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(13)女子高生が同級生に将棋の駒の動かし方を教えたら、半年後に近畿3位になった話

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※記憶に基づいた実話だが、個人情報特定を避けてストーリーに影響がないところは改変するかもしれない。

※正確には8ヶ月後である。

4ヶ月後なう

1999年7月30日、ついに山形県天童市に向かう日が来た。全国高校将棋選手権への出陣だ。
(注:ここまで「全国大会は8月」と書いていたけど、調べ直したら7月31日と8月1日でした…)

女子個人戦京都府代表の私と、女子団体戦京都府代表のA・C・E、そして忘れてはいけない顧問の5人は、JR京都駅に集合した。

長旅だった。

新幹線でまずは東京へ。

昼に着き、昼ご飯を買って乗り換え、山形新幹線で山形へ。

山形へ…?

そう、山形なのである。

実は1999年夏は、まだ新幹線が山形までしか行かなかった。

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(画像はJR東日本のHPより拝借)

天童まであとちょっとなのに…。

じゃあ山形で在来線に乗り換えたわけですね、と思われた方。

さにあらず。

山形新幹線は在来線を改造(?)して整備されていたので、この頃の山形-新庄間はJRの電車が走っていない。

代替バスですよ、バス。ばぁーーすっ。

高校選手権は「全国高校総合文化祭」の将棋部門を兼ねているので、将棋だけじゃなくて、囲碁とか演劇とか写真とか、文化系の全国大会を同時に行う。
全国から高校生が集うっていうときに、代替バスですよ。
(新幹線はこの年の12月にできたので、もしかしたら当初は間に合うつもりだったのかもしれない)

全国から高校生が集うってわかっているはずなのにバスは増便されていなかったようで、私たちは山形から天童まで、1時間くらいだったかの道のりをバスで立ちっぱなしで過ごしたのであった。

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(アルバムに残されていた新幹線特急券と、なぜかレシート。消費税5%)

到着すると、ホテルで学校ごとの受付。前年の高校選手権で知り合った天童の女子高生(この時も山形県代表)とも再会した。

宿泊は京都代表の我々D高の4人と、女子個人戦京都府予選で2位・3位になって代表になったM高の女子2人で同部屋。人数が少ないと他県の子と同室になって仲良くなるきっかけになるが、京都だけだとそれはそれでリラックスして過ごせる。

夕食は宴会場にて。

その後、藤枝明誠の団体戦メンバーである「桃子ちゃんって言うの~」の子に会う。

「部屋でやすじがGさんにスワさん対策を教えてるよ~」

それ、バラしていいのか?

しかし対策するほど私の指し方は固定化されていなかったと思うし、何を対策していたのだろうか。

団体戦の3人は緊張していたのだろうか、どうだったのだろう。

ここに来られただけでもゴールしたようなものなので、前日は練習もせず、大富豪でもして過ごしたような気がする。
私は大勝負を控えているはずなのだが。

D中・D高は修学旅行がなかったので、この高校選手権はその代わりのようなものだったかもしれない。

(14はいよいよ高校選手権!)

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