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寒い夜が続いてるね。今日あたりははアイリッシュ・コーヒーが出そうだ。最近、近くに有った同級生の自家焙煎コーヒー店が移転したんで、コーヒー豆の調達が出来なかったので、買い出しに行くスーパーの軒先で若者が出店しているコーヒー豆を購入してみた。よし!アイリッシュ・コーヒー作るぞ。
みんな寒い夜に何飲む、
夜空には、まあるい満月。
日本酒かなと思う帰り路、家に着いて「今日は鍋ですよ」と「日本酒も用意してますよ」
と妻が言う。
僕はなんだか冬もいいねと心の中で呟いた。
「今夜は寒くなってきたね」
「こんな夜は無性に温かいカク テルを飲みたくなるね」「そう言えば去年の秋に急に寒くなってその角を曲がった先のBARのドアの小窓から暖かそうな灯りが洩れいて咄嗟に中に入った」
「僕は思わず、ホットバタードラム2つとマスターに告げ君の目を見て微笑んだね」
夕方からの涼しい風に、幾分寒くなり始めた夜の入り口につい酒場の扉を押して「マスター、何か秋のカクテルを飲みたいな」
と綺麗に整ったスツールの1つに腰掛けて、出てくるのを待つ。
「今日は冷えそうですね」マスターはそう言いながら手早く秋色のサイドカーを僕の前に置いて「秋、ですね」。
初めてのシーシャバーで
飲んでるハイボールが、フルーツのフレバーで華やかに彩られてる。そう爽やかな香りを放つ彼女が横に居て今にも僕の首に細い腕を回して優しい吐息を僕の鼻をくすぐる匂いと似てるとカウンターのシーシャをぼんやりと眺めながら幸せな夜を過ごしてる。
随分久しぶりに映画「ローマの休日」を観た。
僕の中で今頃気付いた事、アン王女が執事から渡されるホットミルクを飲むシーンで使われているグラスがバカラのグラスであることに気づいて、王女が滞在する位のホテルならば当然だなと想いを馳せ。今夜も同じバカラのグラスで貴女にカクテルを。
今日、紫の花が沢山見える道を少しだけ登って行く、君と歩いたあの日の、あの道と似ていて、雨の降る今日のような夕暮れ時に、紫陽花色のレインコートを着た君の憂いた横顔が僕の方を見て、何かをつたへたい事を僕は笑って頷いた。サヨウナラ。