ロングヘア―の彼女は言った。この髪を伸ばすためにした努力はきっと報われない。最愛の人に届かない想いは浜辺の砂に吸い込まれていった。と、すれば暗雲立ち込める天気も…
隣り合うことの許されない僕等は どうしたら番になれることばかりを考えていて その実、相手の気持ちを無視していることにも 気がつかない 温かな日差しが目立つようにな…
いつ君が来てもいいように 扉は開け放っておくよ 泥棒が入ってきてもわからないかもしれないけれど 盗るものなんて何もないから ガッカリするだろうね 路上生活している老…
肌が触れ合うくらい近くにいるのに 心は一ミリも接近していないこと それは、誰が悪いとか 誰が原因とかではなく 僕と君との距離が適正であるという証しみたいなものだ 蛙…
ねえ。君の考えていることがわかるよ また一歩終わりまで近づいていることを喜んでいるんだね ねえ。僕の考えていることがわかるかな 実はね、毎日が始まることが零になる…
暫しの別れださようなら それを悠久のように思うこと無かれ 私がまた私に回帰するように 貴方との別れもまた 再会の為にあるだけなのだ 縁のある人と人は 再び会うことが…
今日は晴れているから 散歩なんてどうだろう 寝てばかりいたら身体に悪いよ 人の生き死にに興味なんて無いと 君は言う そんな言葉を吐く君が一番現世に執着していること …
あなたの目ってビー玉みたいだね それって、実際には見えていないってことかな そういうことじゃなくて 綺麗に見えるってことだよ ラムネの入り口に浮かんでいるビー玉は …
トンビが飛んでいる 当り前のように飛んでいる 当り前みたいに羽があって 当り前のように鳥であって 美しい生き物だという自覚も無く 優雅に空を泳いでいる 飛べたらどん…
夢を追いかけていると 笑い声が聞こえてくることもあるでしょう 夢を追いかけていると 暗い隘路に迷い込むこともあるでしょう それでもあなたはどうか あなたのことを信じ…
愛という名の老廃物は 天国に行くまで私の掌を汚し続ける 素晴らしき世界の 素晴らしき物語に いつも描かれている愛情というのは そのほとんどが幻であると、 言い切れない…
薄暗い部屋の扉を押す 本日は快晴、僕の気分とは裏腹に 人はどうして生きるのだろう 辛い事ばかりが脳裏に浮かぶのに 楽しい想い出は影に隠れてしまう 月の裏側が見えない…
世の中の淵を眺めている 果たして自分に価値があるのかと 淵から飛び降りるようにして 初めから何も存在していないような感覚を得れば 今、鬱屈としたこの気持ちも晴れるの…
失った物を探すようにして 明日に希望を投げ捨てた 炎の中で燃え尽きた愛に 意味なんてあるんだろうか そう思った当日に 描いた絵を全てシュレッダーにかけた 燃えカスにな…
無機質な唇から、有機物への流出 血液は宙を染めるように、勢いを以て死を繋ぐ チアノーゼを起こすような感情のルーレットが示すのは パンゲアに位置していた領主達の墓の…
一本、また一本と 指を折ってゆく 痛いなんて軽々しく口にはできない程の激痛だ 人が終わりを迎える時って どういう状況なんだろうね 僕はなんとなく天の国があり そこに…
裏路地ドクソ@退廃的詩人
2024年6月30日 01:25
ロングヘア―の彼女は言った。この髪を伸ばすためにした努力はきっと報われない。最愛の人に届かない想いは浜辺の砂に吸い込まれていった。と、すれば暗雲立ち込める天気も、気候をも誰かが操っている物にしかすぎなくて、自分の一部を成型するブロックの一部分でしかない事を表しているのかもしれない。幼少時代積んだ角張りの形跡は、きっと今も尚海の底に沈んでいるに違いない。好きだとか愛だとか語る前に、自分のことを多く理
2024年6月28日 14:16
隣り合うことの許されない僕等はどうしたら番になれることばかりを考えていてその実、相手の気持ちを無視していることにも気がつかない温かな日差しが目立つようになった初夏に鬱々とした男が独り街をうろついていくさまは滑稽に映るかそれとも危険をはらんでいるように見えるのかそれは人々の心のみ知る所だ今日もカラスが歌っている不吉の貴公子はいつも電信柱の上にいて僕等を憂鬱な気分へと誘う
2024年6月26日 08:15
いつ君が来てもいいように扉は開け放っておくよ泥棒が入ってきてもわからないかもしれないけれど盗るものなんて何もないからガッカリするだろうね路上生活している老人がわしも若ければ君のように待つ人がいただろうにと蜻蛉玉みたいな瞳から涙を零した私は老人に千円札を渡してこれで美味しい物でも食べてくださいと言った偽善も偽善それでも私は誰にでも生きる価値があるのだと言いたかった素敵
2024年6月25日 11:54
肌が触れ合うくらい近くにいるのに心は一ミリも接近していないことそれは、誰が悪いとか誰が原因とかではなく僕と君との距離が適正であるという証しみたいなものだ蛙の声を聴きながら川べりに座って口笛を吹いている不思議と涙が流れてくるけれどそれは悲しみとは少し違う人と人の間にある距離をしっかりと見極めて二人の近づけない原因を探ってみる口笛は宇宙に吸い込まれて光と共に消えた空にある
2024年6月23日 22:22
ねえ。君の考えていることがわかるよまた一歩終わりまで近づいていることを喜んでいるんだねねえ。僕の考えていることがわかるかな実はね、毎日が始まることが零になる感覚があるんだよ昨日の僕はもう、僕から離れた生命体で一秒前ですら、頁が描き替えられた物語であるような気がしてる雨を呼ぶ風たちが頬を撫でて前に進むたびに勇気が湧いてくるでもそんなのは嘘っぱちなんだだって一秒前の僕はもういないん
