分類:1 偶然1回の確率

 起こりうるすべての場合[1][2][3][4][5][6]のうち、[4][5][6]が出ると終了しますね。$${\dfrac{3}{6}=\bm{\dfrac{1}{2}}}$$

答高校生に考えてほしいこと 確率とは? え?これだけ? でも、この問題は大学入試ですから、当然のように続きがあります。

 偶然が2回起こったときですので、表をかいて考えましょう。

 こ

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大学入試センター試験 2002 追試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

大学入試センター試験 2002 追試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

分類:20 見た目同じことが起こる偶然 色玉

偶然2回なので表 偶然はA・Bで2つ起こりますね。表をかいて考えます。それぞれの袋の中に、色玉が複数ずつ入っていますので、それぞれに番号をかいて、「同様に確からしい」場合を区別できるようにします。

 起こりうるすべての場合の数は25通り、そのうちAが勝つのは12通りですから、求める確率は$${\bm{\dfrac{12}{25}}}$$

大学入試センター試験 2000 追試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

大学入試センター試験 2000 追試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

分類:応用<5>並べ替える

配置が変わらない、ということは・・・? 二つのさいころを1回振ってカードの配置が変わらないということは、カードの位置が変わらないということですから、出た目が同じ、ということですね。
 ここからは、さいころ2つですので、定番の表をかいて場合の数を数えていくことにします。そして、特に2つのさいころに名前がついていないので、表をかくときに、わかりやすいように、2つのさいころ

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大学入試センター試験 2004 本試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

大学入試センター試験 2004 本試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

分類:11 代入その1

とりあえず表をかいて・・・ さいころで2回偶然を起こしますので、定番の表をかきましょう。各マスには$${\dfrac{a}{b}}$$の値をかいておきます。

(1)について$${u=1}$$となる場合に〇をします。

 条件に当てはまる場合の数は6通りです。
 (2)については、当てはまる場合に✓をします。

当てはまる場合は15とおりです。
(3)については、(1)の

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大学入試センター試験 2003 追試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

大学入試センター試験 2003 追試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

(1)は樹形図で 偶然は3回起こりますので、樹形図をかいて考えます。表を〇、裏を●でかいておきます。

 起こりうるすべての場合を数えると8通り。あとは条件に合う場合を探します。

 3通りです。求める確率は$${\bm{\dfrac{3}{8}}}$$

(2)は「じゃない」方 分母は(1)同様8。「表が少なくとも1回出る」で、少なくとも1なので、じゃない方から考えた方がよいでしょう。「表が少な

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大学入学共通テスト 2021 本試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

大学入学共通テスト 2021 本試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

分類 23 (コイン以外の)お互いに影響しない3つ以上の偶然

箱Aは・・・ 偶然が3回起こりますので、樹形図をかきます。当たりくじを〇、はずれくじを●として図をかきましょう。

 すべての場合の数は8通り。そのうち3回中ちょうど1回当たる条件に当てはまるのは3通りですので、その確率は$${\bm{\dfrac{3}{8}}}$$です。

箱Bは・・・ 偶然が3回起こりますので、樹形図をかきます。

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大学入試センター試験 2020 本試①|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

大学入試センター試験 2020 本試①|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

分類:21 かぶりカード・数字玉

 偶然は2つ起こりますので、表をかいて考えます。
 「ろ」のカードがそれぞれ2枚ありますので、それぞれ区別がつくように[無印ろ]と[〇ろ]のようにします。「は」のカードも同じように[無印は]と[〇は]として、表をつくりましょう。

 2枚を同時に取り出しますので、表はC型です。

 すべての場合は10通り、そのうち「書かれた文字が異なる」という条件にあうのは表の

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大学入試センター試験 1998 本試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

大学入試センター試験 1998 本試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

分類:21 「見た目同じことが起こる偶然」数字玉

まずは図をかいてイメージ 6点の玉と0点の玉は複数入っていますので、それぞれ区別がつくように、[6]と[〇6]、[0]と[□0]と[〇0]のように印をつけておきます。

 これで表をかいて考える準備ができました。玉を2回取り出し、元に戻しますので、表はX型。

 すべての場合の数は36通り、そのうち和が6になるのは13通り。

答 昔のセンターは

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大学入試センター試験 2020 本試②|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

大学入試センター試験 2020 本試②|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

分類:17 お互いに影響しない2つの偶然

偶然2回だから表の方が コイン!樹形図!と思う人もいるかもしれませんが、偶然2回なので表でもよいでしょう。

というわけで、すべての場合は4通り。持ち点が-2点なのは、裏-裏の1通りで、その確率は$${\dfrac{1}{4}}$$。、持ち点が1点なのは表-裏、裏-表の2通りで、確率は$${\dfrac{2}{4}=\bm{\dfrac{1}{2}}}$

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大学入学共通テスト 2021 追試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

大学入学共通テスト 2021 追試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

分類:20 「見た目同じことが起こる偶然②」色玉
   28  【研究】少なくとも1つ起こる確率

赤玉を区別して表を 2つの袋には、それぞれ赤玉が複数ありますので、袋Aにある2つを[1]・[2]、袋Bの3つを[ア]・[イ]・[ウ]としておきましょう。

 お互い影響のない2つの偶然が起こりますので、表にして考えます。

 すべての場合は12通りで、条件に当てはまるのは11通りですので、確率は$$

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大学入学共通テスト 2022 追試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

大学入学共通テスト 2022 追試|大学入試問題なのに中学確率で解ける問題

分類:10 分子判定:そのほか四則

しばらく、中学レベルの確率で解けるレベルの、大学入試問題として出題された問題を集めてみます。大学入試を中2で解けると嬉しいですね。

さいころ2回なので表で考えましょう さいころ2回なので、表をかいて考えます。2回の出た目の合計を各マスの左上、それを6でわった余りAを右下に書きます。Aが4になるのは合計が4か10のときですから、①・②に入るのは4と10です。そ

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愛媛県2022[レベル1~5]C型

愛媛県2022[レベル1~5]C型

 このnoteのシリーズでは、問題の解法をレベル1~5に分類し、そのうちレベル1の解き方で解ける問題が中学の確率の問題である、ということで解説をしています。

 特にレベル3以上は、高校で学習する内容が含まれます。レベルの違いとは何か、ということを示すために、同じ問題を、それぞれの解き方の「レベル」別に、何が違うのかを具体例として紹介しておくことにします。

レベル1 同様に確からしいことがらを並

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