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カメラSDKが変えるクリエイターの世界

ソニー広報部のRTです。今日は「カメラSDK」について、紐解きます。SDKとは、Software Development Kitの略称で、ソフトウェア開発に必要な素材のパッケージです。

ソニーは、このカメラSDK事業を「成長軸事業」のひとつとして位置付けていることを、2022年5月末に開催したアナリスト向けの事業説明会で説明しました。SDKって何?!という声が各方面から寄せられたこともあり、今回のテーマにしました。カメラSDK事業をゼロから育て推進してきた横田渉さんからも、最後に一言もらいましたのでお見逃しなく。

2020年、イギリスの社内会議で説明する横田さん

ソニーのCamera Remote SDK

ソニーのCamera Remote SDKは、ソニー製カメラの操作や設定変更などをリモート制御できるソフトウェアの開発キットです。クリエイターや開発者が独自構築したシステムに、ソニー製カメラを組み込み、Eコマースなどのコンテンツ制作や、点検・調査などの用途に活用できるようになります。
現在、Windows / Mac/ Linux®に対応したシステム構築が可能です。

2020年2月、欧米にて無償提供を開始しました。現在では欧米に加えて、中国と日本で展開。数回のアップデートも実施し、対応機種の拡大や機能拡張を進めてきています。2022年6月現在、α1、α9 II、α7R IV、α7S III、α7 IV、α 7C、RX0 II (Ver. 3.00以降)に対応。今後も、対応機種の拡大や機能拡張を進めます。

対応するカメラは、ミラーレス一眼カメラが中心です。解像力とスピード性能を高次元で実現するフルサイズミラーレスカメラ「α1」、突出した高解像と諧調性能・AF性能を両立する「α7R IV」などに加えて、マクロ・広角から望遠まで、70本も揃う多様なミラーレス用交換レンズ群も、クリエイターからの評価ポイントです。

カメラSDKで出来る事は?

ホストとなるPCから、ソニー製カメラをリモート制御して、カメラ設定の変更やシャッターレリーズ、構図変更やフォーカス調整などのライブビューモニタリングといった操作が可能になります。

とても単純にいうと、お客さまが構築したPCアプリケーション上で、カメラの遠隔操作ができる、ということです。

使用シーンは、例えば、
・自動で商品撮影をするカメラシステム向けのEコマース
・クリエイターによる空撮
・2D/3Dマッピング作成向け測量やインフラの点検用途のドローン
などなど。

事例動画を見ていただくのが、早そうです。
まず、Eコマース。

ドローン用途。


2019年、Wingtra社訪問時の一コマ

そして、自動車の自動検査。

少しビジネス軸でみてみると…

ソニーは、「収益軸事業」と「成長軸事業」の二つを経営の軸として、利益を伴う成長に向けて取り組んでいます。

収益軸は、独自技術を生かした製品開発の強化(αやブラビア、LinkBuds、Xperiaなど)、それらの横連携による高い付加価値の創出、DX化を追求した一気通貫オペレーション強化などを指します。ハードウェアを、ソフトウェアや通信を活用したソリューションと組み合わせていくことで、お客様の期待を超える商品をクリエイターと共に創っていく、ということです。

そして成長軸は、カメラSDKのほか、バーチャルプロダクション、メディアクラウド、スポーツ、ライフサイエンス、ネットワークサービスなどの事業がスコープです。従来の売り切り型のビジネスから一歩出て、社内外パートナーとの連携も重視しながら、各事業のスケール化を進める事で、中期の時間軸で利益を伴う成長をしていきます。

SDKでいえば、αや交換レンズ事業で築き上げてきた資産がベースにあります。そのミラーレスカメラを評価いただいた結果、αを様々なシステムに組み込みたいというニーズが高まり、SDK事業の拡大につながっています。さらにそれを他のハードウェア分野に展開するといった事業の進化も生み出しています。

ハードウェアとソフトウェアの両方を強化し、ソニーグループ内はもとより、社外パートナーとも有機的に連携させることで、強いソリューションビジネスへと進化させることができるとソニーは考えます。

カメラSDKの輪をさらに広げる挑戦へ

ソニーのイメージング事業部門でカメラSDK事業を推進する横田渉さんは、コロナ前は、年間100日以上を海外行脚に費やしていました。事業をゼロから育て、世界に広げています。

2022年6月、総合格闘技 MMA(Mixed Martial Arts)の道場にて。「スタミナ、スピード、パワー、ファイティングスピリット、すべてがビジネスに役立ってます」との熱いコメント。

横田さん「ワクワクする社会価値のために、世界中のクリエイターが挑戦できるソリューションを、社内外の同志と共創してきました。カメラSDKの市場は、今後も成長を続けます。ソニーにしかできないこと、ソニーがやるべきことを見定めて、今後も挑戦の輪を広げていきます。」

2020年2月、カメラSDK事業を推進する四銃士。アムステルダムにて

成長し続けるソニー

カメラSDK事業は、Eコマースやドローンを中心に成長を見込んでいます。クリエイターの皆さんとの共創で、新しい体験をどんどん生み出していく事を目指します。今後の動向にも、ご注目ください。

執筆:広報部RT


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