見出し画像

人には誰でも失敗する権利がある。特に新人は。西武の高卒ルーキー杉山投手。プロ初登板初先発で6失点のほろ苦デビュー。この失敗を今後の飛躍の糧にして

人には誰でも失敗する権利がある。新人ともなれば、なおさらだ。西武の高卒ルーキー、杉山遥希投手(18)がプロ初登板初先発のマウンドに立った。四回途中で6失点を喫するほろ苦デビュー。しかし、この失敗を今後の飛躍の糧としてほしい。世の若者たちよ、たくさん失敗して、成長していってほしい。

12日にホームの所沢で行われた楽天戦。西武のドラフト3位左腕の杉山投手が先発のマウンドに上がった。横浜高校では2度の夏の甲子園に出場している。大舞台を経験している高卒投手が、プロの舞台でどんな投球を見せるか注目された。

立ち上がりは、もったいなかった。先頭打者をセカンドゴロに打ち取り、プロ最初のアウトを取る。次打者もライトフライ。2死を取った。三者凡退で勢いに乗りたい。

3番打者には死球を与えて盗塁を許す。得点圏に走者を抱えた。次の4番打者をボテボテのピッチャーゴロに仕留める。一塁に送球してアウトのはずだった。しかし一塁への悪送球で二塁走者が生還したため、初回にプロ初失点を喫した。実にもったいない。

二回はヒットを許したものの無失点に抑えた。三回もセカンドゴロ、レフトフライ、ライトフライに打ち取って三者凡退。ようやく落ち着いたように見えた。

しかし「魔の四回」。2本のヒットを許し、送りバントはピッチャー前へ。杉山投手は再び一塁へ悪送球。1点を失った。ここから2者連続のタイムリーヒットを浴びて投手交代となった。

杉山投手の残した走者を、後続の投手が生還させてしまった。杉山投手は四回途中6失点。初登板は58球。5本のヒットと1つの死球を与えるほろ苦デビューとなった。

「自信のある制球力を生かしたい」と意気込んでいた。プロ初登板初先発で勝てば、西武の高卒投手としては、1999年の松坂大輔さん以来となる快挙だった。しかし、高校の先輩のようにはなれず、プロの洗礼を受けた形となった。

ただ同じ横浜高校の先輩、涌井秀章投手(中日)も、西武のルーキーでの初登板初先発は三回途中7失点の苦いデビューだった。その後、161勝をマークした大投手となっている。

西武の渡辺久信監督代行は杉山投手について「良い経験というか良い勉強になったんじゃないかな。すべての面でレベルアップをしてくれれば、将来楽しみなピッチャーだと思う」と期待を寄せている。

「5回を投げ切りたいと思ったができず、悔しい」と振り返る杉山投手。この悔しさをバネにして成長していってほしい。

世の若者たちよ、たくさん失敗して良いのだ。失敗した数だけ、成長の糧にできるはず。臆せずチャレンジし続けてほしい。人には失敗する権利があるのだから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?