みかんを食べると英語への興味が5倍アップ!?(スティーブ・ジョブズのイノベーションもびっくり) -「私はみかんを食べる」って5言語で言えますか?-
なぜみかんを知れば、英語を勉強したくなるのか?
そして、なぜ、みかん経由で英語を勉強すると、マルチリンガルになりたくなるのか?
その答えは、この記事の中に!あなたの言語愛を呼び起こす、禁断の果実はみかんだということを、今日ここで証明してみせます。
0.まずは5言語で見てみましょ!(スライドしてね)
禁断の果実と言えば決まってリンゴ。木から落ちたのもリンゴ。カフェに行って見かけるのもリンゴだし、今年は腕につけるリンゴも登場しました。
世界はあまりにも多くのリンゴに覆われてしまったようです。
みかんの出番無くね?
と思ったので、みかんを使って、皆様の心の奥に眠っている言語愛を起爆させてみようと思いました。
1.英語で言うと?
楽勝!という人が多いハズ。
I eat an orange.
でもまだここでは終わらないんです。
みかんの深さを知らずには終われません!それがこちら。
そう、なんと、オレンジと言ってしまうと「ネーブルオレンジ」のような大きいサイズのものになってしまうのです。日本でよく採れるような小さいものは、マンダリンと言います。
え、全然深くないって?ならばこれはいかがでしょうか?
1-2. みかんを話す の意味とは?
私は英語以外に日本語も教えているのですが、日本語を学んでいる学生たちからは、よくこんな間違いを聞きます。何でか分かるかな?
実は、Mandarinにはもう1つ意味があって、「中国語の標準語」という意味なんです。学生が「あれ、中国語って日本語でなんと言うんだろう?」と思って、「I speak Mandarin」と打ったら「私はみかんを話します」と出てきたパターンです。という意味なんです。学生が「あれ、中国語って日本語でなんと言うんだろう?」と思って、「I speak Mandarin」と打ったら「私はみかんを話します」と出てきたパターンです。
ところで、Mandarinは、いわゆる「普通话(プートンファ)」と呼ばれているものなのですが、
「なぜみかんと中国語が同じ単語なの?」
という疑問が当然のごとく浮かんできます。
中国は広い国です。それゆえ方言の種類も数知れず、国としてちゃんと機能するためには誰とでも意思疎通ができる標準語が必要となりました。歴史を調べてみたら、清王朝の頃の「满大人(マン・ダー・レン)」という、同時の政府の高官のことを指す言葉が由来でした。」という、同時の政府の高官のことを指す言葉が由来でした。
政府高官は満(成熟している)大人である、と言うことで、政府高官が話す言葉を標準語として押し付けよう。こんな流れで、標準語は满大人と呼ばれ、英語のMandarinと似ていたので、そう呼ばれました。、と言うことで、政府高官が話す言葉を標準語として押し付けよう。こんな流れで、標準語は满大人と呼ばれ、英語のMandarinと似ていたので、そう呼ばれました。
また、英語にはMandatory (マンダトリー、意味は「強制的な」)という言葉があり、Mandarinと発音が似ていますよね?標準語は押し付けられた言葉なので、意味も似通っているし、発音も似通っている、と言うことから、中国語=Mandarinとなったのです。
ちなみにMandarinがみかんの意味で用いられるのは、清王朝の当時の官吏の服がみかんの色に近かったからなのだとか。
2.中国語で言うと?
大学語で中国語を習った人なら、「我吃(をーちー)」までは言えるはず。
(wǒ chī mì gān)
我吃蜜柑
(をー ちー みーがん)
ビビっ!と来た人。音感が鋭いですね。
日本語の「みかん」と発音が似ていますよね!それもそのハズ、同じ漢字ですから!
中国語は学びやすい言語だと思います。中国語の単語は、多くの日本語の単語と同じ響きを持っているからなんです。からなんです。
例えば、リンゴも「苹果(ピングオ)」と言ったり、なんとなく似ていますよね。
2-1.蜜という漢字の成り立ちを調べたら納得した
ところで、どうして「蜜柑」の1文字目は「秘密の密の部分」と、虫、で構成されているのでしょうか?調べて、書いてみました。の部分」と、虫、で構成されているのでしょうか?調べて、書いてみました。
ちょっと書くのに一苦労...そして昔の字はちゃんときれいにかけて、なぜか現代の漢字が一番上手に書けていないという...
元々は、「蜂の巣の中に秘められたモノ=蜜」だったらしいです。だったらしいです。
3.スペイン語で言うと?
大学で第二外国語としてスペイン語を学んでいた人なら、comoまでなら言えるはず。あれ、リンゴ(manzana)は知っているけど、ミカンは何だ?という人が多いのでは?
Como una naranja
(こも うな ならんは)
「ならんは」ってちょっとスペイン語っぽくない...と思って調べたら、衝撃の事実が。
アラビア語出身でした。
かなり意外。
そしてそのアラビア語は元々、インド語(サンスクリット語)だったそうだ。そこでは、みかんのことをnaranga(ナランガ)と呼んでいたらしい。そこに、アラビア語圏の商人がふらりと旅をしに来て、みかんを見つけ持ち帰り、少々アラビア語訛りが加わって、naranjとアラビア語では呼ばれるようになったのだ。その後スペイン語にどういうわけか組みこまれることになって、結論的には、
スペイン語のNaranjaはインドとアラビア語のハーフだったのだ!
ということになるのです。
4.ロシア語で言うと?
ロシア語に関しては、予想の「よ」の字もできなかった人が殆どではないでしょうか。
Я ем мандарин
( や いぇむ まんだりん)
もうお気づきですよね!ロシア語でのみかんは、マンダリンです。よく考えてみたら、中国とロシアってお隣なんです。だから言語もお隣さん同士なんです。
5.まとめ 「みかん」を知ると、世界が下の図のように広がります!
みかんから、世界に広がっていくのが見えますか?
みかん→英語でOrange、またはMandarinへ。
・英語で中国語のことが何故か「Mandarin」
・英語でみかんのことが何故か「Mandarin」
この共通点の裏には、歴史的な背景(言語の押しつけ、官僚の服の色)がありましたよね。
そして、地理的な近隣の国は、言語的にも近隣の国になります。だから中国語の「蜜柑」と日本語の「みかん」は発音が同じで、ロシア語の「мандарин」と中国由来の「Mandarin」が似ているのです。
一方その頃、中国の下ら辺、インドの近くでは、みかんのことをnarangaと呼んでいました。それがアラビアの商人によって本国まで旅して、その過程でスペイン語の合流。
他のヨーロッパ諸国は、どちらかと言うと「Orange」派です。発音、スペル的にね。ということで、例えばイタリア語、フランス語にも結びつきます。
世界中の言語は、みかんを通して繋がっていたのだ!!
この図を見ても、あなたの心の内に言語愛がみっかんない人は別の記事も読んでみて下さいね!
(世界が広がる話をここまでしておいて、最後をしょうもない冗談で〆る......のも言語愛です!)
いつも記事を読んでいただきありがとうございます。英語学習に苦しんでいる方、つまらなそうに嫌々語学を学んでいる方が周りに居ましたら、シェアしていただければと思います。楽しく、深く、語学に取り組める人が1人でも増えたら幸いです。