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突然の課題と、フィードバック2.0

何の前触れもなく、「日本の暦」というテーマで記事を書かないといけなくなった。

しかも、締切は約1週間。
意外と短い気もした。

ことの発端はこれ。

裏を話すと、Chikenでの私は、「なんでも書けるから、なんにも書けない」状態に陥りかけていた。

おい何のためにChikenつくったんだよ、メディアのコンセプト思い出せ。って感じだけど、チキンな性格がすぐに治るのであればこの世はそれはそれでカオスでしょうきっと。

ということで、週一の編集会議で「じゃあネタを決めるか」となった。
そしてついでに、「Twitterで発表しますか」と。誰が言い出したのかは思い出せないけど、Chikenは”実験の場”を謳っているので、「失敗したらどうしよう」がない。

爆速だった。

そして、編集鳥は巧妙だった。
Twitterでお題と締め切りを公開してしまえば(そして、ありがたいことにそのツイートに読者さんがいいねをしてくれているからなおさら)私たちライターは逃げられないのだ。

新卒の時に「やまこしさん、ライターは締め切りを破るものです(キリッ)」と言われたことがある私でも、そんな状況下では死んでも予定通りに記事を公開しないといけないわけだ。鳥め。ふざけんな。

かくして、渕上さんと山越は予想だにしないお題で、なんだかよくわからないけど「日本の暦」に思いを馳せなくてはいけなくなった。

ちなみに、私たちが書いた記事はこちらです。

スケジュール帳は、2週間くらいがちょうどいい。(渕上)
日本の暦には、文学的要素とゆるぎなさがある(山越)

とはいえごめんなさい。じつは、公開日当日に私は諦めモードになっていた。

ごめんなさい暦の原稿なんですが…今日の夜共有→ご確認→明日公開のスケジュールにしていただいてもよいでしょうか(>_<)今日公開のために確認してもらう時間確保してなかったです…

↑当日に編集部Slackに投げた内容である。
普通にだめである。

とかなんとか言いつつ、日曜日の深夜に怒涛のフィードバック(Chikenの場合は客観的なコメント程度のものだけど)をしてもらい、滑り込みで公開できたというわけでした。

自分のせいですが、どきどきした。

ところで、フィードバックをもらうのは、私の中では結構たいせつなことだ。

本気で感想をもらいたいのであれば、読んでもらって「どう?」と聞くよりも、最初から「フィードバックしてください!!」と前のめりにお願いした方が、その記事をよりよくするための仲間を増やすことができる。

あと、モノをよくするために本音で付き合える関係はとても貴重で、身近にそんな風に真剣なフィードバックをしてくれる人がいるというのは、すごくありがたいことです。

そして。

今回自分が書いた「日本の暦」の記事は、はっきり言って、良い出来ではなかった。

そこで、こんな風に拡散することになってしまう。

記事公開の時に【懺悔】だなんてどうかしてるけれど、
私たちが書き手としてしたかった”挑戦”が霞むくらいなら、やってみて失敗しても潔く認めるくらいでいいんじゃないか。と思ってのことだった。

そしたら意外と、この投稿にいつもより多めの反応をいただいたりして、ちょっと驚いた。

もともと題材にした「二十四節気と七十二候」がよかったのか、
それとも懺悔がよかったのか…

答えはわからないけど、ひとつ、確実な収穫があった。
とっても嬉しいことが。

※ご本人の許可を得て掲載してます。

こんな風に、編集に携わっている方からフィードバックをもらうことができたのです。

これって、他のメディアではあんまりできない、フィードバックの新しいカタチなのではないかと思っていて。

Chikenは将来的にライター・編集者のコミュニティのような場所にもなれたらいいなと思っているので、こんな風に自然発生的にフィードバックが貰える環境を作っていくのも素敵かもしれない。なんて考えが勝手に浮かんでます。

そしてなんと同じ日に、能町さんのこんな投稿がライター・編集者界隈で話題になっていた。

こんな風に、著名な方から本気で赤入れしてもらえるのってめちゃめちゃありがたいと思いませんか……。

もちろん、フィードバックには、される方にもする方にも向き不向きがあるから、メンタルが強いor負けん気が強い人のほうがいい気はしているけれど。

でも、少なくとも、ひとりで殻に閉じこもるのはよっぽどのアーティストでない限りよくないと思うし、フィードバックの内容に納得できなかったら、それはそれ。受け入れるか受け流すかは自分で決めればいいよね。

webをメインに書いている人は特に、↑の能町さんがしているような「赤字を入れる」という工程にあまり縁がないってよく聞く。

一方で、私はたまたま最初に紙での編集を教わったから、編集側になるときは印刷して赤入れをしないとなんだか不安になるアナログ人間だったりする。白い紙に、赤い文字の校正記号が並んでいると、ちゃんと確認できたような気がして安心する。

でも、他の人に書いてもらった原稿に手をいれるのって、案外むずかしいのだ。文章に対して感じた違和感をしっかり言語化して、相手に納得してもらえるように伝える必要があるから。

そして、こうした赤入れを頻繁にするようになってから、自分がライターをするときにも、正しい文章や心に訴える構成について、より分解して考えられている気がする。

「人に教えると、人は伸びる」論はあながちまちがいじゃないのだ。

ということで、例えば「赤入れをしてみたい」というChiken読者の方が、私の記事をお好きにフィードバックしていただく仕組みとかあったらどうなんだろう、とか思っている。

めちゃめちゃ凹みそうな気もするけど。笑
そしたら…編集鳥に励ましてもらいながら、がんばる。

どうでしょうか?



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