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短歌・詩・俳句

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短歌・詩・猫を中心とした川柳などを掲載しています。
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#エッセイ

もやもや考える

もやもや考える

バイク飛ばす国道は雨すぶ濡れの顔が体が闇にめり込む

定年前まで980ccのバイクであちこち走った。何年か前からは日本一周一筆書きを目指し、距離を稼ぐために朝から夜まで海岸線をひたすら走った。いつも片方は海、片方は山、どんなに有名な観光地があっても基本は立ち寄らないみたいな走り方で。
冒頭の短歌はその頃の歌。暗い夜の雨の中、海岸沿いの道を飛ばす。その時の、まるで闇の中に身体が減り込んでいくような感

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ぽつんと一軒家

日曜の夜は「ぽつんと一軒家」を観る。カミさんは「イッテQ」を観たそうなので、何となくたまに観る。大河ドラマは録画して置いて別の日に観ることになっている。

多くの同じ世代の人が結構「ぽつんと一軒家」に嵌っていると聞くのだが、確かにいい。あんな暮らしがしてみたいと思ってみたりする。何だか、ただただ忙しく毎日が過ぎていくと、やむにやまれず、ああ自然の中で原点に帰りたいと思うのかもしれない。

紫陽花が

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ひま

ひま

 

高校時分、テスト監督をしている先生が羨ましくてならなかった。不勉強を悔いながら出来の悪い頭を必死に働かせて問題を解いているのに、いかにも暇そうに窓の外を眺めたり、椅子に腰掛けてぼんやりしていたり、中には野球の投球フォームをしてバランスを崩してひっくり返ったりする先生もいたが、いずれにしても、どの先生ものんびりと心地よく自由時間を楽しんでいるように見えた。
あんなご身分になってみたいと夢のよ

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第7話:生と死について考えてみたこと

第7話:生と死について考えてみたこと

■我が家の猫

猫が陽の当たる居間で昼寝をしている。わが家の猫はサビ猫という種類で決して美しくはない。家の中で見るとそうでもないが、外で見るとコンクリート色の薄汚い貧相な猫に見える。
そう言うとカミさんは「かわいそうに」と猫をかばうのだが、そのカミさんの愛情によって結構いいキャットフードを食べているせいか、毛並みはいい。ふかふかつやつやしている。
それを撫でていると、「猫は毛物(ケモノ)なんだなあ

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床屋

床屋

自分が30歳を過ぎ、40歳を越えた時にも、それは確かに一つの衝撃でありながら、どこかに「こんなもんか」という思いが胸の中には同居していたのだが、息子が中学生になった時、自分がその親であるという事実には何故か大いなる衝撃を感じたりした。

中学生の親と言えば、それはもう筋金入りのオジサンであり、その僕の中にあるイメージと自分の像とが、僕の頭の中で全く一致しなかった。「十分、オジサン化している」とカミ

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焚き火

焚き火

もう20年も前の話である。

ある時、新しいメールアドレスを作った。脳に余裕のない僕は、たいてい自分のあだ名である「土竜」をアドレスに使うのだが、同じように脳に余裕のない人はたくさんいるようで、土竜も、土竜くんも、土竜さんも、土竜ちゃんも、土竜はんも、みんな既に使われてしまっていて、使えない。数字と組み合わせればいいのだが、それも味気ないので、半分いい加減に「土竜が海を見ている」と打ち込んだら、さ

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努力は報われるか?

努力は報われるか?


空が青い ミャンマーで人が死んでいる

今日はいい天気でした。
昨日、今日はインターハイの県予選でした。
勝ち切れませんでしたが、生徒はいい試合をしました。
涙と笑顔と・・。

毎年、3年生が引退を迎えるこの試合、
勝たせてあげられない自分の無力を感じます。

ひたむきに努力することが大事
と言いながら、
努力が決して報われるものでもない
ということも伝えなければならない・・。

でも、
それで

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