見出し画像

ディズニープリンセスの「自分らしさ」~『ムーラン』~

みなさん、こんにちは!
sumiです。

引き続きディズニープリンセス作品を
「女性らしさ」「男性らしさ」の視点からで見てみます👀

この記事を読んで、
身の回りのジェンダーについて考えるきっかけになったら嬉しいです🙌

それでは!スタート👈


はじめに

分析キャラ(予定)

今後、ディズニー公式サイトのプリンセスを見ていきます!!
第9回目は…「ムーラン」⚔

男尊女卑が色濃く描かれており、
女性を何だと思っているんだ…?とモヤモヤ。

歴史を振り返ると、世界中で当たり前に行われてきたことだけど、
自分がその時代に生まれていたら?と考えるだけでゾッとした…
(私ならキャパオーバーで干からびる🙃)

⚔初!女性の「強さ」を賞賛
⚔「女性らしさ」も「男らしさ」も違和感
⚔「男か女か」ではなく「その人自身」を見よう

ジェンダーとは?

「男らしい」か「女らしい」かで分ける考え方。

例えば、
女の子の色はピンクや赤、男の子の色は青や黒。
女性はスカート、男性はズボン。

など、

その人個人ではなく、男か女かで決められていること。

意識せずに過ごしがちだけれど、
私たちの身の回りは「女性らしさ」「男性らしさ」があふれている…!

分析の視点

下記の視点で見ていきます!
(表現があるもののみ触れていきます👀)

①描写
プリンセスの容姿や特徴についての表現
→ムーランの描写としては書ききれないので、
今回は、作中で求められている「男らしさ」・「女らしさ」をムーランと比較します👀
②夢(願いごと)
③結婚観
④幸せとは?
⑤個人的突っ込み(番外編)

ムーラン

病気がちな父の身代わりとして、男性に成りすまして参戦する。
周囲から求められる「女らしさ」にも「男らしさ」にも適応できず、苦しむ。

①描写

性格

ムーランが読んでいたマニュアル本によると…

理想とされる女性像:慎ましさ・品がある・おしとやか・礼儀正しい
優雅・冷静沈着(何事にも慌てない)・几帳面

ムーランはこれと真逆の性格

仲人(結婚の際に、双方の間に入る人)と会う当日、
カンニング用に手首にメモしてる笑

②夢(願いごと)

描写がないのでスルー👀

③結婚観

良い家に嫁ぎ、父親の面目を保つこと。
※詳しくは番外編:個人的突っ込みで👀

④幸せとは?
描写がないのでスルー👀

シャン

ピン(男性時のムーラン)が所属する部隊の隊長。
ピンの努力と結果を評価して、隊員として認める。

※描写などの分析は、シャンに限った描写が無いのでスルー。
でも求められる「男らしさ」(後述)を持つように感じる👀

作中の「ジェンダー」

男女の優劣

女性の主張=家の恥

フン族(敵陣)が襲来し、各家から、男性1名入隊しなければいけない。
しかし、ムーランの家に男性は父しかおらず、病気がち。

ムーランが父の参戦を止めてほしい、と説得した時、
招集の者に「黙れ、女の分際で男に口を出すな、どういうしつけをしているんだ!」と言われてしまう。
それに対し、
父が「をかかせおって」と怒る。

ムーランが、父の体を心配する気持ちには一切目を向けず、
女なのに意見するなんて!と、怒ってしまう。

🤔これはイエ制度の影響…?
ざっくり言うと、家(財産や家業などの全て)は長男が守る という制度。
(男性、特に家長である父親は絶対で、女性は逆らえない)

それでも、帰宅後も父親を心配し、
再度「行かないで」と説得するムーラン。
父親が「国と家族を守るために戦うことは、男の名誉だ」と言うと、
ムーランが「じゃあ名誉のために死ぬの?」
それに対して父親が
「正義のために戦い、そして死ぬ。」と返す。
「これは男の問題だ。お前が口を挟むことではない!」と一刀両断。

どうしても父に行ってほしくないムーランは、
父親の剣を盗み、男性に成りすましてこっそり参戦を決意。

🤔日本の戦争系の映画でも、
【戦って死ぬのは男の名誉】って聞いたことあるな…デジャブ。
本当は死にたくないはずなのに、怖いはずなのに、
戦での死は【男は家を守るべき】の最高峰というか…誇り高いことっていう、ある種の洗脳なのかな…

「女性」は信頼できない?

