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編集とライティング

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フリーランスになりたてのころから書き留めていたお仕事関連の葛藤や学びについての記事たちをこのマガジンにまとめました。稚拙なものばかりですが、いつかの私と同じような迷いを抱えている…
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#エッセイ

狡猾なエッセイ

狡猾なエッセイ

好奇心で体重計に乗ってから、小さく後悔をした。

昨日一昨日と家族と過ごしてごちそうを食べ、ハメを外してきたこともあり、デジタルの画面は近ごろ見ていなかった数値をたたきだしている。

体重の推移を記録しているスマホアプリにデータが残らないようにし、キッチンに残っていた烏龍茶をペットボトルからそのまま飲んで、今日はそういう日だ、とノコノコと2階の自室に戻る。

気が済むまで布団で暮らそう

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2019年の振り返り

2019年の振り返り

こんにちは。いつもありがとうございます。

今年もこうして振り返りができることがうれしいな。一年のうちでいちばん、個人的なことを綴る大切なnoteです。

おかげさまで幸せな2019年でした。

例年なら今頃は、肌身離さず持ち歩くことにしてる手帳を買い替える時期なんだけど、この一年に起きたあれこれが大切すぎて「まだ新しくしたくない」なんて内心ゴネています。こんなことは初めてで、改めて今年の濃度に驚

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この世界に線を引くように、ことば

この世界に線を引くように、ことば

言葉はとっても不自由だ。

言葉を扱う仕事をしていながら、いつもそう思う。

だって、たとえば「君のことがすきだ」と言葉にしてしまったら、相手には「この人は自分のことが好きなんだ」ってことだけが伝わりすぎてしまう。

ちがうのに。その他もろもろのいろいろを含めて、「すき」じゃ足りてないときだってある。

ものを書く仕事をして、言語化することがいくら上手になったって、「この」感情をきちんとあますこと

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言葉が、とくいになりたい

言葉が、とくいになりたい

みんなはきっとぜんぜん覚えてないだろうけど、
私にはことあるごとにフラッシュバックする大事なだいじな思い出がある。

それは、生まれて初めて「あの言葉で救われた」って言われた高校生のときのこと。



あれはたしか、部長と副部長(わたし)以外のみんなが部活を辞めたいって言い出して、練習そっちのけで話し合いが発生して……

どうやら私は言うべきことが最終的に分からなくなって、
「だけど辞めても友だ

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「できなくてイケてない自分」を認めてからが勝負 -新社会人時代の後悔-

「できなくてイケてない自分」を認めてからが勝負 -新社会人時代の後悔-

リクルートスーツとそう変わらない格好で、東京の街を先輩に連れられて歩く新社会人さんたち。これから歓迎会なんだろうな。

がんばれー!と心から思うのは、きっとわたし自身の当時を振り返ってみて、辛かった思い出がたくさん蘇るからだ。

でもその辛さは、実はほとんどが必要のない感情だったんじゃないか、って今になって思う。

わたしの言葉が彼らに届くかはわからないけど、それはそれだ。

✳︎

ひとことでわ

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読了率について考える

読了率について考える

どうして、ライターになんかなってしまったんだろう。とたまに思う。

それはだいたい連日締め切りに追われているときなのだけど、ずっと、こんな思いをしなきゃいけないんだろうかと気が遠くなる。

かと言って、ライターをやめようとは微塵も思わないのだからまあそういうことなんだろうなと思う。



わたしがライターになったのは、多分「褒められたいから」だ。
ばかだなぁ生きづらいなと思うけど、そうな

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突然の課題と、フィードバック2.0

突然の課題と、フィードバック2.0

何の前触れもなく、「日本の暦」というテーマで記事を書かないといけなくなった。

しかも、締切は約1週間。
意外と短い気もした。

ことの発端はこれ。

裏を話すと、Chikenでの私は、「なんでも書けるから、なんにも書けない」状態に陥りかけていた。

おい何のためにChikenつくったんだよ、メディアのコンセプト思い出せ。って感じだけど、チキンな性格がすぐに治るのであればこの世はそれはそれでカオス

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わくわくすると言ってもらえて、うれしい― Chiken誕生秘話

わくわくすると言ってもらえて、うれしい― Chiken誕生秘話

先日、『Chiken』というメディアを立ち上げました。

といっても、私は3人いるメンバーのなかでいちばん歳下で、大したこともしていないし、仲間として引っ張り上げてもらった感じです。
編集会議で笑い転げるのが担当なのです。

でも、気持ちだけはやたらあるので、ちょっとここにしたためさせてください。

Chikenをはじめて、とってもうれしかったこと!

