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(4)女子高生が同級生に将棋の駒の動かし方を教えたら、半年後に近畿3位になった話

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※記憶に基づいた実話だが、個人情報特定を避けてストーリーに影響がないところは改変するかもしれない。

※正確には8ヶ月後である。

2ヶ月後なう

5月某日、高校選手権京都府予選、女子個人戦(4人中3人代表)と女子団体戦(2校中1校代表)が始まった。

女子個人戦は総当たり。
女子団体戦は3人制で一発勝負。同時に行われる3局のうち2勝したほうが勝ち。

持ち時間はなく、気が済むまで指していい。

私は全勝で優勝。将棋の内容も覚えていないほど、特筆すべきことはない。前述したようにM高の2人(2位、3位)は2枚落ち程度の棋力差。
4位になった子はルールを覚えているか怪しいレベルだった。

団体戦はみな対局経験が乏しいこともあって長期戦だったが、やっていれば決着がつくものである。

まず、地学部兼部腐女子のAが敗れる。3人の中でもっとも勝負に向いていないタイプで、そもそも相手の玉を取ろうと思っていないのでこの敗戦は想定内である。

次に幼少期からバレエを習っている腐女子のBが勝つ。

……と、あとで聞いた。私は対局していた。

私が自分の対局(2局目?)を終えて女子団体戦の様子を見にいくと、審判で来ていた指導棋士の中尾先生や野間先生、運営に当たっているM高などの顧問の先生方が何かを協議している。

残り1局の対局者、兼部してたっけ?な腐女子じゃないCは、後の取り調べに対し、

「ずっと、次にこの金をあそこに置けば詰む! 次に置けたら詰む! 気づくな~!って思っててん」

と、意味の分からないことを供述しており、引き続き取り調べを行う必要があった。

(5に続くであろう)

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