戦いでケガをしたピン(男性時のムーラン)を手当した時に、
ピンは女性でムーランだと発覚する。
ムーランのおかげでフン族(敵)をやり過ごせたにも関わらず、
女性と分かった途端に追放。
(原則では首ちょんぱになるため、まだマシ…)

その後、都では、戦いから戻った隊員たちのお祝い。
しかし、まだフン族が生きていることが発覚し、ムーランがシャンに知らせるが、聞く耳を持ってくれない。
ムーランが「ピンなら認めたのにムーランじゃ信じられないの?」と言い放ち、別な手段を模索する。

求められる「男らしさ」

歩き方

ムーランが女性だとバレたら、反逆罪で消されてしまう…
守り神として、ご先祖様がムーシュ(赤いドラゴン)を遣わす。

隊員が集まる基地に行くときに、ムーシュが「男らしさ」を指導。
「男らしく歩いてみろ!
肩をいからせ(怒らせ?ふり幅大きく…強さ演出?) 
胸を張り 内股はダメ! 前を見る 偉そうに」

つまり…
【堂々と自信たっぷりに、力強く歩く=男らしさ】 …?

汚さ(ワイルドさ?)

入隊手続きの道中で、鼻ほじほじする男性などを見て、
ムーランが「やだ汚い…」とドン引き。((私もドン引き))

ムーシュ(守り神のドラゴン)が
あれが男ってもんだ。お前も真似しなきゃ」

((どんな認識なんだ…🫨))

男の挨拶

ムーランが入隊手続きの前に、隊員たちに絡まれたとき。

ムーシュ(守り神のドラゴン)が「ぶん殴れ、男の挨拶だよ」と言い、
ムーランは鵜呑みにして本当に殴っちゃう

強さ

シャン(ピン(男性時のムーラン)の隊長)が軍隊を鍛えるシーン。

『闘志を燃やせ!』という曲で、
「本気出せ 情けないぞ 男だろ お前 今のままじゃ 女にも劣る」という表現が出てくる
→「男らしさ」には強さが求められる。
男性 だから 優れていて
女性 だから 見下してよい、みたいな表現。

しかし、隊員のほとんどは、
泳げない・体育が嫌い など、実は運動が得意じゃない

ピン(男性時のムーラン)は訓練についていけず、
「お前など要らない すぐに出ていけ」とシャン隊長に見放されてしまうが、(努力の成果?)で覚醒し、強さを発揮!
隊員として認められた

求められる「女らしさ」

王道のモテ-内面-

ムーランが読んでいたマニュアル本によると…

理想とされる女性像:慎ましさ・品がある・おしとやか・礼儀正しい
優雅・冷静沈着(何事にも慌てない)・几帳面

おめかし中の曲『家に名誉を』の歌詞でも
「殿方が望むのは 無口 忠順 働き者 育ちがよく おしとやか」

自分がなくなっていく…😣😣😣

王道のモテ-外見-

こちらも『家に名誉を』の歌詞で、王道とされる外見の美しさについて

「おめかしすれば 白いハスの花のよう 男はあなたに夢中」
「絹のようなお肌に」
「綺麗になれば男は手柄を立てる」

という表現がある。

【女性が綺麗 → 男性のモチベアップ】 って…
女性って家族にとってはステータス用、
旦那さんにとってはモチベアップのツールなのか…?🙃


(さらに、モテかは分からないけど重要ポイントとして)
仲人(結婚の際に、双方の間に入る人)と会い審査を受けたとき👀
痩せすぎ→丈夫な男の子は産めそうにない…とメモされる👶

これは、男の子なら跡継ぎになるから良い、とされた時代背景が…💦
今でも、言葉に出すかは分からないけど
暗黙のルールとして、
特に伝統を重んじる家系(伝統芸能など)では残っているように感じる…

隊員の理想の女性

ピン(男性時のムーラン)たちが出陣の際に、
「戦に勝てばモテるぞ!」と隊員のひとりが励まし、隊員が理想の女性像を歌ってモチベアップ!

