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未来は僕らの手の中(5) SDGsやSTEAMの後に来るもの 〜 SDGs・探究への招待 #071 ~

 昨日、Society5.0の実現のために求められる力は、「○○とは何か?」の問いに答える力ではなく、「どのように○○か?」の問いに答える力です。

と言いました。このことについてもう少し書かせてもらいます。

 「○○とは何か?」ではなく、「どのように○○か?」という問いに答える力についてですが、その価値観は、私の知る限りでは70年代にすでにヨーロッパの現代思想の旗手たちによって提唱されていました。

 思想哲学は一見大昔から変わらないもの、カビが生えた陳腐なもの、といったイメージを持つ人もいるかもしれませんが、実はいつも最先端の、さらにそのエッジの部分をテーマにしていることが多いです。
 テーマによってはエッジすぎて刃こぼれとともに一過性のものとしてオワコンになったものもありますが、みなさんの中で真に時代の最先端を知りたいという人がいるなら、思想哲学を目録的(カタログ的)にまとめた本を読んで俯瞰するといいです。いい本いっぱいあります。

 教育の未来についてですが、SDGsやSTEAMの後に来るのは、Society5.0を前提にした、高度に理系的なエンジニアリズムと倫理哲学が融合していくのではないかと思います。ネオリベラルアーツです。

 科学がもたらした「神の火」(核)は、人類が倫理哲学を不勉強だったために、もはや厄災のシンボルにしかならなくなりました。教養がない、あるいは教養を大切にしない共同体は国家レベルはもちろん、地球規模でも滅びます。

 塾業界はさすがに反応が早いです。生徒のみなさんの方が詳しいと思いますが、大手塾産業ではAIがすでに導入されていますね。受験のための知識と受験テクニックだけに特化していた予備校講師はお払い箱になりつつあります。

 塾はAIを導入して、まさに完全個別指導を実現して、大学生のバイトさんが(名ばかりの)コーチングをしながらAI先生のフォローをしていますね。主役は生徒、そこに寄り添うのがAIで、人はフォロー(しかも学生のバイトさん)、という図式ですが、いずれにしてもそこに従来型の教科指導に特化した金ピカ先生の姿はない。大人たちによる知識のショウタイムは、もう大手塾では加速度的に一掃されつつあります。

 ちなみに駿台系列がatama+(アタマプラス)というAIで、河合塾はMonoxer(モノグサ)というAIだと最近塾業界の方からうかがいました。
 何か違いがあるんでしょうか? 違いが知りたいです。駿台や河合の系列塾に通っている人で、アプリとかのお世話になっているみなさんは、ぜひ、塾の人に聞いてみてください。講師の先生に聞いてもわからないと思いますので、塾の事務の方に聞いてみて、違いがわかったらぜひぜひ教えてください。

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