見出し画像

利己自存の精神で考える企業の社会貢献

最近の傾向として、「社会貢献」という言葉が
必要以上に重んじられていると感じています。
さまざまな経営者とお会いしてお話を伺ってみても、
企業の社会貢献を「利他の心」と表現する経営者が多いことに気づきます。

「利他」とは、仏教用語で
「他人のために尽くすことが、そのまま自分の幸せになるのだ」
と説いた、最澄の「自利利他」という言葉から来ています。
「利他がすなわち己の幸せ」という考え方(自利利他)は、
たしかに素晴らしいことです。

けれど、会社とはあくまでも利益を生み出すための組織です。
ボランティア精神は大切ですが、
仕事そのものはボランティアであってはいけません。
もし、ボランティアをして社会奉仕をすることが
目的となってしまったら、会社はどうなるでしょうか?
間違いなく長続きはしません。
それよりも、まずは自分の軸をしっかりと確立して、
その軸に沿って行動をすることが大切なのです。
自分の在り方、自分の軸を確立しながら、
世の中の役に立つ仕事をする。
このような在り方を私は「利己自存」と呼んでいます。

社会貢献という言葉はたしかに重要ですが、
その言葉に自分自身が振り回されてはいけません。
自分の中での物事の判断基準を明確にし、しっかりとした軸を持つ。
その軸があるから、常に明確な目的を描くことができるのです。
ぜひこのことを忘れないでください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?