「愛しい女よ」という曲で、

「滑らかな肌と輝く瞳」
「俺の強いとこ ステキと褒める」
「スタイルや顔はどうでもいい 料理の腕、最高なら」

と、3人の男性の理想が挙げられる。

→見た目重視な人もいれば、褒め上手がいいと言う人もいれば。
【家事=女性の仕事】の意識が強く、料理上手がいい、という人も。

また、歌詞には
「待っている素敵な女(ヒト)が 戦勝ち 無事に還るその日を 待ってて 愛しい女(ヒト)よ」ともあり、
→パートナーは女性で、【男女の夫婦が前提。

家族にとっての「娘」

一族を左右するツール

仲人に会いに行く日、おめかし中のシーン。
(=相手の男性にふさわしいか、結婚できるか審査される日)

「家に名誉を」という曲の歌詞が…

「娘は家族に名誉を運ぶ 」
「男は国護り 女は家守る」

「うまくいくように ご先祖様見守って
家の名汚さず 父さんの面目立つように」
「我ら祈る この娘たちの幸せと 我らの明るい未来 必ず来るように
親に名誉を 家族に名誉を 家に名誉を みんなに名誉を もたらしたまえ」

政略結婚…😣😣😣

女性は、
婚約前:家のステータスを守る/良くするためのツール。
先祖も含めて一族全員のステータスに関わる、責任重大な立場

結婚後:男性が(戦いで)不在の時に家を守る

→結婚前は、自分の家のステータスを守り、結婚後は相手の家を(陰で)守り…

生涯、家を(陰で)守らなければいけない…
現代みたいに、嫌だ!離婚!なんてもってのほかって感じだ😶

家族であり大切な娘?

フン族(敵陣)に陛下が捕まってしまう。
陛下を救うために、ムーランのアイデアで敵を倒す。
最終的に、国を救ったとして、陛下が敬意を示した。
英雄の証として、剣と陛下の紋章を受け取る。

ムーランは家に帰り、
陛下から受け取った剣と紋章を父に見せる。
ムーランは父親に、「家の名誉はこれで保てる」というが
父親は「一番大事なのは娘を抱きしめることだ」と言う。めでたし。

距離の詰め方

ピン(男性時)

軍隊の側近ともめてシャン隊長が落ち込んだ時、
ピン(男性時のムーラン)が、「何があってもあなたは立派な隊長だよ」と勇気づける。

また、シャンが父親を戦で亡くして落ち込んだ時は
「お気の毒に」と言い、そっと声をかける。

シャンにそっと寄り添う感じ。
「シャンが好きなのでは?!」とムーシュ(守り神のドラゴン)に冷やかれたピンの感じが、片思いっぽい?🫶💕

ムーラン(女性時)

女性だったと知り、シャンは裏切りを感じていたが
陛下を守り、国を救った。
シャンは感動してるんだけど…

でも、なんて声をかけたら良いか戸惑い、ぎこちない
シャン:「よ、よく…やったな」
ムーラン:「ありがと…」

後日、シャンがムーランの家に兜を返しにいった時に、
ムーランの家族を交えて夕食を一緒に食べることになって、エンディング。

初!女性が英雄として賞賛される

女性だったと知り、シャンは裏切りを感じていたが陛下を守るために「女だから」という男性陣の圧に屈さず戦い、国を救った。陛下が感謝の意を示すと、国民もムーランを賞賛し大歓声✨

番外編:個人的突っ込み

何にも悪くない!!

仲人が、担当している男性の結婚相手にふさわしいか、ムーランを審査中のこと。

中でも、お茶の入れ方☕
ムーランがお茶を入れると、コオロギ(おばあちゃんからのお守り)が
湯呑で入浴タイム満喫しちゃって(🤤ハヒーって幸せそう笑)
虫入りのお茶だと大騒ぎ。

仲人がブチギレで、ムーランを「恥さらし」と罵る

コオロギのせい…なんだけど…
ムーランだけで会っていたら、違ったんじゃないかな🥲

『リフレクション』という曲で
「ダメね 何のために生まれてきたの 私 役に立たない娘」
「ありのままの自分をごまかせないの」

と悲しげに歌うムーラン🥲🥲🥲
【仲人に気に入られない=家の名誉が守れない=娘として役に立てない】と自己否定。

あれは事故…コオロギがわるい!!
ムーラン悪くない!!

最後に

(かなり長かったのに…)
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙌
私は女性(身も心も女性)なので、つい女性の扱いに目が行きがちですが…
男性も「男らしさ」に苦労しているんだな、と少しだけ目を向けられた気がします。

この記事を読んで、
身の回りのジェンダーについて「こんなのもあるよね~!」と、
楽しみながら考えるきっかけにして頂けたら嬉しいです✨

ムーランは続編『ムーランⅡ』もあります!
英雄で、女の子の憧れの存在。剣さばきや型を教えています。
シャン隊長との恋の展開も見どころ👀
ぜひチェックしてみてください

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?