2024年6月21日 23:01
暫しの別れださようならそれを悠久のように思うこと無かれ私がまた私に回帰するように貴方との別れもまた再会の為にあるだけなのだ縁のある人と人は再び会うことが決まっているように思うそれが良いことなのか悪い事なのかは誰にも分らないけれどそれでも再会とは美しい物とされることが多いように思う啄木鳥が空けた空っぽの木脈に手を伸ばして温かさを感じたのは貴方の心が暖かいから生きること
2024年6月20日 18:44
今日は晴れているから散歩なんてどうだろう寝てばかりいたら身体に悪いよ人の生き死にに興味なんて無いと君は言うそんな言葉を吐く君が一番現世に執着していること僕は知っているよ今を生きるのには、少し勇気がいるその勇気を持ちえなかった人々で溢れているのは神様最大の失敗だったんじゃないだろうかもう、消えてしまいたいそんな言葉で埋め尽くされたSNSを見る度に自分も一緒だなんて軽く納
2024年6月19日 12:13
あなたの目ってビー玉みたいだねそれって、実際には見えていないってことかなそういうことじゃなくて綺麗に見えるってことだよラムネの入り口に浮かんでいるビー玉は事実上エー玉に劣る完全な円形ではないからだろうかそれは人間にも言えると思う殆どの人がビー玉として生涯を終えることになるから夢が流星として降りしきる夜に僕と君は祈るようにして願い事を唱えた私のことを好きな人が私のことを好
2024年6月17日 19:55
トンビが飛んでいる当り前のように飛んでいる当り前みたいに羽があって当り前のように鳥であって美しい生き物だという自覚も無く優雅に空を泳いでいる飛べたらどんなにいいだろう自由に行きたい場所へ行って好きな人のところを周るだろうかそしたら眠れない夜も楽しい時間になるかもしれない父と母は相変わらず私のことを愛している私はそれに報いることができるだろうか空を自由に飛べたなら今す
2024年6月13日 20:46
夢を追いかけていると笑い声が聞こえてくることもあるでしょう夢を追いかけていると暗い隘路に迷い込むこともあるでしょうそれでもあなたはどうかあなたのことを信じて下さい有名になりたい結構な事です誰もに好かれたい結構な事ですそれに準じた努力はきっとあなたを裏切らないでも、寒くて蹲ってしまうこともあると思いますそうした時は独り、静かに詩を認めている青年を思い出してください幸運
2024年6月10日 19:16
愛という名の老廃物は天国に行くまで私の掌を汚し続ける素晴らしき世界の素晴らしき物語にいつも描かれている愛情というのはそのほとんどが幻であると、言い切れないのが厄介だ人と人は愛の為に生き愛の為に死んでゆくいつからだろうかそれが性欲以外のものになったのは手を繋ぐだけで心が通じ合ってしまうようになったのはとても、とても厄介だクジラの歌が地上までは届かないように私達の営
2024年6月4日 22:24
薄暗い部屋の扉を押す本日は快晴、僕の気分とは裏腹に人はどうして生きるのだろう辛い事ばかりが脳裏に浮かぶのに楽しい想い出は影に隠れてしまう月の裏側が見えないように衛星は良くない想いだけを映写して人間達を追い立てるのだ大丈夫、大丈夫僕が辛いときは、君が毒針を刺してくれる大丈夫、大丈夫君が辛いならば、その時は僕が毒針を刺してあげる大丈夫、大丈夫終わりの景色は美しいなんて誰
2024年5月31日 11:26
世の中の淵を眺めている果たして自分に価値があるのかと淵から飛び降りるようにして初めから何も存在していないような感覚を得れば今、鬱屈としたこの気持ちも晴れるのだろうかかつて大切な人から貰ったバケットハットは風に舞っていった自分の一部のように思っていた物でも連れ添うことができない場所があるそんなことを暗示するように人の感情の縫い目にライターで火をつけるいとも簡単に燃え尽きた
2024年5月29日 19:59
失った物を探すようにして明日に希望を投げ捨てた炎の中で燃え尽きた愛に意味なんてあるんだろうかそう思った当日に描いた絵を全てシュレッダーにかけた燃えカスになった努力はあまりにあっけなく風に舞っていった君のことを愛していただなんて口が裂けても言うべきではないもう燃え尽きたのだそんな時にもスマホを見つめながら君から連絡がないかなんて確認してしまうそれはきっと、僕という人間の
2024年5月28日 22:09
無機質な唇から、有機物への流出血液は宙を染めるように、勢いを以て死を繋ぐチアノーゼを起こすような感情のルーレットが示すのはパンゲアに位置していた領主達の墓の方角であるべきだ心と心を越える時にお互いの体温を知ることになる刹那の夜に切り裂かれた魚体から共食いの音がする奇跡を待っていた聖職者たちは大きく声を上げ死を肯定するための呪詛の雨を降らせる雨はいつしか惑星を包み、墓を作るような
2024年5月25日 23:09
一本、また一本と指を折ってゆく痛いなんて軽々しく口にはできない程の激痛だ人が終わりを迎える時ってどういう状況なんだろうね僕はなんとなく天の国がありそこには仲の良かった家族や友人の姿があり生前に最も執着していたことの延長線上に終わりがあると思っている都合の良い考え方だと笑われたこともあるが終末が幸福でなければ、今まで耐えてきたあらゆる顛末に納得がいかない花を踏みながら歩い