ちなみに、「チケン」とよみます。
「チキ

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\書きました!/に対する違和感の正体

\書きました!/に対する違和感の正体

きのうのよる。

いつものように締め切り間近の原稿を書いていたら、ふっと「これ、面白いのかね?」ともう一人の自分にたずねられた気がした。

私の「もう一人の自分」はほんとうに空気のよめないやつで困る。
もう大枠はできていて、あとは推敲すれば納品できたのにさ。

***

家で原稿を書くときは、布団の上でうつ伏せになったまま上体を起こした体勢が基本スタイルなのだけど(だから寝落ち率たかい)
気がつい

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何かが生まれるといいな。と思ってするインタビュー

何かが生まれるといいな。と思ってするインタビュー

すっごく、すごーーく嬉しいことがありました。

ずっと憧れだった雑誌『CYAN(シアン)』で、ジュエリーデザイナーの杉村萌弥さんのインタビューをさせてもらったのです。

うれしかったのはそれだけじゃなくて、杉村さんがインスタでこんなことを言ってくださっていて。

CYANのインタビュー、記事の文頭は『この人が選んでくる石を身につけたいと言ってもらいたい』という私の言葉。これは用意していた言

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「実は読まれてない問題」について本気出して考えてみた

「実は読まれてない問題」について本気出して考えてみた

―◯◯について本気出して考えてみた
って、言ってみたかっただけでもある。すみません。

でも「実は読まれてない問題」は、記事を作るときに大事なことだと思うから備忘録として書いておこうと思いました。

前に、こんな投稿をしたことがあったんだけど

これってわりと、つくり手側の落とし穴なんじゃないかと思ってたりする。

この文章いいね!

…ていうのは業界人の考え方であって、本当に届けたい

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SNSは仕事なのか、娯楽なのか問題

SNSは仕事なのか、娯楽なのか問題

SNSは完全に仕事の一部だと思っている。
そんな風に断言している人がいた。

それくらいに割り切れたら、私の発信力にも良い変化が起きるんだろうか。

メディアの世界に入ったばかりの頃、「業界人!」て感じの編集者やライターの先輩方に憧れつつも、自分がSNSでメディア関連のことを投稿することにめちゃくちゃ抵抗があった。

だって、靴下に穴空いたとか、今日の服装ミスったなとか、どうでもいいことをつぶ

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愛をこめてただただだらだら書くnote

愛をこめてただただだらだら書くnote

ゴールとか、読者層とか、伝えたいメッセージとか。
お仕事でそういうのインタビューして、記事を書いてくのはもちろん好き。

ほんとうに、振り返ってみればよくもまあ飽きもせずに馬鹿みたいに文章ばっかり書いてる。ダメ出しもいただいてばっかりだけど、それでもライターを辞めてないんだから、きっとこれは私がちゃんとやりきんないといけない仕事なんだとおもう。

でも、たまにはどうでもいいようなとりとめもないこと

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「こんにちは!ライターの◯◯です」にまつわる雑念

「こんにちは!ライターの◯◯です」にまつわる雑念

“この記事を書いてるのが、私であることにどれだけの意味があるんだろう…”
って不安になった。

「こんにちは!ライターの山越です(ピース)」
みたいな記事を始めてちゃんと書きました。

自分の名前をクレジットとして乗せてもらったり、ささやかながらも名前を前に出して連載させてもらう記事を書かせてもらったりもしてる中で、「こんにちは〜」系の記事は意外にもやってなくて。

ちょっと、「やりたくないか

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