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エッセイ

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#日記

自らを彫刻していく

自らを彫刻していく

絵をみるとき、彫刻をみるとき、うつわをみるとき。作者の生涯や、当時の芸術的なトレンド、政治経済的な世情について知ろうとすることは、一つの知的な娯楽だろう。展示に行き、掲示されている説明文を読み、時系列・テーマ別に陳列された作者の作品を見つつ、合わせてその作品自体への鑑賞方法も学ぶ。帰ったのち、解説書やサイトを読み、より大きなフレームの中で、その日見た作品を配置しようとつとめる。

これらの座学的な

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ひとつの生産機械

ひとつの生産機械

人間を1つの生産機械だとみたときに、インプット・スループット・アウトプットに分解することができる。人はよく目標を立てるが、このとき設計できるのはアウトプットのみだ。目標を立てたのち、打ち手・実行計画もあわせて設計することで、この3つを一旦考慮することができ、目標の達成確度もあがるものの、片手落ちな気がする。

人間には性格や感情、癖がある。確かに、組織や国家という、マクロな主体を考える際には、そん

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また会えたら

また会えたら

この週末、立て続けに古い友人たちとあった。長い時間をともにしてきたわけではなく、お互いの半生を深く共有しているわけでもないのだが、ある一面において、価値観と情報量が釣り合っているのだろうか、定期的に会ってはつらつらと話し、時間がくると次に会う日どりも決めずに解散する関係。芸術における文学の独自性について話をする友人もいれば、年相応の色気とは何かについて言いあう友人もいる。その一点においてのみ、彼ら

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