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初めて精神科に行った、発達障害だった。②~ASDに向いている職業・働き方まとめ~

以前、精神科で診療を受けたことを記事にしました。今回はその続き。「発達障害であることが判明した。そのうえで、どう身を振っていくか」という視点で記事を書きます。


1、発達障害とは?

一言で「発達障害」といってもその中身は様々です。

自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、学習障害(LD)、チック症、吃音などが含まれます。また、同じ発達障害でもその症状には個人差があり、日常生活に大きな支障が出ていなくても本人が困難を感じているケースが多々あるようです。

自閉スペクトラム症(ASD)

コミュニケーションの場面で、言葉や視線、表情、身振りなどを用いて相互的にやりとりをしたり、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを読み取ったりすることが苦手です。また、特定のことに強い関心をもっていたり、こだわりが強かったりします。また、感覚の過敏さを持ち合わせている場合もあります。

注意欠如・多動症(ADHD)

発達年齢に比べて、落ち着きがない、待てない(多動性-衝動性)、注意が持続しにくい、作業にミスが多い(不注意)といった特性があります。多動性−衝動性と不注意の両方が認められる場合も、いずれか一方が認められる場合もあります。

学習障害(LD)

全般的な知的発達には問題がないのに、読む、書く、計算するなど特定の学習のみに困難が認められる状態をいいます。

チック症

チックは、思わず起こってしまう素早い身体の動きや発声です。まばたきや咳払いなどの運動チックや音声チックが一時的に現れることは多くの子どもにあることで、そっと経過をみておいてよいものです。しかし、体質的にさまざまな運動チック、音声チックが1年以上にわたり強く持続し、日常生活に支障を来すほどになることもあり、その場合にはトゥレット症とよばれます。

吃音

滑らかに話すことができないという状態をいいます。音をくりかえしたり、音が伸びたり、なかなか話し出せないといった、さまざまな症状があります。

<参考>

2、向いている職業や働き方、働く環境

・ASDの方に向いているのは、「毎日やることが決まっている仕事」と「人との関わりが少ない仕事」です。ルールやマニュアルが整ったルーティン作業が中心の仕事や、数字や論理が好きな方であればプログラマーなど、ご自身に合った職場環境を見つけることで、特性を強みにしてはたらくことができます。

例)経理事務、会計士、法務、専門事務、設備点検、トラック運転手、プログラマー、ソフトウェアなどのテスター、ゲームクリエーター、校正・校閲
テクニカルライター、研究者、翻訳者、通訳者、数学者、設計技術者、工学系デザイナー、CADオペレーター、フリーランスのデザイナーやライター、アニメーター、カメラマン、駅員、テクニカルサポート、動物の調教師、大学教員、予備校講師、その他ルーティンワークが可能な仕事など

3、避けた方がいい職業や働き方、働く環境

基本的には、電話応対や取引先との交渉が多い仕事、マルチタスクや予測不可能な問題に対応するスキルが求められる仕事は不向きな傾向にあります。機転を利かせて処理をしなくてはならない仕事もパニックになる可能性が高いです。しかし、そのような一般的にASDが苦手といわれている仕事でも「パターン化・ルーティン化」にうまく落とし込めれば活躍の道も大いにあります。

例)接客業、営業職、秘書、総務職、受付係、電話オペレーター(柔軟な対人スキルが必要)、レジ係(短時間で多くの処理をおこなう必要がある)、料理人、ウェイター・ウェイトレス(複数の注文を同時進行で処理する必要がある)、販売代理店、ディーラーなど

<参考>

4、まとめ

今回は発達障害という特性から、向いている仕事・向いていない仕事を見てみました。いかがだったでしょうか。

私はこれまで接客も営業も経験しましたが、それぞれに楽しさや発見があったと思っています。しかしやはり大変で、他の人が簡単にできることが自分にとっては難しいことだった、ということが多々ありました。

「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」という言葉がありますが、歴史からの学びと経験からの学びには、質の違いがあると考えることもできます。経験からの学びは、文章や画像から学ぶよりも身にしみるからです。

いろんなことを経験しながら、少しずつ、着実に、前進していきましょう。

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